公立中高一貫校「だけ」の受験はダメ?中学受験で失敗しないための学校選びの考え方

公立中高一貫校だけを志望校にするリスクや、私立中学校の併願を検討するべき理由について、中学受験を考える保護者向けに解説

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公立中高一貫校「だけ」の受験はリスク大?中学受験で失敗しないための学校選びの考え方

中学受験を考えるご家庭にとって、特に最近注目を集めているのが、「公立中高一貫校」の受験。中学受験が一般的になってきた現在ですが中学生のうちから私立なんて行かせられないと、学費の経済面などから「公立一本」「国立一本」で受験を済ませたいと考えている方も少なくありません。

とはいえ、公立中高一貫校や国立中学校のみの受検は、実は非常にリスクが高い選択肢であることをご存知でしょうか?

この記事では、受験におけるメンタルの影響や学校の選び方、費用の問題、併願受験の重要性などについて詳しく解説していきます。


なぜ「公立中高一貫校だけ」は危ないのか?

中学受験をする子どもたちは、まだ12歳という多感な年齢です。その中で「たった1校」にすべてを賭けるという選択は、精神的な負担が大きく、万が一不合格になった場合のダメージも大きいといえます。

合格倍率は高い上に、受験機会は少ない

公立中高一貫校の最大の特徴は、「一人一校しか受けられない」という受験ルール。しかも、多くの学校で倍率は5倍〜10倍。つまり、10人中8人が不合格になるという、かなりの狭き門です。

たとえば、模擬試験でA判定(合格可能性80%以上)を取ったお子さんでも、本番の出題傾向や体調、当日の環境によって結果が覆ることも。逆にC〜D判定でも合格するケースもあるほど、運やその場の思考力が大きく左右するのが公立の受験です。

このように合格が不確実な中で、他に選択肢がない状態は、子どもにとってかなり大きなリスクとなります。


「落ちた時どうするか」を想定していますか?

最も大切なのは、「もし不合格だったとき、お子さんが立ち直れるかどうか」です。

これまで塾に通い、毎日遅くまで勉強し、遊びたい時期を我慢して頑張ってきた中で、結果が「不合格」だった場合。そのショックを乗り越えられる子は、実際にはそれほど多くありません。

特に真面目で責任感の強いお子さんほど、「家族にお金と時間を使わせたのに、成果を出せなかった」という気持ちを長く引きずってしまいがちです。

結果、次の高校受験でも「どうせ私には無理」と自信を持てず、自分の可能性を狭めてしまうケースも珍しくありません。

子どもの成長に大切なものとして根拠のない自信というものがあります。大した根拠や裏付けはないけどなんとなくできそう、やれそう、そう思っていることが次への活力になります。

高校受験や大学受験の時に中学受験の失敗のせいでどうせ自分にはできないと思ってしまっている子は本当の力を発揮することができません。またそもそもやる前から諦めてしまうなどのこともおこります。子供のメンタルのためにも成功体験は必要なのです。

そもそも受験においてたった1校の受験はありえない

これは中学受験に限った話ではなくあらゆる受験で一つしか受けないなどということは無いのです。点数が取れれば合格できる資格試験とは違います。人を落とすための選抜試験である中学受験において1校しか受けないという行為は自殺行為であるということを肝に銘じておきましょう。


仮に進学しなくても「成功体験」を作るために、私立中の併願を考える

そこでおすすめしたいのが、「併願受験」です。

仮に第一志望の公立中高一貫校に進学しないとしても、私立中学校で一度合格を経験することで、子どもの心に「やればできるんだ」という成功体験を刻むことができます。

併願の基本は「7校出願・5校受験・3校合格」

これは通称「753戦略」と呼ばれ、中学受験の世界ではよく知られている考え方です。目的は「合格の感触を掴む」「試験慣れをする」「選択肢を広げる」こと。

第一志望の受験前に私立で入試を経験しておくと、試験会場独特の緊張感にも慣れ、本番で本来の実力が発揮しやすくなります。

ただし公立を目指す場合はもう少し絞ってもいいでしょう。

埼玉のお試しを1校、東京の私立2校、公立を1校などとするのがよいでしょう。

学費が心配な方へ:助成金や特待生制度も活用しよう

「それでも、私立は学費が高いから無理」という声もあります。確かに、公立と比べて私立中の授業料やイベント費用は高くなりがちです。

しかし、今は様々な学費支援制度が整っています。

主な支援制度

  • 各校独自の奨学金制度
     成績優秀者や経済的事情のある家庭に向けて、授業料や入学金の免除を行っている学校も多数あります。
  • 特待生制度
     安田学園、足立学園、桜丘など、特待生の受け入れに積極的な学校では、授業料全額免除のケースもあります。
  • 私立小中学校等就学支援制度(文科省)
     年収400万円以下の家庭を対象に、年額10万円の補助が支給される仕組みもあります。

このような制度を活用すれば、私立進学が現実的な選択肢になることもあるのです。


「中学受験での合格」は強いモチベーションになる

たとえ最終的に地元の中学校に進学するとしても、一度どこかで「合格」を経験していると、その後の学習にも前向きに取り組みやすくなります。

「中学受験に合格した」という自信は、次の高校受験への意欲にもつながります。結果的に、大学進学や将来の進路にも良い影響を与えることができるのです。


公立中高一貫校に合格するための力も、併願受験で育つ

公立中高一貫校の試験は、「適性検査」と呼ばれる独自の形式をとっています。私立のような教科ごとの出題ではなく、論理的思考力・表現力・情報処理能力などが問われる試験です。

しかし最近では、私立でも「適性検査型入試」を導入する学校が増加しており、公立の対策として併願校に選びやすくなっています。

たとえば以下のような私立中では、適性型入試を実施しています

  • 共立女子
  • 品川女学院
  • 足立学園
  • 安田学園
  • 日大豊山女子
  • 立教池袋 など

これらの学校で一度試験を受けることにより、公立中高一貫校の本番にも備えられるのです。


学校見学も大切な「情報収集」

東京都内では都立中学だけでも10校が存在しますが、校風や指導方針、通学のしやすさは学校ごとに全く異なります。

受験を成功させるには、夏休み中などを活用して、学校見学や説明会に参加することも非常に重要です。特に、説明会では先生方の姿勢や学校全体の雰囲気から「子どもとの相性」を確認するチャンスでもあります。


まとめ:選択肢を増やすことで、子どもを守る

中学受験は、まだ小学生の子どもが人生で初めて「努力と結果」に向き合う大きな経験です。

その中で、「1校だけにすべてを託す」というのはあまりにも過酷。経済的な理由があっても、制度や特待生制度を活用することで、私立の併願も可能になります。

受験で何より大切なのは、**「子どもが前向きに未来を描ける環境を整えること」**です。

たった一度の不合格で自信を失わせるよりも、併願によって選択肢を増やし、「自分はやればできる」という実感を与えてあげましょう。

子どもにとっても、保護者にとっても、後悔しない中学受験となるよう、戦略的に学校選びをしていきましょう。


中学受験は通過点です。目先の合否だけでなく、その後の成長や進路の可能性を見据えた柔軟な判断を。

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