中学受験における過去問演習はいつから始める?

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中学受験における過去問演習の重要性と取り組み方

過去問演習の開始時期は?

中学受験を成功に導くために、過去問演習は欠かせないプロセスです。過去問に取り組む最適な時期として一般的に推奨されているのは、6年生の9月頃です。この時期には小学校の全学習範囲が終了し、基礎知識が定着しつつあります。夏休みを終えた9月は、気の緩みが出やすい時期でもありますが、過去問に挑むことで学習意欲を引き締め、モチベーションを高めることができます。

早期の過去問演習は意味がない

4年生や5年生で早々に過去問を解き始めるのは、知識の不足により「解けない」「難しい」と感じて挫折してしまう恐れがあります。まだ単元学習が終わっていない段階では、無理に過去問を解いても十分な効果を得ることは難しいでしょう。特に社会科の地理や歴史のように幅広い範囲が未修の場合、問題を解けないことにより不安を感じ、学習の妨げになることがあります。

過去問演習のメリット

過去問を解くことには多くの利点があります。以下のようなポイントが挙げられます。

  1. 入試形式への慣れ: 実際の入試と同じ形式で問題に取り組むことで、試験の雰囲気に慣れることができます。これにより、本番でも緊張せずに実力を発揮しやすくなります。
  2. 時間管理のスキル: 中学受験では、限られた時間内でいかに効率よく解答するかが重要です。過去問演習を通じて、「これは捨てる」「これを先に解く」といった判断力を養い、時間内に7割程度の得点を目指す練習が必要です。
  3. 自己分析と学習計画: 過去問の結果から自分の得意分野と苦手分野を客観的に把握できます。これをもとに、より効果的な学習計画を立てることが可能です。

正しい過去問演習の方法

過去問演習を効果的に進めるためには、ただ解くだけではなく、以下の方法を取り入れることが大切です。

1. 時間を計って取り組む

入試は時間との戦いです。過去問を解く際は、必ずタイマーをセットし、制限時間内で取り組むようにしましょう。これにより、試験本番で時間不足に陥ることを防ぎ、時間配分の感覚を磨くことができます。また、時間を計ることで、苦手な問題を後回しにして他の問題を解くなど、戦略的なアプローチが身につきます。

2. 採点は他者に任せる

過去問の採点は、客観的な視点で行うことが求められます。親や塾の講師に採点を任せることで、自己採点時に無意識に点数を甘くつけてしまうことを防ぎます。小学生はまだ子供なのでミスをしたという本質よりもいい点を見せて親に怒られないようにしたい。もしくは褒められたいという心が行動に出てしまいます。また国語の記述問題では、解答例が出版社によって異なることがあるため、専門の講師に見てもらうことを推奨します。解答例と違っていても正解とみなされるケースもあるので、国語はプロによる添削が不可欠です。子供に自己採点をさせてもあっているのかわからないという場合もあるので塾の先生にたよれないときは親御様が採点しましょう。

3. 直しを徹底する

ただ問題を解くだけでは十分な効果は得られません。解き終えた後は、必ず直しを行いましょう。解答を見て理解するだけでなく、なぜ間違えたのかを分析し、自分なりに再解釈することが大切です。算数では特に見直しを徹底し、「満点答案」を目指して3回以上繰り返すことで理解が深まります。ミスをすることは悪いことではありません。むしろ過去問の段階でミスがわかれば課題が顕在化するのでいいチャンスだととらえましょう。子供はミスをして落ち込んでいることが多いのでフォローも忘れずにしてあげてください。

各教科における過去問演習のポイント

過去問演習は全教科で有効ですが、教科ごとに異なるアプローチが必要です。

1. 算数

算数は理解と反復が不可欠です。数をこなすだけでなく、一度解いた問題の解き直しを行いましょう。難しい問題であっても3回ほど解き直すことで、徐々に解法が身についてきます。解答を暗記するのではなく、なぜその解法を使うのかを理解することが重要です。

2. 国語

国語の過去問は、特に記述問題で注意が必要です。模範解答は必ずしも唯一の正解ではないため、経験豊富な講師に採点を依頼することが推奨されます。また、自分で書いた答案がどのように評価されるのかを知ることで、記述力の向上につながります。

3. 理科と社会

これらの科目も過去問を活用して対策を進めることが有効です。ただし、理科は安定した出題傾向があるものの、教科書改訂の影響を受けやすいこともあります。社会では時事問題が出題されることがありますが、過去の問題では過去の出来事が扱われるため、最新のニュースや時事にも目を通しておくと良いでしょう。

過去問演習を最大限活用するためのポイント

過去問を効果的に活用するための具体的な方法を紹介します。

1. 原寸大の解答用紙を用意する

本番と同じ感覚を養うため、過去問に解答する際は原寸大の解答用紙を使用しましょう。無地のノートに計算や図を記入しながら解答する習慣をつけることで、本番でも自然に余白を使って問題を解くことができるようになります。

また中学受験ではあえて計算スペースを減らしてうまく工夫して解けるかを見る場合があります。予備校ではそこまで対策されますが知らない人は本番困ること間違いありません。あらかじめ少ないスペースに計算を収める訓練をしておきましょう。

2. 復習に時間をかける

過去問を解いた後の復習は、90分程度の時間を確保しましょう。解説を読むだけでなく、理解が不十分な問題はもう一度解き直し、ミスを防ぐための学習を行います。復習をしないのならば過去問をやる意味がありません。しっかり解きなおしてください。

3. 計画的に進める

過去問演習は、特に第一志望校の過去問であれば5年分を目安に解きましょう。1回目は9月から10月、2回目は11月から12月、3回目は入試本番直前に行うといった具合に計画を立てて進めます。特に第一志望校の傾向が10年以上変化していない場合は、10年分の過去問に取り組むことも効果的です。

演習における注意点

過去問を解く際にはいくつかの注意点があります。まず、解答をただ見て丸暗記することは避けましょう。実際の試験で使える応用力をつけるために、自分の力で解法を考え出すプロセスを大切にすることが求められます。また、解答に直接書き込まず、原寸大の用紙をコピーして使うことで繰り返しの演習が可能になります。

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