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食塩水の濃度はてんびん図でどう解くか|混ぜる・水を足す・逆算を1つの図で

算数 / 2026年10月2日

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算数 2026年10月2日

食塩水の濃度はてんびん図でどう解くか|混ぜる・水を足す・逆算を1つの図で

食塩水の問題は、公式で解こうとすると式が長くなります。食塩の重さを2つ求めて、足して、全体の重さでわって、100をかける。途中で数字を取り違えると最後まで気づけません。

てんびん図を使うと、この計算がほぼ暗算になります。しかも混ぜる問題、水を足す問題、何g混ぜるかを逆算する問題が、すべて同じ図で処理できます。

ただ、最初の説明でつまずく子が多い。うでの長さと重さが逆になる理屈が飲み込めないからです。ここを図で確認しながら進めます。

てんびん図の3つの約束

約束1 横の棒は濃度のものさし

棒の上に濃度が並びます。左に薄いほう、右に濃いほう。棒の長さは濃度の差を表していて、食塩水の量とは関係ありません。ここを混同すると最後まで解けません。

約束2 ぶら下がるおもりが食塩水の重さ

200gの食塩水なら200gのおもり。棒の両端にぶら下げます。何%かではなく、何グラムあるかをここに書きます。

約束3 うでの長さの比は、おもりの重さの逆比

重いほうが支点に近く、軽いほうが支点から遠い。シーソーで体重の重い人が真ん中に寄るのと同じです。この逆になる感覚が最大の関門なので、後で実例で確認します。

2つの食塩水を混ぜる

問題1

3%の食塩水200gと、8%の食塩水300gを混ぜます。できあがる食塩水は何%ですか。

図1 3%200gと8%300gのてんびん

うで 3
うで 2
3%
6%
8%

200g
300g
ここでつり合う
おもりの比 200:300 = 2:3 → うでの比 3:2
3%から8%までの 5 を 3:2 に分けて、3+3 = 6%

重い300gのほうが支点に近い。軽い200gのほうが支点から遠い。だからうでの比は2:3ではなく3:2になる

順番に追います。おもりは200gと300gなので、比は2:3。うではその逆で3:2です。

3%から8%までの差は5。これを3:2に分けると、3と2になります。左端の3%から3つ分進んだところが支点なので、3+3=6%。これが答えです。

式で確かめておきましょう。食塩は200×0.03=6gと300×0.08=24gで合計30g。全体は500g。30÷500=0.06で6%。てんびん図と一致します。

水を加える問題

ここがてんびん図の便利なところです。水を加える問題も、まったく同じ図で解けます。

コツはひとつ。水は0%の食塩水として扱うことです。食塩が入っていないので0%。これだけで混ぜる問題と同じ形になります。

問題2

10%の食塩水300gに、水を100g加えます。何%の食塩水になりますか。

図2 水を0%として置いたてんびん

うで 3
1
0%
7.5%
10%

100g
300g
加える水
もとの食塩水
おもりの比 100:300 = 1:3 → うでの比 3:1 → 0+7.5 = 7.5%

水100gを左端の0%に置くだけ。重い300gが支点に近いので、答えは10%寄りの7.5%になる

水を蒸発させる問題も同じです。0%の水を取り除くと考えて、逆向きに棒をのばします。蒸発は苦手にする子が多い単元ですが、てんびん図なら加えるときと同じ形で処理できます。

何対何で混ぜるかを逆算する

濃度が分かっていて量を求める問題も、同じ図の読み方を逆にするだけです。

問題3

5%の食塩水と12%の食塩水を混ぜて、8%の食塩水を作ります。何対何の割合で混ぜればよいですか。

手順 やること
1 左のうでを出す。5から8までなので 3
2 右のうでを出す。8から12までなので 4
3 うでの比は 3:4。おもりはその逆なので 4:3
4 答えは5%を4、12%を3の割合で混ぜる

確かめます。4:3で混ぜるので、たとえば400gと300g。食塩は400×0.05=20gと300×0.12=36gで56g。全体700g。56÷700=0.08で8%。合っています。

子どもがつまずく3か所

うでと重さの比を逆にしてしまう

最大の関門です。シーソーで説明してください。体重の重い人が真ん中に寄って、軽い人が端に座る。あの形と同じだと分かれば納得します。図1で、300gのほうが支点に近いことを指で確認させてください。

支点の位置を左端から数えない

うでの比が3:2と出たあと、いきなり答えを書こうとして間違えます。左端の濃度に左のうでを足す。この一手を省かせないでください。図の上で矢印を引かせるのが確実です。

水を0%と置く発想が出ない

水には食塩が入っていないから0%。言われれば当たり前ですが、自分では思いつきません。一度教えたら、次から水が出てくる問題のたびに「水は何%だった」と聞いてください。

家庭で使える声かけ

どっちのおもりが重い
先に重さを比べさせます。ここが出発点です

重いほうは支点に近い、遠い、どっちだと思う
シーソーを思い出させます。ここを口で言えれば逆比は定着します

左のはしの濃度は何%
支点の位置を数え始める起点の確認です

出た答えは、2つの濃度のあいだに入っている
最後の確認。範囲の外に出ていたら必ずどこかで間違えています

最後の確認は習慣にさせてください。3%と8%を混ぜた答えが2%や9%になることはありません。検算しなくても、範囲を見るだけで間違いの半分は防げます。

よくある間違いと対処

濃度をおもりに書いてしまう 棒の上が濃度、ぶら下がるのが重さです。図を描くとき、先に棒の上を書き込ませると混ざりません

食塩を加える問題で0%と置く 加えるのが食塩そのものなら100%です。水と食塩を取り違えないよう、問題文に印をつけさせてください

3種類を一度に混ぜようとする てんびんは2つずつです。まず2つを混ぜて答えを出し、それと3つ目でもう一度てんびんを描きます

面積図との使い分け

食塩水は面積図でも解けます。横が食塩水の重さ、縦が濃度、面積が食塩の重さという形です。つるかめ算で使った図と同じ構造なので、そちらに慣れている子は面積図から入っても構いません。

ただ、計算の速さではてんびん図が上です。とくに何対何で混ぜるかを聞かれる問題では、うでの長さを見るだけで答えが出ます。両方描けるようにしておいて、問題によって選べるのが理想です。塾によってどちらを主に教えるかが違うので、通っている塾のやり方に合わせてください。

学年ごとの進め方

小4から小5前半

濃度の意味と、食塩の重さを求める計算まで。食塩水100gに食塩が3g入っていたら3%。ここが曖昧なままてんびん図に進んでも身につきません

小5後半

この記事の段階です。逆比を習ったあとに入ると理解が早い。混ぜる、水を足す、逆算の3パターンを一通り触れておきたい時期です

小6

3種類の混合、一部を取り出して入れかえる問題、食塩を加える問題へ。どれも2つずつのてんびんに分解すれば処理できます

INSPIRE ACADEMYでの濃度の指導

濃度は、解き方を1つしか持っていない子が最も苦しむ単元です。てんびん図だけ、あるいは公式だけで押し切ろうとすると、入試の複雑な設定で止まります。

当塾では、同じ問題を2通りで解かせることがあります。てんびん図で出した答えを式で確かめる。この往復をしておくと、図の意味が腑に落ちて、応用問題でも図を使う判断ができるようになります。通われている塾で習った解き方を土台にして、足りない部分を補う形で進めます。

まとめ

てんびん図の約束は3つ。横の棒は濃度のものさし、ぶら下がるおもりは食塩水の重さ、うでの長さの比は重さの逆比です。

3%200gと8%300gなら、おもりの比2:3の逆でうでは3:2。5を3:2に分けて3+3=6%。水を足す問題は、水を0%として左端に置けば同じ形で解けます。

聞くべき一問は「重いほうは支点に近い、遠い、どっち」です。シーソーを思い浮かべて近いと答えられれば、この単元は越えられます。

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