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中学受験に役立つ体験学習スポット:松本城

中学受験に役立つ体験学習 / 2026年4月24日

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中学受験に役立つ体験学習 2026年4月24日

中学受験に役立つ体験学習スポット:松本城

中学受験に役立つ体験学習スポット:松本城

中学受験の社会科において、歴史や地理の知識を定着させることは非常に大切なポイントです。特に「お城」に関する問題は、その地域の歴史的背景や建築様式と深く結びついており、頻繁に登場するテーマの一つです。今回は、日本三名城の一つとして知られ、北アルプスの山々を背に凛と立つ長野県の「松本城」について、その歴史と特徴を紐解いていきます。

日本三名城

日本には数多くのお城が存在しますが、その中でも特に歴史的価値や規模、美しさから「日本三名城」と称されるものがあります。中学受験の知識としても押さえておきたい三つの城は以下の通りです。

この中でも松本城は、信州の豊かな自然の中に位置し、漆黒の天守が放つ独特の存在感で知られています。(公式な記録が存在せず、日本三名城と名乗る城は複数あるためこの括りで覚える必要はない)

松本城の始まりと「深志城」の時代

松本城の歴史は、室町時代の永正年間にまで遡ります。もともとは信濃の守護職であった小笠原氏の一族、島立氏が築いた「深志城(ふかしじょう)」がその始まりと言われています。

その後、戦国時代の動乱の中で、甲斐の武田信玄が松本平に進出します。信玄はこの深志城を拠点とし、さらに北信濃へと勢力を伸ばすための重要な軍事基地として整備を進めました。武田氏が滅亡した後は、小笠原氏が旧領を回復し、この地を「松本」と改名したことで、城の名前も松本城へと改められました。

現存天守としての圧倒的な価値

松本城の最大の魅力であり、受験知識としても重要なのが「現存天守」であるという点です。現在、日本国内に江戸時代以前からの天守が残っているのはわずか12城しかありません。その中でも松本城の天守は、五重六階(外観は五重、内部は六階)の構造を持つものとしては日本最古の歴史を誇ります。

よく比較される対象として、愛知県の犬山城がありますが、あちらは「現存する天守の中で最も古い建築」とされており、松本城は「五重六階の天守として最古」という区分になります。この細かな違いが、歴史の理解を深める鍵となります。

漆黒の美しさと「下見板」の工夫

松本城を一目見て印象に残るのは、その壁面の黒さです。この黒色は「烏城(からすじょう)」という別名の由来にもなっています。

この黒い外観は、豊臣秀吉の大坂城など、戦国時代後期の様式を色濃く残している証拠でもあります。

戦いから平和へ、複合された天守構造

松本城の構造を詳しく観察すると、非常に珍しい特徴に気づきます。それは、戦いのための「大天守」と、平和な時代に造られた「月見櫓(つきみやぐら)」が一体化しているという点です。

通常、天守は敵を防ぐための軍事施設ですが、松本城には平和な江戸時代に入ってから増築された部分があります。

朱色の回縁が目を引く月見櫓

松本城の中でひときわ異彩を放っているのが「月見櫓」です。この櫓は、三代将軍・徳川家光が善光寺参詣の際に松本へ立ち寄るという知らせを受け、当時の城主・松平直政が増築したと言われています。

このように、一つの城の中に「戦いの時代」と「平和な時代」の建築様式が共存している点が、松本城を唯一無二の存在にしています。

時代を映し出す建築の知恵

松本城の内部は、外観からは想像できないほど複雑な構造をしています。外からは五重に見えますが、実際には三階部分に窓のない「暗闇階」が存在し、計六階建てとなっています。これは、外敵から内部の様子を悟られないための軍事的な工夫です。

また、松本城は水堀に囲まれた「平城(ひらじろ)」です。平地に築かれているため、地盤を支えるための膨大な数の支柱が使われており、当時の建築技術の高さが伺えます。アルプスの伏流水を利用した深い堀は、今もなお美しい水面を保ち、漆黒の城郭を鏡のように映し出しています。

信州の歴史を見守り続けてきた松本城は、武田氏、小笠原氏、石川氏、松平氏といった名だたる武将たちの手によって形作られました。その姿は、単なる古い建物というだけでなく、日本の歴史が「動」から「静」へと移り変わっていった過程を雄弁に物語る、貴重な文化遺産と言えるでしょう。


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