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中学受験で広がる選択肢——学校選びと通学をどう考える?
中学受験を考えるご家庭にとって、最も大きな魅力の一つは「自ら学校を選べる」という点にあります。地域の学区による制約を受けることなく、子どもにとって最適な学習環境を求めて幅広く検討できるのが中学受験の強みです。
とはいえ、数ある学校の中からどこを志望校とするかは非常に悩ましい問題です。単に「偏差値が高いから」「有名だから」といった理由だけで決めると、後にミスマッチを感じることもあります。そこで今回は、「通学」という観点も含め、中学受験における学校選びのポイントを詳しく見ていきましょう。
なぜ「学校選び」が重要なのか?
まず最初に押さえておきたいのは、中学受験では多種多様な学校から選べるという点です。私立・国立・公立の中高一貫校など、それぞれ教育方針や校風が異なり、さらに同じカテゴリ内でも学校ごとに特色があります。
たとえば、大学合格実績を重視している学校もあれば、英語教育に力を入れている学校、グローバルな視野を養うために海外研修を積極的に取り入れている学校など、本当にさまざまです。
そのため、親子で「中高6年間をどのように過ごしたいか」というビジョンを持つことが極めて重要になります。漠然と説明会や体験授業に参加してしまうと、どの学校も魅力的に見えてしまい、かえって迷いが深まることもあるのです。
通学時間はどこまで許容できる?
多くの家庭が学校選びを進める中でぶつかる問題のひとつが「通学時間」です。
中学受験によって選択肢が広がる反面、居住地から学校までの距離が遠くなるケースは少なくありません。徒歩5〜10分で通える地元の公立中学校とは違い、首都圏の中学受験では、ドア・トゥ・ドアで1時間以上かかることも珍しくないのです。
もちろん、片道90分の通学を笑顔でこなす生徒もいます。成長期にある中学生は体力がつきやすく、多少の移動時間にも順応していけるでしょう。しかし、たとえば部活動に積極的に取り組む生徒で、朝練が7時に始まるとなれば、5時台には家を出る必要があります。帰宅が21時を過ぎることも考慮すれば、勉強・休養・家庭生活のバランスが取りづらくなる恐れもあるのです。
時間だけじゃない——通学の「質」も見逃せない
通学時間が1時間と聞いて「長い」と感じるか、「許容範囲」と思うかは人それぞれですが、実は時間の長さだけでなく、その“質”も重要です。
たとえば、
- 満員電車で1時間立ちっぱなし
- 3回以上の乗り換え
- 通勤ラッシュの時間帯に重なる
- 遅延や運休が頻発する路線
このような通学環境では、たとえ1時間でも心身の負担が大きくなります。一方で、座って勉強や読書ができる電車での90分は、むしろ有意義な時間になることもあります。
通学のしやすさを測る際には、次の点を確認しておきましょう:
- 自宅から学校までの所要時間(ドア・トゥ・ドア)
- 混雑状況(通勤時間帯の電車は特に注意)
- 乗り換えの回数とその距離
- バス利用の有無(遅延リスクが高いため)
- 通学ルートの安全性(人通り、街灯など)

学校見学では「通学体験」も取り入れて
志望校の見学は、文化祭や説明会、オープンキャンパス、体験授業など多岐にわたります。それぞれのイベントで受け取れる情報は異なりますが、通学に関しては実際に登下校を想定してルートを歩いてみるのがおすすめです。
特に平日の朝夕など、実際の通学時間帯に下見をすることで、混雑状況や所要時間をリアルに把握することができます。日中や休日に見た通学路は、普段の様子とはまったく異なりますので要注意です。
また、子ども自身が「通えそうかどうか」を体感することで、志望度にも変化が生まれることがあります。
通学の負担はどこまで考慮すべき?
保護者の中には「混雑した電車に毎日乗って通えるかしら?」「疲れて授業に集中できないのでは?」といった不安を抱える方も少なくありません。
確かに、慣れるまでは疲労がたまる可能性もありますが、多くの生徒は次第に電車内での過ごし方を身につけ、ペースを掴んでいきます。問題は、子どもが学校に通うことにストレスを感じ始めた時。通学のハードルが心理的に影響を与えることもあるため、心身ともに無理のない範囲で通えるかを見極めることが大切です。
さらに、長距離通学による睡眠不足も心配されます。特に私立中学は給食がない場合も多く、保護者も早起きしてお弁当を準備する必要があります。これは親子ともに生活リズムを整える覚悟が必要ということです。
「座れる通学」の選択肢も検討
例えば学校の最寄りが始発駅だったり、近くの駅が始発駅なら座って帰れますよね。1時間立って通学と座ってでは全然違います。また別の通学時の疲労を軽減する方法として、「座席指定列車(ライナー・グリーン車等)」の利用も一つの手です。追加料金はかかりますが、座って通えることで朝の疲労度を大きく減らすことができます。しかし毎回使うとなると出費は嵩み、学割なども適用されない場合がほとんどのためよほど家計に余裕がなければ厳しいかもしれません。また、学校によってはこうした交通手段の利用を禁止している場合もありますので、事前に確認が必要です。
地震や災害時の通学リスクにも目を向ける
忘れてはならないのが、災害発生時の対応です。首都圏の中学では、地震などの緊急時に備えて避難ネットワークが整備されている学校もありますが、登下校中に災害が発生した場合、どこで安全を確保するのかを想定しておく必要があります。
特に遠距離通学の場合は、「家族と連絡が取れない状況でどう動くか」を話し合っておくと安心です。
都心の学校だけでなく郊外にも目を向けよう
近年は都心志向が強まっており、神奈川・千葉・埼玉などから東京23区内の学校へ通う生徒が増えています。
しかし、都心の学校ばかりに目を向けるのではなく、郊外の学校にも目を向けてみましょう。混雑の少ない通学ルートであれば、体力的にも精神的にも余裕が生まれ、学業や部活に集中しやすくなるからです。
まとめ:通学を甘く見ないで!学校選びは「行けるか」も大切
志望校を選ぶとき、つい教育内容や偏差値に目がいきがちですが、「日々通い続けられるかどうか」も同じくらい重要な要素です。片道90分はあくまで「限界」の目安とされますが、子どもにとって無理なく通える距離や手段であるかを、親子でしっかりと見極めてください。
情報収集だけでなく、実際に足を運び、時には体験通学も取り入れながら、「通学も含めて満足できる学校」を見つけていきましょう。
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