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中学受験をやめるなんて
子どもが「中学受験をやめたい」と言い出したとき、親が取るべき対応とは?
中学受験に向けて日々努力を重ねてきた我が子が、ある日突然「もう受験をやめたい」と言い出したら…。その瞬間、親としては動揺し、焦り、心配、不安といったさまざまな感情に襲われることでしょう。
しかし、そんなときこそ、感情的になるのではなく、冷静に子どもの言葉に耳を傾けることが何よりも大切です。「辞めたい」という言葉は、単なるわがままではなく、子どもなりのSOSの可能性もあるのです。
なぜ「辞めたい」と感じるのか? 子どもの心の背景を知る
勉強に疲れてしまった
中学受験を目指す小学生たちは、学校の授業に加えて塾や家庭学習にも追われる日々を送っています。そんな中でふと、「自分だけがなぜこんなに頑張らなければいけないの?」という疑問や不満が湧いてくるのは自然なことです。
周囲の友だちは放課後に遊んだり、ゲームをしたりして楽しんでいるのに、自分は勉強ばかり。勉強の疲れと、遊びたい気持ちのギャップに悩んで、「もう限界」と感じてしまう子も少なくありません。
目標がはっきりしていない
中学受験に取り組む子どもの中には、「親に言われたから」という理由で始めたケースもあります。このように自分自身の意思や明確な目標がないまま受験に向かっていると、モチベーションを保つのが難しくなります。小さなつまずきやスランプがきっかけで「何のために頑張っているのかわからない」と感じるようになり、「やめたい」という気持ちに結びつくことがあります。
塾や勉強スタイルが合っていない
塾の授業が難しすぎる、先生や友達との関係がうまくいかない、授業のスピードについていけない…。そんなストレスが積み重なって、塾に行くのが苦痛になっていることもあります。特に、個々の学習スタイルに合わない集団授業では、「自分はできない」という自己否定の感情が強くなってしまいがちです。
自信喪失と自己肯定感の低下
毎週のようにテストを受け、偏差値や順位で評価される中で、思うように結果が出ないと「自分はダメだ」と思い込んでしまうことがあります。特に真面目で完璧主義な子どもほど、プレッシャーを強く感じやすく、自信を失ってしまいます。
親が取るべき対応とは?
まずは否定せず、気持ちを受け止める
「辞めたい」と言われたとき、多くの親は「もう少し頑張ってみようよ」「ここまでやったんだからもったいない」などと励まそうとするでしょう。しかし、そうした言葉が子どもには「気持ちをわかってもらえなかった」と映ることもあります。
まずは「そう思ったんだね」「辛かったんだね」と、子どもの感情をそのまま受け止めてあげることが何より大切です。共感を示すことで、子どもは自分の本音を少しずつ話してくれるようになります。
状況を整理し、選択肢を提示する
子どもが本当に「受験を辞めたい」のか、それとも一時的な疲労やストレスから「逃げたい」と思っているのかを見極める必要があります。たとえば、「少しお休みしてみる?」「別の塾に変えてみる?」といった提案をすることで、子ども自身が冷静に自分の気持ちと向き合えるきっかけになります。
また、「辞めてもいいんだよ」という選択肢を提示されることで、逆に「やっぱり頑張りたい」と子どもが前向きな気持ちを取り戻すケースもあります。
一定期間、受験勉強から距離を取る
本人が強いストレスを抱えているようであれば、数日〜数週間、受験から距離を置くのも一つの方法です。この期間に親子で話し合いを重ね、改めて受験の意義や目的を見直すことで、気持ちを整理し、今後の方針を決める時間を持つことができます。
「受験の目的」を改めて確認する
中学受験のスタート時点では、「この学校に行ってみたい」「自由な校風が魅力的」といった理由があったはずです。親子でその初心に立ち返り、「なぜ受験するのか」「どんな未来を描いていたのか」を振り返ることで、再び目標を持つことができる場合もあります。
やめるべきか、続けるべきか――判断の分かれ目
続ける価値があるケース
- 本人にまだ「頑張りたい」という気持ちが残っている
- 単なる疲労やストレスが原因である
- 志望校への明確な憧れがある
- 勉強そのものに興味がある
これらに当てはまる場合は、一度休息を取ったうえで、形を変えながらでも続けるという選択肢が考えられます。
やめたほうが良いかもしれないケース
- 子どもに長期間わたる無気力状態が続いている
- 体調不良や心の不調が表れている
- 勉強への強い拒否反応がある
- 楽しいはずの学校生活まで影響が出ている
こういった状態で無理に続けても、子ども自身の心身の健康を損なう恐れがあります。親としては勇気のいる決断かもしれませんが、子どもの今と将来を考えると、撤退という選択肢も尊重されるべきです。
中学受験は人生のすべてではない
中学受験は確かに人生の中の大きな分岐点のひとつではありますが、それがすべてではありません。高校受験をせずに中卒で働くと言っていることとはわけが違います。たとえ受験を辞めたとしても、その後の高校受験や大学受験、あるいは違う形での挑戦の機会はたくさんあります。
実際、中学受験を途中で辞めたことで自分に合った進路を見つけ、結果的に大きな成功を収めた子もいます。大切なのは「子ども自身が納得できるかどうか」なのです。
親が避けるべき判断基準
「ここまでかけたお金がもったいない」「途中で辞めたら恥ずかしい」といった、親の都合や世間体を基準にしてしまうと、子どもはますます追い詰められてしまいます。判断の軸は常に「子どもにとって本当に良い選択かどうか」であるべきです。
おわりに:立ち止まる勇気と再出発の力
「中学受験を辞めたい」という言葉は、子どもからのサインです。それに真摯に向き合い、受験の本当の意味や目的を親子で見つめ直すことで、新たな一歩を踏み出すことができます。
辞めるにしても、続けるにしても、大切なのは「子どもが自分の人生に主体的に向き合えるようになること」。そのサポートこそが、親にできる一番の支えなのではないでしょうか。
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