【中学受験】GMARCH:学習院大学附属中学校の実態と他大学受験

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【中学受験生・保護者必見】学習院大学附属校の実態と他大学受験への影響を徹底分析

中高一貫校としての安定した内部進学率と伝統ある教育体制で知られるGMARCHの一角、学習院の附属校。品位を重んじた教育、皇族も通った歴史の重み、それに加え都心のアクセスの良さから、受験生や保護者の間で一定の人気を誇っています。

しかし、「学習院の附属に入れば将来安泰」「大学受験に強い」というイメージだけで進学を決めるのは少々リスキーかもしれません。

この記事では、学習院大学附属中高一貫校の教育体制と、大学進学を見据えた視点でのメリット・デメリットを解説します。特に、将来的に他大学を目指す受験生・保護者にとって有益な情報を詰め込みました。


1. 学習院大学附属校とは?

学習院大学には、以下の中高一貫の附属校が存在します。

学校名性別偏差値
(日能研)
校舎所在地特徴
学習院中等科・高等科男子校偏差値56学習院大学キャンパス内(目白)高校入試あり
学習院女子中等科・高等科女子校偏差値58学習院女子大学キャンパス内(高田馬場)完全中高一貫(高校募集無)

中学入試を経て入学した生徒がそのまま高等科、そして学習院大学へと内部進学する流れが基本となっています。両中高ともに大学と場所を同じくすることが特徴です。


2. 附属校としての強みと制約

◎強み①:内部進学の安定感

両校ともに学習院大学への内部推薦枠が非常に多く、学力基準を満たしていれば自動的に大学への進学が可能です。

  • 男子校(学習院高等科):例年50~60%が学習院大学へ推薦進学。
  • 女子校(学習院女子高等科):およそ60~70%が内部進学。

この制度は、大学受験の厳しい競争を回避したい保護者や、文系志向で学習院大学を志望する生徒にとっては安心材料となります。しかしGMARCHの中では内部推薦率が低く大学受験は一般入試もある程度見据える必要があります。

◎強み②:人格形成を重視した教育方針

学習院はもともと皇族・華族の子弟教育のために設立された学校です。知育・徳育・体育・気品をバランスよく育てる方針が貫かれており、落ち着いた校風や、生徒の品位を重視した教育には定評があります。


×制約①:外部大学受験にはハードルあり

内部推薦の枠が大きい一方で、他大学への進学を希望する場合、想像以上に難易度が高くなるという点には注意が必要です。

特に、カリキュラムが内部進学を前提として組まれているため、大学受験に特化した指導や教材が提供されにくい現状があります。

「高等科の授業では共通テスト試験対策すらしない」「進路指導が皆無に近い」といった口コミも見受けられます。

×制約②:内部進学の基準は意外と厳格

「内部進学があるから安心」と思いがちですが、実はその進級・進学基準は非常に明確でシビアです。

<男子校の場合>

  • 中等科から高等科への進級には、全19科目×3学期=570点中6割(342点以上)が必要。
  • 高等科から大学への進学では、実力試験と3年次の学業平均を合算して120点以上が必要。

基準に満たない場合、容赦なく留年や進学不可の判断が下されます。温情措置は原則なし。皇族や旧華族以外には例外が適用されない、という声もあります。

<女子校の場合>

  • 高1・高2の定期成績+高3の実力考査が内部進学の判断材料。
  • 成績が大きく平均を下回ると、推薦は取り消し。
  • 推薦確定後は他大学への進学は不可能(AO入試除く)。

定期テストの内容は共通テストや大学入試に直結しているとはいいがたく、「推薦が取れなかったけど一般入試で頑張ろう」ということが難しい構造になっています。


3. 他大学を目指すなら「外部対策」が必須:理系進学希望者は要検討

学習院大学の内部進学は、文系中心の学部には適していますが、理工系や専門職志向(医学部・薬学部・工学部など)の進路とは親和性が低めです。

特に理系学部においては、学習院大学では「理学部」しか設置がありません。工学・情報・建築といった現代の人気学部に進学したい場合、必然的に外部受験が必要になります。理学部は理系の中では就活が苦しくなるため本当にその学問を突き詰めて学びたいという人でなければあまりお勧めできない進学先となるため注意が必要になります。

外部受験のための学習環境は決して整っているとは言えない

ただし、上述の通り、外部受験のための学習環境は決して整っているとは言えません。そのため、以下のような対応が現実的です。

  • 予備校や通信教育を併用して自分自身で受験対策を行う
  • 成績不振が見えた段階で早期に他校受験を視野に入れる
  • 推薦の確保が難しい場合は、3年夏前には外部志望へ完全にシフト

事実、一部の生徒は「進級できない」「希望の大学に行けない」と判断し、中学段階で他校へ転校するケースも見られます。


4. 学習院大学とはどんな大学か?

GMARCHの一角として知られる学習院大学は、コンパクトながらも高評価を得ている私立大学の一つです。

学部構成(2025年時点)

  • 法学部(法学科/政治学科)
  • 経済学部(経済学科/経営学科)
  • 文学部(哲学科/史学科/文学系各種)
  • 理学部(物理・化学・数学・生命科学)
  • 国際社会科学部

理工系の選択肢が少ない一方で、文系学部はバランスよく整備されており、堅実で真面目な校風、少人数制教育などに惹かれて入学する学生も多いです。


5. 「内部進学ありき」で良いのか?

内部進学のメリットは確かに大きいですが、それに甘んじると「想定していた進路が選べない」「学習院でやりたいことが見つからない」というケースに直面します。

高校3年の秋になってからでは遅い。外部進学の可能性を見据えるなら、高校1年、遅くとも2年の段階で予備校・模試・志望校調査などを積極的に行うべきです。


6. まとめ|学習院附属=「大学受験回避」ではない

学習院の附属校は、確かに内部進学制度という安心感がある一方で、GMARCHの他付属校にくらべると推薦枠が少ないうえに厳しく、学部学科も少ないことから他大学を志望する必要に駆られることが多い学校です、しかし外部受験を備えた指導方針にはなっていないので一般受験の際には大きな壁になることも事実です。

特に理系や専門職志向の受験生にとっては、カリキュラムや学校の方針そのものが進路選択の制約になりうるため、入学前にしっかりと情報収集をしておくことが重要です。

【結論】

  • 内部進学は安定しているが、成績条件が厳格
  • 外部受験を視野に入れるなら外部対策は必須
  • 進路の幅を広げたいなら、早期の情報収集と行動がカギ

将来の進路を見据えた学校選びは、ただのブランドや雰囲気で決めてしまってはいけません。内部推薦に安心せず、自分の進みたい道に必要な環境かどうか、冷静に見極めることが求められます。

それが「本当の意味での進学の成功」への第一歩です。

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