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小学生の学びを変える!中学受験に生きるワーキングメモリを上手に活かすコツ
勉強してもすぐに忘れてしまう、宿題を忘れる、持ち物をよくなくす――こんなお子さんの悩み、保護者の皆さんも一度は経験があるのではないでしょうか。実はこれらの行動の裏には「ワーキングメモリ」という脳の機能が関係していることがあります。
今回は、小学生が学校や家庭での生活をよりスムーズにするために、この「ワーキングメモリ」をどう活かせばよいかをわかりやすくご紹介します。
◆ ワーキングメモリってなに?
ワーキングメモリ(作業記憶)とは、私たちが何かをしている「その最中」に必要な情報を一時的に覚えておき、必要に応じて整理したり使ったりする脳の仕組みです。
たとえば、先生の話を聞きながらノートを取るとき。頭の中では「話の内容を覚える」「必要なところを選んで書く」「前に言われたこととつなげる」など、たくさんの作業を同時にこなしていますよね。これがワーキングメモリの力なんです。
◆ ワーキングメモリがうまく働かないとどうなる?
小学生の毎日は、覚えること・やることがたくさんあります。ワーキングメモリがうまく働かないと、次のような困りごとが出てきやすくなります。
- 宿題やプリントをランドセルに入れ忘れる
- 漢字の書き順を覚えていても途中で混乱する
- 話を聞いている途中で集中が切れてしまう
- ノートに写すとき、どこまで書いたか忘れてしまう
こういったトラブルは、「集中力がないから」と片づけられがちですが、実は「頭の中のメモ帳」がいっぱいになって処理が追いついていないことが原因かもしれません。とくにまだ発達段階の小学生ではこういったミスが多く起こります。発達障害なのかただの不注意なのかそれともまだ脳の発育が十分でないのかなかなか見分けるのが難しくなります。
◆ ワーキングメモリを助ける生活の工夫
ワーキングメモリをすぐに「強く」することはできませんが、日常生活で補ったり助けたりする工夫はたくさんあります。
● 目で見えるヒントを使おう!
頭の中だけで覚えようとすると大変です。たとえば、
- 持ち物リストを玄関に貼っておく
- 時間割をランドセルに入れておく
- 宿題を書くノートの表紙に「今日やることリスト」をつけておく
こうした「目に見えるサポート」は、ワーキングメモリの負担を減らし、行動をスムーズにしてくれます。
● ひとつずつやる!
「〇〇しながら××する」といった「ながら作業」はワーキングメモリに負担がかかります。たとえば、
- 宿題中にテレビを見る
- 人の話を聞きながらゲームをする
こうした状態では、集中力が分散してしまい、情報を整理する力が弱まってしまいます。ひとつのことに集中して取り組むことで、頭の中がスッキリします。
今時の言葉でいうとマインドフルネスです。ご飯を食べながらテレビをみるのはマインドレスネス。こういうところを改善するだけで勉強効率が上がります。
◆ 遊びながらワーキングメモリを伸ばそう!
意識して鍛えようとしなくても、遊びの中で自然にワーキングメモリを育てる方法があります。
● 折り紙やブロック遊び
たとえば折り紙。折る順番を頭の中で覚えて、そのとおりに手を動かす作業は、まさにワーキングメモリを使っています。
レゴや積み木など、イメージしたものを形にする遊びも、完成図を思い浮かべ、手順を考え、必要なパーツを選ぶなど多くの情報処理が必要です。
● あやとりや手品、カードゲームも効果的!
指先を使いながら順番を覚えるあやとり、手順を頭に入れて実行する手品、記憶力が試されるカードゲームなどは、すべて脳と体を同時に使うトレーニングになります。
◆ 勉強にも活かせる!ワーキングメモリの使い方
勉強の中でもワーキングメモリが役立つ場面はたくさんあります。
● 漢字の暗記:五感をフル活用!
漢字の覚え方を「見るだけ」にしていませんか?実は、声に出して読む・手を使って書く・意味を考える、といった複数の感覚を使う方が、脳が活性化して覚えやすくなります。
例:
- 「話」という漢字を見ながら「はなす」と声に出す
- 「言う」と「舌」が合わさっていることをイメージする
- 熟語(会話・話題など)も一緒に考えてみる
こうすることで、頭の中で情報が整理されやすくなります。
● 英語の単語もイメージで覚えよう!
英単語も同じです。たとえば「apple」を覚えるときには、ただ綴りを見るだけでなく、
- 「apple」と言いながら書く
- リンゴの絵を描いて一緒に見る
- 「I like apples.」のような例文を考える
といった工夫で記憶に残りやすくなります。特に、イメージと一緒に覚えるのは、ワーキングメモリが情報を整理するのにとても効果的です。
◆ 家庭でできるトレーニングアイデア
おうちでもできる簡単な方法をご紹介します。
① 買い物メモを頭の中に!
買い物に行く前に、お子さんと「牛乳、パン、卵を買うよ」と言って、あえて紙には書かずに覚えさせてみましょう。お店の中で思い出すことで、ワーキングメモリを使う練習になります。
② お手伝いでステップ記憶!
「まずテーブルを拭いて、それからコップを並べて、最後にお皿を出してね」と3段階くらいの作業を頼みます。一度で聞いて覚え、順に実行することで記憶と行動の結びつきを強くします。
③ しりとりや暗記ゲーム
遊びながらワーキングメモリを使うなら、しりとりや「言葉を5個覚えて後から言う」などの暗記遊びもおすすめ。何度も繰り返すうちに記憶を保つ力が強くなります。
◆ ワーキングメモリは一人ひとり違う
ワーキングメモリの強さには個人差があります。だから「どうしてこの子は覚えられないの?」と責めるのではなく、その子に合ったサポートを考えることが大切です。
大人でも「メモを取らないと忘れる」人がいますよね。それと同じで、子どもにも「見える化」や「繰り返し」を取り入れて、少しずつできるようになっていけば良いのです。
◆ まとめ:ワーキングメモリを味方につけよう!
ワーキングメモリは、小学生にとって「学ぶ力」や「日常生活をスムーズにする力」を支えてくれる大切な仕組みです。
- 生活の中にちょっとした工夫を取り入れる
- 楽しく遊びながらトレーニングする
- 覚え方や勉強のスタイルを工夫する
これらを意識することで、ワーキングメモリを活かし、自信を持って学びに取り組めるようになります。
保護者の方も、ぜひお子さんの行動に「頭のメモ帳」がどれくらい頑張っているかを想像しながら、あたたかくサポートしてあげてくださいね。
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