「なんとなく解ける」を
「確実に解ける」に変える
算数の解き方コツ
中学受験でよく出る単元を、ミスが起きる理由から丁寧に解説。
4・5年生のいまが、点数の差がつく分かれ目です。
「練習問題は解けるのに、テストになると点が取れない」「同じような問題なのになぜか間違える」――そんな経験はありませんか?
算数は解き方の「型」を正しく身につけると、急に得点が安定し始めます。この記事では、中学受験でとくに差がつく5つの単元について、よくあるミスの原因とコツを一緒に確認していきましょう。
差がつく5つの単元と
「解き方のコツ」
割合と比は、速さ・濃度・面積比などほぼすべての分野の土台になる単元です。ここがあやふやだと、学年が上がるにつれてどんどん苦しくなります。
- 「割合=もとの量÷比べる量」と逆に覚えてしまっている
- 「3割引き」と聞いたとき、0.3を引くのか0.7をかけるのか混乱する
- 比の計算はできるのに、文章題になると式が立てられない
- 「割合=比べる量 ÷ もとの量」を声に出して確認する習慣をつける
- 文章題は読んですぐ式を立てようとせず、まず線分図を描く。何がもとの量で何が比べる量かを図で整理する
- 「〜倍」「〜割引き」「〜%増」などの言葉を見たら、すべて「もとの量を1(100%)としたとき」に統一して考える
速さは「ほぼすべての中学校の入試で毎年出題される」と言われるほど重要な単元です。旅人算・通過算・流水算など、バリエーションが豊富な点も特徴です。
- 「速さ=道のり÷時間」の公式を覚えているのに、単位の変換(時速→分速など)でミスする
- 「2人が向かい合って進む」と「2人が同じ方向に進む」を混同する
- 頭の中だけで考えようとして、状況が整理できなくなる
- 問題を読んだら必ず簡単な状況図(線を引いて登場人物を矢印で表した図)を描く。絵が上手くなくていい。「AとBがどこにいて、どちらに進んでいるか」が分かればOK
- 単位は問題文の単位に統一してから式を立てる。「km/h」と「m/分」が混在していたら先に揃える
- 旅人算で「2人が近づく場合」は速さを足す、「2人が同方向に進む場合」は速さを引く、このルールを図で確認しながら使う
図形は「公式を覚えた」だけでは得点できない単元の代表です。見慣れない形の図形が出てきたとき、どうやって「知っている形」に変形して考えるかが勝負になります。
- 三角形の面積を求めるとき、底辺と高さの対応を間違える(底辺に対して垂直な高さを使わないといけない)
- 円の面積(π×半径²)と円周(2π×半径)を混同する
- 問題の図をそのまま見るだけで、補助線を引いて考えようとしない
- 「この形を見たら、この補助線」というパターンを問題演習で蓄積する。例:四角形の対角線を引いて三角形2つに分割する、円の中心から半径を引く など
- 面積問題は「足す」より「引く」発想が役立つことが多い。複雑な形=「大きな形 − 余分な形」と考えてみる
- 問題の図を必ずノートに大きく描き写す。小さい図のままだと補助線が引きにくく、計算スペースも足りなくなる
特殊算は、中学受験算数の中で「小学校では習わない」解き方の代表格です。最初は難しく感じますが、「型」を覚えれば確実に点が取れる単元でもあります。
- 「つるかめ算」と聞いて公式を当てはめようとするが、どの値が「つる」でどの値が「かめ」かを間違える
- 問題の条件を整理しないまま計算を始めて、途中で何を求めているか分からなくなる
- 答えが出ても「検算(確かめ算)」をしないのでミスに気づかない
- まず「全部〇〇だったら」と仮定する。全部つるだったら脚は何本?全部かめだったら?という「もし〜なら」の発想が特殊算の出発点
- 仮定したときの「差(ずれ)」に注目して、実際の個数を逆算する
- 答えが出たら必ず問題文に当てはめて確かめる。つるかめ算は検算1分で点数を守れる
中学受験の算数では1問のミスが連鎖して大きな失点につながる構造の問題が多くあります。「計算力」は単なる速さではなく、正確さとセットです。
- 小数点の位置を間違える(特に小数どうしのかけ算・わり算)
- 分数と小数が混在する計算で、統一せずそのまま計算してしまう
- 「たぶん合ってると思う」で見直しをしない
- 1行1計算の原則。一度に複数の変換・計算をまとめて行わず、1行に1つの操作だけ書く
- 分数と小数が混在したら最初に分数に統一してから計算する
- 答えが出た後は「桁数・大小関係」が感覚的に合っているか確認する。「この問題で答えが1000を超えるのはおかしい」という感覚を磨く
4・5年生の「正しい練習」
3つの原則
解法を覚えてから
問題を解く
「なんとなく解く」練習は積み重ならない。まず解法の型を確認してから問題に向かう習慣を。
図・式・答えを
必ず書く
頭の中だけで考えると間違いに気づけない。手を動かして紙に書くことがそのまま「解く力」になる。
間違えた問題を
2回解き直す
1回目は答え合わせ直後、2回目は1週間後。この繰り返しが「忘れない記憶」をつくる。
今すぐ確認:
5単元の総まとめ
単元別チェックシート
| 単元 | 重要度 | 最初にやること |
|---|---|---|
| 割合・比 | 最重要 | 線分図を描いて「もとの量」を特定する |
| 速さ・旅人算 | 最重要 | 状況図を描いて単位を統一する |
| 平面図形 | 最重要 | 図を大きく描き直して補助線を引く |
| つるかめ算 | 重要 | 「全部〇〇だったら」と仮定する |
| 計算ミス対策 | 重要 | 1行1計算・分数に統一・検算の3点セット |
今週の練習に
使えるチェックリスト
- 割合の問題を解くとき、まず線分図を描いた
- 速さの問題で状況図を描いてから式を立てた
- 図形問題で補助線を試した(うまくいかなくてもOK)
- 計算を1行ずつ書いて、途中を飛ばさなかった
- 答えが出た後、検算または大小チェックをした
- 間違えた問題に印をつけて、翌日もう1回解いた
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