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東京都の中学受験:2026年度の最新動向とこれからの展望
東京都では年々競争が激化している中学受験。2024年度の入試状況を振り返るとともに、今後の中学受験に向けた準備や学校選びの考え方についても詳しく見ていきましょう。
受験率は過去最高に到達:18%を突破
かつては限られた家庭だけが取り組む印象のあった中学受験ですが、現在では小学6年生のおよそ5人に1人が受験を選ぶほど、広く浸透しています。2024年度にはついに東京都内での受験率が18%を超え、過去最高水準となりました。
特に都心部では、公立小学校のクラスの半数近くが中学受験を選ぶという地域も珍しくありません。こうした環境では、子ども自身が自然と受験を意識するケースも増えています。周囲の友人が早期から塾に通い始めると、「自分もやってみたい」という流れが生まれやすくなるのです。
これには高校無償化なども後押ししており浮いたお金を中学受験につぎ込む家庭が増えてきています。
午後入試の受験者増加が示すもの
2024年度の入試では、2月1日午前の試験での出願数・受験者数は若干減少しましたが、午後に実施される入試においては多くの学校で受験者数が増加しました。午後入試の普及が進み、受験生は複数校を併願していくスタイルが定着してきたと考えられます。
その結果として、試験日程が進むにつれて倍率が上昇する傾向が見られ、「最後まで粘り強く受験を続ける姿勢」が当たり前になってきています。合格までの道のりが長く、精神的にも体力的にも負担の大きいものになっているのが現実です。
特に東京神奈川の受験では試験期間が2月1~3に集中しているため短い期間にたくさんの学校を受ける必要があります。

東京の夜は長い
準備の早期化と激化する競争
従来は小学3年生の2月(新小4)から本格的な受験勉強をスタートするのが一般的でした。しかし、近年では小学校低学年、あるいは入学直後から対策を始める家庭も少なくありません。
特に東京都内は受験熱が高いため、塾や家庭教師を早い段階で導入する家庭が多く、周囲との学習差が開きやすい傾向があります。このような環境下では、受験勉強のスタート時期によって、その後の進度や志望校選びにも大きな影響を及ぼす可能性があります。
難関校 vs 中堅校:倍率と偏差値の現実
有名難関校の倍率は例年2倍前後で安定しており、劇的な変動は少ない傾向があります。例えば、男子の最難関とされる駒場東邦中学校は、東大合格実績の好調を受けて受験者数が2年連続で増加しましたが、倍率の極端な上昇は見られませんでした。
一方で、中堅〜準難関校においては、学校の改革や教育内容の工夫によって一気に人気が高まり、難易度が短期間で大きく変動するケースも目立ちます。三田国際中学校(旧・戸板中学校)は共学化を機に偏差値が急上昇。河合塾が開設に携わった新設校のドルトン東京学園も、開校以来高い成長を見せています。
つまり、「難関校=安定」「中堅校=変動大」といった傾向があり、学校選びにおいてはこの違いを意識しておく必要があります。
学校によっても偏差値が全然違うことも:コース制度と実績の見極めが必須に
中堅校の多くは、入試時点または入学後にコース分けを実施しています。たとえば、郁文館中学校では「総合入試」と「iP class選抜入試」で偏差値が14ポイントも異なるなど、同じ学校内でも求められる学力水準に大きな開きがあることがわかります。
さらに、特別コースでは授業進度や教材、大学進学実績にも差が出るため、単純に偏差値や大学合格実績だけを見て学校を判断するのは危険です。保護者としては、クラス制度や進路実績の実態を説明会などで直接確認することが重要です。
注目される大学付属校・高大連携校
大学受験の負担を軽減する手段として、大学の付属校を目指す受験生も増加傾向にあります。内部進学が可能な学校は、比較的安心して中高の6年間を過ごせるというメリットがあります。
2024年度の注目校としては、立教大学との連携強化によって人気が急上昇した香蘭中学や、2026年から明治大学付属となる日本学園中学校(新・明治大学付属世田谷中学校)があります。いずれも内部進学枠の拡充が背景にあり、受験生からの注目が集まっています。
また、附属校ではないものの、法政大学や東京女子大学などと連携を結んだ三輪田学園や、北里大学の附属化が予定されている順天中学校など、進学先の選択肢を広げる「高大連携校」も増えています。
こういった付属校推薦が増えるということは裏を返せば一般入試の枠が減るということになります。つまりどんどん大学へ入ることが難しくなっていってしまうためあらかじめ中学時点で結果を出してしまおうという家庭が増えているのです。
学校選びのポイント:情報収集と柔軟性がカギ
少子化が進む中でも、東京都内の中学受験は今後も高い競争率を維持すると予想されます。そのため、塾からの情報提供だけでなく、学校公式サイトや説明会での確認、実際に足を運んで学校の雰囲気を感じることが、より一層重要になってきています。
また、「この学校以外は考えられない」といった思い込みは避け、柔軟に候補校を増やしておくことが、受験をスムーズに乗り越えるコツともいえます。実際、都内の受験生が出願する学校数は平均7校を超えています。
中学受験はゴールではない
受験に成功し、第一志望校に合格したとしても、それはあくまでスタートにすぎません。逆に、第一志望ではない学校に進学することになった場合でも、その後の6年間の学びをどう充実させるかが、最終的な進路や学力に大きく関わってきます。
保護者の心の持ち方も重要で、結果に一喜一憂するのではなく、「この学校でよかった」と前向きに受け止める姿勢が、子どもの適応力やモチベーションに良い影響を与えるでしょう。
まとめ
近年の東京都中学受験を振り返ると、受験率の上昇や午後入試の定着、人気校の倍率上昇など、様々な動きが見られました。今後も競争は続くと見られますが、その一方で、選択肢の多様化が進み、「偏差値重視」から「学校の個性重視」へと価値観の変化も感じられます。
これから中学受験を迎える家庭にとっては、「情報収集力」と「柔軟な視点」が、最も重要な武器になるでしょう。どの学校に進学するかではなく、その学校でどう学ぶか。子どもとともに、最適な未来を見つける受験にしていきたいものです。
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