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【中学受験】中学受験の過去問演習と基礎固めどちらを優先するべきか?
過去問演習を始める時期に悩んでいませんか?
中学受験において、過去問演習はとても大切な学習です。しかしいつから始めるべきか、また基礎固めがまだ終わっていない場合はどうすればいいのか多くの保護者の方が悩まれています。
実は過去問演習を早く始めれば合格に近づくというわけではありません。むしろ基礎が固まっていない状態で焦って過去問に取り組むと、お子さまの自信を失わせてしまう可能性もあります。この記事では中学受験の過去問演習と基礎固めのどちらを優先すべきか、そして効果的な取り組み方について詳しく解説します。塾の問題集ですでに過去問演習をしている可能性や得意分野から過去問に触れる方法など実践的なアドバイスもお伝えします。正しい順序で学習を進めることでお子さまの実力を着実に伸ばしていきましょう。
一般的に過去問演習はいつから始める?
中学受験の過去問対策は、6年生の9月から11月頃に本格的に始めるのが一般的です。ただし、これはあくまで基礎固めが完了している場合の話です。
より具体的には、次のような時期が目安となります。
- 挑戦校(難易度の高い学校):12月から
- 実力相応校:11月から
- 安全校:9月から
このように、志望校の難易度によって取り組む時期を変えるのが効果的です。しかし最も大切なのは、基礎がしっかり固まっているかどうかです。基礎が固まっていなければ、12月から始めても決して遅くはありません。
過去問演習をしたいけど基礎固めが完了していない場合
基礎固めを優先しよう
お子さまの基礎学力がまだ不安定な場合は、迷わず基礎固めを優先してください。なぜなら、土台がしっかりしていない状態で過去問演習をしても、次のような問題が起こりやすいからです。
- 正解率が低く、お子さまが自信を失ってしまう
- なぜ間違えたのか、どこが分からないのか特定できず、復習が非効率になる
- 時間ばかりかかって実力が伸びない
基礎固めとは、各教科の基本的な知識や解法パターンをしっかり身につけることです。算数なら計算力や基本的な解法、国語なら漢字や語彙力、理科・社会なら基本知識の定着が該当します。
焦って過去問演習を始めるのは逆効果
「周りの子はもう過去問を解いている」と聞くと、焦ってしまうお気持ちはよく分かります。しかし、お子さま一人一人の学習状況は異なります。他のお子さまと比べるのではなく、お子さまの今の実力を見極めることが大切です。
焦って過去問演習を始めても、解けない問題ばかりだとお子さまは「自分には無理だ」と感じてしまいます。これは精神的にも大きなマイナスです。中学受験は長期戦ですので、お子さまの心の状態を守ることも親の重要な役割です。
基礎が固まれば成績は一気に伸びる
基礎固めに時間をかけることは、決して無駄ではありません。むしろ、基礎がしっかり固まれば、そこから成績は急激に伸びることが多いのです。
建物と同じで、土台がしっかりしていれば、その上に積み上げる知識もぐらつきません。基礎固めの完成を焦らず、丁寧に取り組んでいきましょう。
焦らなくとも実はすでに過去問演習をしていることが多い
塾や問題集では過去問を活用している
「まだ過去問に手をつけていない」と思っている保護者の方も多いのですが、実は塾のテキストや問題集には、過去の入試問題が多く使われています。
大手塾のテキストや市販の問題集を見てみると、「○○中学校 20××年度」といった形で、実際の入試問題が演習問題として収録されているのです。つまり、日々の学習の中で、知らず知らずのうちに過去問演習を行っているケースが多いのです。
過去問演習にこだわりすぎると成績が伸び悩むことも
「過去問をたくさん解けば合格できる」と考えて、基礎固めをおろそかにしてしまうのは危険です。過去問演習は、基礎力があって初めて効果を発揮します。
また、志望校の過去問ばかりに集中しすぎると、視野が狭くなってしまいます。中学受験では、幅広い知識と柔軟な思考力が求められます。過去問演習だけに偏らず、バランスよく学習を進めることが大切です。
まだ伸びる余地のある偏差値を、過去問演習にこだわりすぎることで止めてしまうのはもったいないことです。基礎力の向上にも継続して取り組みましょう。
基礎固めの一環として過去問演習を使ってみる
得意分野や完成した範囲だけ過去問にチャレンジ
基礎固めと過去問演習は、必ずしも完全に分けて考える必要はありません。すでに得意な分野や、基礎が固まった単元だけ過去問に挑戦してみるのも効果的です。
たとえば、算数の図形問題が得意なお子さまなら、図形に関する過去問だけを集中的に解いてみる。社会の歴史分野が完成しているなら、歴史に関する過去問に取り組んでみる。このように、部分的に過去問を活用することで、次のようなメリットがあります。
- お子さまが成功体験を積める
- 志望校の出題傾向や難易度を知ることができる
- 時間配分の感覚をつかめる
子どもが一人で問題を選ぶのは困難
ただし、お子さま一人で「この問題は自分に合っている」と判断するのは難しいでしょう。そのため、通っている塾の先生や家庭教師など、プロのサポートを活用することをおすすめします。
塾の先生は、お子さまの現在の学力や得意・不得意を把握しています。「この単元は基礎が固まっているから、過去問にチャレンジしてみましょう」といった具体的なアドバイスをもらえるはずです。
また、個別指導塾やサポート塾を利用している場合は、お子さまの学習状況に合わせて、最適なタイミングで過去問演習を取り入れてもらえます。専門家の力を借りながら、無理のない学習計画を立てましょう。
過去問活用の具体的な手順
過去問演習を始める際は、次のような手順で進めるとスムーズです。
1. 志望校の出題傾向を確認する
まずは過去問を見て、どのような問題が出題されているのか、大まかに把握しましょう。配点や試験時間、問題の形式なども確認します。
2. 本番に近い環境で解く
実際に時間を計り、集中できる環境で取り組みます。本番を想定した練習をすることで、試験当日の緊張を和らげる効果もあります。
3. 採点と振り返りを丁寧に行う
解き終わったら、すぐに採点をします。間違えた問題は、なぜ間違えたのか原因を分析しましょう。知識不足なのか、解き方を間違えたのか、時間が足りなかったのか、原因によって対策が変わります。
4. 弱点を基礎に戻って復習する
過去問で見つかった弱点は、基礎に戻って復習します。この「過去問→弱点発見→基礎の復習」のサイクルが、実力アップの鍵です。
よくあるミスと対策
過去問演習でよくある失敗パターンと、その対策をご紹介します。
ミス1:解きっぱなしで復習しない
過去問を解いただけで満足してしまい、復習をしないのは最も多い失敗です。過去問演習の本当の価値は、復習にあります。間違えた問題をそのままにせず、必ず見直しましょう。
対策:解いた当日か翌日には必ず復習の時間を設ける
ミス2:点数に一喜一憂してしまう
過去問の点数が悪いと、お子さまも保護者の方も落ち込んでしまいます。しかし、最初から高得点を取れる必要はありません。
対策:点数よりも、「どこができていないか」を重視する
ミス3:基礎が固まっていないのに始めてしまう
繰り返しになりますが、基礎が不安定なまま過去問演習を始めるのは効果が薄いです。
対策:模擬テストの結果などで基礎力を確認してから始める
ミス4:古い年度の問題ばかり解く
あまりに古い問題は、現在の出題傾向と異なる場合があります。
対策:直近3〜5年分を中心に取り組み、余裕があれば過去に遡る
よくある質問(FAQ)
Q1. 過去問は何年分解けばいいですか?
A. 一般的には、志望校の過去問を3〜5年分解くのが目安です。最低でも3年分は解いておきたいところです。ただし、出題傾向が大きく変わった場合は、変更後の問題を重点的に取り組みましょう。
Q2. 過去問で合格最低点に届かない場合はどうすればいいですか?
A. まず焦らないことが大切です。最初から合格最低点を超える必要はありません。間違えた問題を分析し、基礎に戻って復習することで、着実に点数は上がっていきます。それでも届かない場合は、志望校のレベルが合っているか、塾の先生と相談してみましょう。
Q3. 併願校の過去問はいつから始めればいいですか?
A. 第一志望校の過去問演習が軌道に乗ってきたら、併願校の過去問にも取り組み始めましょう。目安としては、12月頃から併願校の過去問にも手を広げていくとよいでしょう。ただし、併願校も事前に出題傾向を確認しておくことをおすすめします。
Q4. 過去問演習と塾の宿題、どちらを優先すべきですか?
A. 基本的には塾の宿題を優先しましょう。塾のカリキュラムは、受験に必要な知識を体系的に学べるように組まれています。ただし過去問演習の時期になったら、塾の先生と相談して、バランスよく取り組む計画を立ててください。
Q5. 親が採点や復習のサポートをしてもいいですか?
A. もちろんです。むしろ、保護者のサポートは非常に重要です。特に採点は正確に行う必要がありますし、間違えた問題の分析には大人の視点が役立ちます。ただし、お子さまが自分で考える時間を奪わないよう、適度なサポートを心がけましょう。
まとめ
中学受験において、過去問演習は合格への重要なステップですが、それ以上に土台作り(基礎固め)が最優先です。
基礎が固まっていない段階で無理に過去問演習を始めても、お子さまの自信を失わせるだけでなく、効率も悪くなってしまいます。焦る気持ちは分かりますが、まずはしっかりと基礎を固めることに集中しましょう。
基礎が完成すれば、過去問演習での吸収力も高まり、成績は一気に伸びる可能性があります。お子さまの学習状況をよく見極めて、適切なタイミングで過去問演習に移行してください。
また、塾のテキストや問題集ですでに過去問演習を行っていることも多いため、「まだ始めていない」と焦りすぎる必要はありません。得意分野から部分的に過去問に触れてみるなど、柔軟なアプローチも効果的です。
中学受験は長い道のりです。お子さまのペースを大切にしながら、着実に力をつけていきましょう。保護者の皆さまの温かいサポートが、お子さまの合格への大きな力となります。
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