【2026年中学受験】国語で差がつく!入試に出題されそうな本3選と戦略的読書法
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国語の成績が伸び悩んでいる…、読ませている本が悪いのか、入試に特化した本でなければ意味がないのか
読書量と国語の得点が必ずしも比例しません。それは入試用の読み方が必要になるから
中学入試の国語には、出題されやすい作品の傾向が存在します。
この記事では、長年の分析に基づき、2026年度の中学入試で出題される可能性が極めて高い作品を具体的な根拠と共にリストアップ。さらに、ご家庭で実践できる「読書を得点力に変える方法」まで、余すところなくお伝えします。
なぜ中学受験に「読書」が必要なのか?3つの決定的理由
1. 国語だけじゃない!読解力は全教科の土台となる
読解力の重要性は、国語という単一教科にとどまりません。算数の文章題、理科の実験記述、社会の資料読解など、すべての教科で「文章を正確に読み取る力」が求められるのです。
- 算数: 複雑な文章題での条件整理、図形問題の状況把握
- 理科: 実験手順の理解、観察記録の読み取り、考察文の作成
- 社会: 史料読解、グラフ・表の分析、論述問題への対応
読解力があれば、どの教科でも問題を正しく理解することができ、情報整理能力の向上により効率的な学習が可能になります。これは、中学受験だけでなく、その後の学習においても重要な基盤となります。
2. 国語が合否を左右する理由
「国語は差がつきにくい」と思われがちですが、これは大きな誤解です。実際には、中学入試における国語の配点は30~40%に達し、合否に直結する重要科目なのです。
重要点: 近年の中学受験では、国語の配点は約30~40%に達し、特に長文読解や記述問題が増加しています。読解力と論理思考力が合否を分けるのは、単純な「勉強時間の多さ」ではなく、文章や資料を正確に読み解き、考える力を働かせることだからです。
特に難関校では、暗記だけでは解けない思考力を問う問題が増加しており、読解力の差が成績に如実に現れます。国語力は「最も安定した得点源」になり得る科目なのです。
国語は多くの学校で一番最初に始まる
実はこれが一番のポイントかもしれません。国語は多くの学校で入試時間割の一限目に設定されています。つまり国語のでき映えが悪いと、気持ちが乱れてその後の科目の成績に悪影響を及ぼしてしまうのです。国語ができない時点で心が折れたり、他科目で挽回しなきゃというプレッシャーがかかったり、逆に国語が安定してできると国語でしっかり点を取れたと安心感を持って他の科目に望めます。小学生が受験するわけですから試験中のメンタルというのも合否に大きくかかわってくるのです。
3. 読んだ本が出題されたときの圧倒的アドバンテージ
もし入試本番で、事前に読んだことのある本が出題されたら?その時のアドバンテージは計り知れません。
具体的なメリット
- 時間短縮効果: 内容を知っているだけで15~20分の時間短縮が可能
- 精神的余裕: 「知っている話だ!」という安心感が他の問題にも好影響
- 正答率向上: 登場人物の心情や物語の展開を事前に把握済み
- 記述力アップ: 背景を理解しているため、的確な表現で解答できる
実際に経験した受験生の声:「O中学の入試で、事前に読んだ本が出題されました。普段なら20分かかる読解問題を5分で解き終え、見直しに充分な時間をかけられました。国語で結果的に全教科で高得点を取ることができ、合格につながったと思います。」
【2026年入試予測】出題確率の高い本3選
前提知識:入試に出やすい本の3つの特徴
長年の入試分析により、出題されやすい本には明確な特徴があることが分かっています。
- 新刊本(前年9月~入試年8月刊行) ← 2025年入試の4割がこの時期の本から出題
- 文学賞受賞・ノミネート作品 → 質の保証と教育的価値の担保
- 中学受験頻出作家の新作 → 問題作成のしやすさから継続採用
【物語文】有力候補
1.『アルプス席の母』早見和真
選定理由:2025年本屋大賞ノミネート+2025年度既出題実績あり
テーマ: 高校野球を舞台に、厳しい現実に直面する息子と母の複雑な親子関係を描いた作品。
なぜ出題されやすい?
- 一般文芸書からの出題という近年のトレンドを象徴
- 2025年度に採用が多く、実例があるため問題形成がしやすい
- 甲子園大会という親世代から子供世代知っている大きなイベントで前提知識無く共感できるテーマ
- 話題性が高く、入手しやすい
2.『ワルイコいねが』安東みきえ
選定理由:2025年産経児童出版文化賞JR賞受賞作
テーマ: 本音を言えない主人公と率直な転校生の対比を通して、同調圧力や個性、本当の優しさを問う作品。
なぜ出題されやすい?
- 現代の子どもたちが直面する課題とマッチしている
- 文学賞のお墨付きによる質の保証
- 作問がしやすいテーマ設定
- 幅広い偏差値帯の学校で採用可能
3.『杉森くんを殺すには』長谷川まりる
選定理由:2024年野間児童文芸賞受賞作
テーマ: 友人の自死という重いテーマを扱い、主人公の罪悪感や再生を描く物語。自己理解と他者理解の重要性を問います。
なぜ出題されやすい?
- 精神的成熟度を問うのに最適な内容構成
- 主人公の内面の変化が明確で、心情問題を作成しやすい
- 近年の入試トレンド「心の成長」「他者との関わり」にマッチ
- ややヘビーでダークな内容なため多くの学校では採用されない可能性も。難関校では出題可能性大
【論説・説明文】注目ジャンル
岩波ジュニア新書とちくまプリマー新書は要チェック!
2026年注目テーマ
- ちくまプリマー新書: 「入門者向けの内容中学受験で出しやすい」「多様な分野があり校風とマッチした内容を探しやすい」「学習の土台となる知識や思考力を養う内容が多い」
- 岩波ジュニア新書: 社会問題、科学技術、哲学入門
- 継続トレンド: 2025年度に17校以上で出題された『わからない世界と向き合うために』のような「生き方を問う作品」
コーヒーブレイク:なぜ文学賞受賞作は要チェック?出題のポイント
文学賞を取っている=良質な問題が作れそう
中学校の先生方は忙しいものです。当然片っ端から本を読んで回るわけにはいきません。限られた時間で教育的価値が高く、読解力を測るのに適した良質な文章を選ぶ必要があります。
- 質の保証: 専門家によって厳選された受賞作は、文章の質とテーマ性が保証される
- 信頼できる素材リスト: 問題作成側も「安心して採用できる作品群」として機能
いつ、どう読む?入試で点が取れる戦略的読書法
最適な読書時期
1. 新刊チェックの黄金期:2024年9月~2025年8月刊行の本
この時期に刊行された本は、2026年入試で出題される可能性が最も高くなります。
2. 書店に行くべき時期
- 文学賞発表後(秋~春): 受賞作・ノミネート作をすぐにチェック
- 夏休み前: 新刊ラインナップの確認と夏休み読書計画の策定
3. 模試の活用法
模試で出題された2024年9月以降刊行の本は要チェック → 入試での出題可能性が非常に高い
全ページ読む必要があるか?
理想: 全文をじっくり読むのがベストですが、時間的制約がある場合の効率的読書法もあります。
時間がない場合の効率的読書法
- 興味を持った章から読み始める
- 前書き・後書きで筆者の考えをつかむ
- 塾テキストや過去問で出題された部分を中心に読む
- 登場人物紹介やあらすじから全体像を把握
入試で点が取れる!効果的な読み方5つのポイント
1. 物語文は「マイナスの出来事」に注目!
物語が大きく動くのは、いつだって「マイナスの出来事」が起きたとき。友達との喧嘩、失敗、別れ…これらは主人公が成長する重要なきっかけであり、入試問題の最大の狙い目です。
2. マーキングの習慣化
- 登場人物の名前に○
- 心情を表す言葉(嬉しい、悔しいなど)に線
- 行動描写(うつむく、拳を握るなど)に線
- 情景描写(雨が降る、夕日が沈むなど)に線
3. 「なぜ?」を問う習慣
マイナスの出来事が起きたとき、「なぜ主人公はこんな行動をしたんだろう?」「この時、どんな気持ちだったんだろう?」とお子さんに問いかけてみてください。親子で対話しながら読むと効果倍増します。
4. 論説文は「接続詞」を道標に!
- 「しかし」(逆接) = 重要な転換点
- 「だから」(因果) = 結論への道筋
- 「つまり」(言い換え) = 要点のまとめ
接続詞に印をつけて文章構造を可視化する練習をしましょう。
5. 段落ごとに「ひとこと要約」
段落を一つ読み終えるごとに、「この段落で筆者が一番言いたいことは?」と問いかけ、一言でまとめさせる練習が効果的です。情報の取捨選択力を鍛え、記述問題の解答力をアップさせます。
今日から始める!合格への読書ロードマップ
戦略的読書の3つのステップ
まずは手に取ってみよう
まずは行動です。書店に足を運び、実際に本を手に取ってみてください。今回紹介した本でも別の本でも構いません。
週1回:親子で本の感想を語り合う時間を作る
「この主人公はどうして泣いたんだと思う?」といった対話が読解力を育てます。
習慣化:毎日15分の読書タイム確保
小さな積み重ねが、やがて大きな「得点力」へと変わっていきます。
最後のメッセージ
2026年度の中学受験国語を制するためには、出題傾向を手にし、戦略的な読解を使いこなすことが不可欠です。
読書が「勉強」だけのものではなく、知的好奇心を満たす楽しい「旅」となるよう、ぜひご家庭でサポートしてあげてください。この記事が、受験生親子の長くも実り多い旅の一助となれば幸いです。
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