進学校かどうかってどうやって見極めればいいの?

志望校を選ぶ際に「進学校であるかどうか」は、多くの学生や保護者にとって重要なポイントとなります。しかし、進学校とは一体どのような学校なのでしょうか?その定義や基準について詳しく見ていきましょう。

進学校の定義と基準

進学校の定義は明確には存在しません。
が、一般的に大学への進学実績が高い学校を指します。この定義は公立高校、私立高校を問わず広く適用されており、進学率が高いことが主な特徴とされています。

現在大学(学部)・短期大学(本科)への進学率は6割弱であり過去最高を記録しています。このような状況を背景に、進学校の基準や呼び方も時代と共に変化してきました。現在では、進学校は主になんちゃって進学校、自称進学校、進学校、超進学校の4つに分類されています。

進学校の種類と特徴

  1. なんちゃって進学校 進学実績や進学先の偏差値があまり高くない学校を指します。例えば、進学率が低いものの、大学受験の準備をしている学校などが該当します。
  2. 自称進学校 自称進学校は進学率がやや高めで、大学進学率は7割から8割程度です。しかし、難関大学への合格者はほとんどおらず、進学指導も時に学生のニーズと合わないことがあります。受験の実態に合わない宿題や補修などが多い場合が多くかえって塾や自習の時間が削られてしまいマイナスに働くことも少なくありません。
  3. 進学校 進学率がほぼ100%で、MARCHレベルの大学や、早稲田大学、慶應義塾大学などの難関私立大学への合格者が多数存在します。授業の質が高く、進学実績も安定しています。
  4. 超進学校 超進学校は難関大学への進学率が極めて高く、特に東京大学など旧帝大学への合格者が多いのが特徴です。授業スピードが速く、学生が自主的に勉強する環境が整っています。

進学校・超進学校に通うメリット

進学校や超進学校に通うことには多くのメリットがあります。

  1. 充実したカリキュラムと早い進度 高レベルの大学進学を目指す進学校では、学習カリキュラムが充実しており、授業の進度も速いです。高校3年生になる前に受験範囲を終え、受験対策に専念できる時間が確保されます。
  2. 高い学習意欲と良い学習環境 周囲の学生の学力やモチベーションが高いため、自然と学習意欲が高まり、良い学習環境が形成されます。これにより、競争心が刺激され、将来を見据えた勉強に集中することができます。
  3. 豊富な大学受験情報 大学進学を前提とした学校では、受験に関する情報が豊富です。同級生との情報交換も盛んで、効率的な勉強方法やおすすめの参考書など、有益な情報が手に入りやすくなります。

進学校・超進学校のデメリット

一方で、進学校や超進学校にはいくつかのデメリットも存在します。

  1. 課題の多さ 毎日のように多くの課題が出されることがあります。これらの課題が学習ニーズに合わない場合、時間の無駄になる可能性があります。
  2. 高い学力に追いつけない可能性 高い学力を持つ学生が集まるため、授業についていけなくなる学生も少なくありません。特に中学受験後は6年と長いため深海魚化が進んでしまう傾向があります。気がついたときには立派な深海魚として成長し、もう深海以外では生きられない体に進化してしまっている可能性があります。こうなると進学校に入れたにも関わらず思いもしなかった大学への進学や多浪、留年、退学、放校などの危機にさらされノイローゼになる父母が大量発生します。
  3. 部活動や習い事への制約 部活動や習い事に時間を割くことが難しくなる場合があります。大学受験対策が優先されるため、他の活動に費やす時間が減る可能性があります。他校よりも早い引退を強要され部活動の日数に下級生でも制限があるなど青春で汗を流すことができません。
  4. 進路選択の制約 進学校では大学進学が基本となるため、就職を希望する学生に対するサポートが十分でない場合があります。というよりも高卒で働くことを想定していないので学校側のサポートはゼロ。もちろん専門学校に行くなどといったことを先生に相談しようものなら則三者面談。それでも大学進学をしない決断をすればアドバイスも皆無で放置され、(というよりもノウハウも前例もないため学校側も生徒に対して何をしてあげればいいかわからない)なんで大学に行かないの?と白い目で見られます。
  5. アルバイトの禁止 進学校ではお勉強が第一なのでアルバイトは原則禁止です。そのため社会経験はできません。自分でお小遣いを稼ぐ方法がないため親御さんたちは子供のお小遣いが嵩み頭を悩ませます。
  6. 髪染め、メイクの禁止 容姿にこだわってる暇があるなら勉強しろがモットーなためオシャレをさせてもらえません。厳しい学校では靴下や下着の色すら指定され、第一ボタンを開けたり裾を出しただけで教育指導が行われます。恋愛は勿論、就活でも容姿が合否に大きな影響を与えると言われている中、風紀の乱れの名目で極度な禁止事項があると最低限の身だしなみを整える機会を失いかえって将来に悪影響を及ぼす場合があります。

進学校を受験する際の注意点

進学校や超進学校を目指す際には、受験勉強に多くの時間を割く必要があることを覚悟しましょう。勉強時間が増えることで、精神的なストレスも大きくなるかもしれません。また、自分に合った勉強方法を見つけ、効率的に学力を上げることが重要です。深海魚になるリスクが一定数存在します。進学校に行けば塾いらずでコスパがいいという風潮がありますがかえってついていくのに必死で塾に行かないと学内成績を上げることすらできません。

まとめ

進学校や超進学校には、大学進学を目指す学生にとって多くのメリットがありますが、その一方で課題もあります。志望校を選ぶ際には、自分の学力や将来の目標に合った学校を選ぶことが重要です。進学校を選ぶ際には、単に進学率や合格実績だけでなく、自分に合った学習環境やサポート体制を持つ学校を見極めることが大切です。

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個別指導型 中学受験専門塾 INSPIRE ACADEMY

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