直前期の国語対策:点を安定させるため直前期にできること


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直前期の国語対策:点を安定させるため直前期にできること

「国語だけが安定しない…」「模試のたびに点数が上下する」そんな不安を抱えていませんか?入試本番まで残りわずか。でも国語こそ、直前期の対策で得点を安定させられる科目なんです。読解のスピードアップ、記述の型の習得、漢字の最終確認――。やるべきことを絞って取り組めば、本番で確実に合格点に到達できます。この記事では、限られた時間で最大の効果を出す方法をお伝えします。

直前期の国語攻略:優先順位を明確にしよう

入試まで残り時間が限られているからこそ、「何を優先すべきか」を明確にすることが合格への第一歩です。

【直前期の国語学習・優先順位】

  1. 読解の速さと正確さ:時間内に文章を読み切り、設問意図を正確に把握する力
  2. 設問把握力の強化:何が問われているかを瞬時に見抜く訓練
  3. 記述の骨子化スキル:どんな問題にも対応できる「型」の習得
  4. 漢字・語彙の失点回避:確実に得点できる知識問題で取りこぼしゼロ
  5. 過去問での時間配分練習:本番を想定した実戦演習の反復

新しい問題集に手を出すのではなく、これまで取り組んできた教材の中から「できなかった問題」を徹底的に見直すことが重要です。直前期は「新しい知識を増やす」より「持っている武器を確実に使えるようにする」期間だと考えましょう。

読解問題:速く正確に解くための実戦テクニック

設問先読み法:本文を読む前に戦略を立てる

「本文を先に読むべきか、設問を先に読むべきか」――これは国語指導で指導が分かれるテーマですが、直前期においては「設問の先読み」を試してみる価値があります。

設問先読みのメリット

  • 文章全体の内容をある程度予測できる
  • 「何が問われているか」を意識しながら読める
  • 傍線部周辺を注意深く読むポイントが分かる
  • 記述問題の配点を確認し、時間配分を調整できる

ただし、設問を読んだことで本文の内容が先入観で歪められてしまうリスクもあります。お子さんに合うかどうかは、実際に過去問で試して判断しましょう。もし設問先読みが合わなければ、無理に取り入れる必要はありません。

段落要約のコツ:各段落の「役割」を意識する

長文読解では、段落ごとに「何が書かれているか」を整理しながら読むことが重要です。特に説明文では、各段落の役割を把握すると全体構造が見えてきます。

段落の役割パターン

  • 問題提起:「〜という疑問がある」「〜が問題だ」
  • 具体例:「たとえば〜」「実際に〜」
  • 対比・転換:「しかし」「一方で」
  • 筆者の主張:「つまり」「だから」「私は〜と考える」
  • まとめ・結論:「このように」「結局」

読みながら各段落の頭に「問題提起」「具体例」などと軽くメモするだけで、後から見返したときに全体の流れが一目で分かります。記述問題で「どの段落から抜き出すか」を判断する際にも役立ちます。

速読×精読の切替ルール:メリハリをつけて読む

文章をすべて同じ速度で読む必要はありません。「流し読みでいい部分」と「じっくり読むべき部分」を見極めることで、読解スピードが格段に上がります。

読み方対象箇所ポイント
速読(流し読み)・具体例の詳細
・補足説明
・引用部分
「こういう例があるんだな」と理解できればOK
精読(じっくり)・筆者の主張
・傍線部の前後
・接続詞の後
一字一句を正確に理解する

物語文では、登場人物の心情が変化する場面を特に丁寧に読みましょう。「それまで〜だったのに、〜になった」という変化こそが、設問で問われるポイントです。

実戦での時間配分:大問ごとの目安を決める

試験時間内に全問題を解き切るためには、明確な時間配分が必要です。一般的な50分のテストを例に、理想的な時間配分を示します。

【50分テストの時間配分例】

  • 漢字・語彙(大問1):3〜5分
    → 知識問題は最速で片付ける。分からない問題は飛ばして後回し
  • 物語文(大問2):20〜22分
    → 文章を読むのに8〜10分、設問を解くのに12分が目安
  • 説明文(大問3):20〜22分
    → 文章を読むのに8〜10分、設問を解くのに12分が目安
  • 見直し時間:3〜5分
    → 記述の誤字脱字、選択肢の確認、飛ばした問題の再挑戦

この時間配分はあくまで目安です。過去問演習の際に、自分の学校の問題傾向に合わせて調整しましょう。記述問題が多い学校なら、記述に時間を多めに確保する必要があります。

時間管理のコツ

  • 試験開始と同時に、問題冊子全体をパラパラと確認し、問題構成を把握する
  • 各大問を解き始める前に、「この大問は○分で終える」と決める
  • 時計を見ながら、「あと○分」を常に意識する習慣をつける
  • 1つの問題に3分以上悩んだら、印をつけて次へ進む

記述問題:採点者目線で部分点を確実に取る

記述のテンプレート:型を使って迷わず書く

記述問題は「何となく」書くのではなく、明確な「型」に当てはめて書くことで、安定して得点できるようになります。

【基本の記述テンプレート】

結論 → 理由1 → 理由2 → 本文の根拠語句

例:「なぜ主人公は泣いたのか、80字以内で説明しなさい」

【型に当てはめた解答】
【結論】ずっと会いたいと願っていた祖母に会えたから。【理由1】幼い頃から祖母の話を聞いて育ち、会うことを夢見ていたが、【理由2】病気で会えない日々が続いていたため、【根拠語句】「ようやく夢が叶った」という喜びと安堵で涙があふれたから。(80字)

この型は万能ではありませんが、「何を書けばいいか分からない」という状態を脱するための強力な武器になります。過去問演習で、実際にこの型を使って書く練習を繰り返しましょう。

字数配分:制限字数の使い方を戦略的に

「80字以内」と指定された場合、何字程度書けばいいのでしょうか?

記述の字数配分ルール

  • 目標字数:指定字数の9割以上
    80字なら72字以上、60字なら54字以上が理想
  • 最低でも8割は埋める
    字数が少なすぎると、必要な要素が書けていない可能性が高い
  • ただし、無駄な言葉で埋めるのはNG
    「〜と思います」「〜だと考えられます」などの余計な表現は不要

採点者は「どの要素が書けているか」で部分点を積み上げていきます。字数を埋めることより、求められている要素を正確に書くことを優先しましょう。

採点目線でのNGワード/推奨表現

記述問題では、書き方によって減点されることがあります。採点者目線で「減点されやすい表現」と「評価される表現」を知っておきましょう。

NGワード・表現理由推奨表現
「〜と思う」「〜だろう」推測・主観的な表現は不要「〜だから」「〜ため」と断定する
「この」「それ」などの指示語何を指すか不明確具体的な名詞で言い換える
「すごく」「とても」口語的で曖昧「非常に」「極めて」など
主語と述語のねじれ文の構造が崩れている主語と述語を近くに置く
「いろいろな」「たくさんの」抽象的すぎる具体的に何かを明示する

採点基準表:満点・減点のポイントを理解する

記述問題の採点は、「要素採点」が基本です。解答に必要な要素を3〜4つ設定し、それぞれが書けていれば部分点が加算されます。

【採点基準例:配点10点の記述問題】

設問:「筆者が最も伝えたいことは何か、60字以内で説明しなさい」

採点要素配点判定基準
要素①:テーマの明示3点「環境保護」「持続可能な社会」など核心が書けている
要素②:問題点の指摘3点「現代社会が抱える課題」が具体的に書けている
要素③:筆者の提案3点「〜すべき」「〜が必要」など解決策が書けている
表現の適切さ1点誤字脱字なし、文末統一、主述のねじれなし

【満点解答例】
筆者は、現代社会が環境破壊という深刻な問題を抱えており、一人ひとりが日常生活で資源を大切にし、持続可能な社会の実現に向けて行動すべきだと訴えている。(60字) 【減点解答例】
筆者は環境が大事だと言っている。みんなが努力すれば良くなると思う。(30字)
→ 要素不足(字数も足りない)、「思う」という推測表現あり:3点程度

漢字・語彙:直前期の効率的暗記法

音読み・訓読みカードで短時間チェック

直前期の漢字学習は、「新しい漢字を覚える」より「既習漢字を確実にする」ことが重要です。

【直前期の漢字暗記法】

  1. カード化して隙間時間に確認
    表に「漢字」、裏に「読み・意味・例文」を書いたカードを作り、通学時間や食事前の5分で繰り返しチェック。トイレに張るのも効果てきめん。
  2. 音読み・訓読みセットで覚える
    「承認(ショウニン)」→「承る(うけたまわる)」のように、音訓両方を確認すると記憶に残りやすい
  3. 同音異義語をまとめて整理
    「異義・異議・意義」「制作・製作・政策」など、混同しやすい漢字は一緒に覚える
  4. 書けない漢字は丸暗記せず「部首」から確認
    「憶」は「心」、「額」は「頁(おおがい)」など、部首の意味を理解すると間違えにくくなる

四字熟語・ことわざ:毎日5個ずつ確認

語彙問題は暗記すれば確実に得点できる「ボーナス問題」です。直前期は欲張らず、毎日5個ずつ確実に覚えていきましょう。

頻出四字熟語ベスト10

  1. 一石二鳥(いっせきにちょう):一つの行動で二つの利益を得ること
  2. 温故知新(おんこちしん):昔のことを学び、新しい知識を得ること
  3. 自画自賛(じがじさん):自分で自分を褒めること
  4. 臨機応変(りんきおうへん):その場の状況に応じて適切に対応すること
  5. 試行錯誤(しこうさくご):失敗を繰り返しながら解決策を見つけること
  6. 言語道断(ごんごどうだん):もってのほか、とんでもないこと
  7. 七転八起(しちてんはっき):何度失敗してもくじけずに立ち上がること。七転び八起きと同義
  8. 七転八倒(しちてんばっとう):七転八起と勘違いする子が非常に多い四字熟語。苦痛のあまり、転げ回ることやとても混乱している様子に使われる
  9. 一心不乱(いっしんふらん):一つのことに集中して取り組むこと
  10. 異口同音(いくどうおん):多くの人が同じことを言うこと
  11. 起死回生(きしかいせい):絶体絶命の状況から立ち直ること

七転八起七転八倒の違いの説明に際して11選になってしまいましたがついでに覚えておいてください。

実戦問題:例題で解き方を確認しよう

【例題】次の文章を読んで、後の問いに答えなさい。

祖父は毎朝、庭の手入れをする。季節ごとに咲く花を眺めながら、①「この庭は、お前のおばあちゃんが一生懸命育てたものだからな」と、私に何度も語る。祖母が亡くなってから五年。祖父は一人で庭を守り続けている。

ある日、私は祖父に尋ねた。「おじいちゃん、②毎日大変じゃない?」すると祖父は、少し寂しそうに笑って言った。「大変だけど、この庭を見ていると、おばあちゃんがそばにいるような気がするんだ。だから、やめられないよ」

その言葉を聞いて、私は胸が熱くなった。祖父にとって、庭の手入れは単なる作業ではなく、③祖母との思い出を大切にする行為だったのだ。 問1:傍線部②で「私」が祖父に尋ねた理由として最も適切なものを、次のア〜エから一つ選び、記号で答えなさい。

ア.祖父が庭の手入れを楽しんでいるように見えなかったから
イ.毎日一人で庭の世話をするのは大変だと思ったから
ウ.祖父が体調を崩していないか心配だったから
エ.祖母のために庭を守る必要があるのか疑問に思ったから

問2:傍線部③について、祖父が庭の手入れを続ける理由を、60字以内で説明しなさい。

【解答と解説】

問1:イ

【解説】
「私」が「毎日大変じゃない?」と尋ねているのは、祖父が高齢で一人暮らしであり、毎日庭の手入れをすることが身体的に負担になっているのではないかと心配したからです。文章からは、祖父の体調不良や楽しんでいない様子は読み取れないため、ア・ウは不適切。エは祖母のために守る必要性を疑問視する内容で、文脈に合いません。

問2:(解答例)

祖母が一生懸命育てた庭を見ていると、祖母がそばにいるような気がして、祖母との思い出を感じられるから。(49字)

【採点基準】(配点10点)

要素配点判定基準
①祖母が育てた庭であること3点「祖母が育てた」「おばあちゃんの庭」などの表現
②祖母を身近に感じられること4点「そばにいるような気がする」「思い出を感じる」など
③だから続けている2点因果関係が明確(「〜から」「〜ため」)
表現1点誤字脱字なし、文末統一

【部分点の例】
「祖母との思い出を大切にしたいから。」(17字)
→ 要素②と③のみ:6点程度

「庭の手入れをすると祖母がそばにいる気がするから、やめられない。」(32字)
→ 要素①が不足:7点程度

プロの個別指導で直前期を乗り切る

ここまで、直前期の国語対策の具体的な方法をお伝えしてきました。でも、「うちの子は読むのが遅くて…」「記述がどうしても書けない」といった個別の悩みもあるでしょう。

中学受験特化個別指導予備校INSPIRE ACADEMYでは、直前期の国語個別指導対策を実施しています。

  • お子さんの弱点に完全特化:読解スピード、記述力、時間配分など、個別の課題に集中的にアプローチ
  • 志望校の出題傾向を徹底分析:過去問データをもとに、本番で出る問題パターンを優先的に対策
  • 採点者目線の記述指導:どう書けば部分点がもらえるか、実際の採点基準に基づいた指導
  • メンタルサポートも充実:「国語が苦手」という不安を解消し、自信を持って本番に臨めるよう全力でサポート

入試直前のこの時期だからこそ、プロの指導で最短ルートを進みませんか?無料相談も受け付けていますので、お気軽にお問い合わせください。

まとめ:直前期の国語は「型」と「時間配分」で安定させる

中学受験の国語は、直前期でも得点を安定させられる科目です。やみくもに問題を解くのではなく、明確な戦略を持って取り組むことが合格への近道です。

直前期の国語対策・まとめ

  • 読解は「設問先読み」と「段落要約」で効率化:全体構造を把握し、メリハリをつけて読む
  • 記述は「型」を使って迷わず書く:結論→理由→根拠の流れを意識し、部分点を確実に取る
  • 時間配分を明確にする:各大問に何分使うかを決め、時計を見ながら解く習慣をつける
  • 漢字・語彙は毎日少しずつ:カード化して隙間時間に確認し、確実に得点源にする
  • 過去問で実戦力を磨く:本番と同じ時間・形式で解き、自分の弱点を把握する
  • 必要に応じてプロの個別指導を活用:限られた時間で最大の効果を出すため、専門家の力を借りる

残された時間は限られていますが、正しい方法で集中して取り組めば、国語の得点は必ず安定します。お子さんの頑張りを信じて、保護者の皆さんも温かくサポートしてあげてください。

本番で実力を発揮し、志望校合格を掴み取れるよう、心から応援しています!

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