この記事では、中学受験で進学塾に通う際にかかる費用の実態について探っていきます。
中学受験進学塾の基本構成と費用
中学受験進学塾では、各学年ごとにメインとなる本科講座が設定されています。これらの講座は週に2〜3回開講されており、主に2教科または4教科で構成されています。カリキュラムは各塾の独自方針に基づいて作成され、使用する教材もさまざまです。受験学年の夏以降は、入試に向けた総復習と演習が中心となります。
大手の進学塾では、本科講座が充実しているため、それだけで志望校に合格できるように見えるかもしれません。しかし、現実はそう簡単ではありません。多くの生徒は本科講座に加えて、別講座も受講することが一般的です。単科講座とは、夏期講習や冬期講習、春期講習、各志望校別対策講座などのオプションとして提供されます。当然通常料金にプラスしてお金が掛かります。実際には本科講座だけで完結せず、単科講座を併用することがカリキュラムの前提となっていることが多いのです。
塾の営業ノルマと保護者の不安
進学塾では、単科講座の受講を勧める営業活動が頻繁に行われています。各講師には、これらの講座への誘導が営業ノルマとして課せられていることも少なくなく、講師も必死に勧誘します。多くの保護者は、塾から取ったほうがいい、例年の合格者はみんな受講していると言われれば、不安になって単科講座を追加する傾向があります。嘘ではないのでしょうが塾に子どもの指導を任せている保護者にとって、こうした塾の提案を論理的に判断することは難しいのが現実です。何よりも自分ではなく子供のためということで判断が鈍りついつい財布のひもが緩みます。そのため、実際は無駄な単科講座にまでお金を使ってしまうことが多くなります。
進学塾に入るための別の塾
進学塾の授業についていくために、別の塾に通っている生徒も存在します。入塾のためのテストに合格できない生徒が、他の塾で学習し、入塾テストに合格することを目指すケースもあります。N研やSピなどの塾では入塾試験がありそれ用の対策塾があるというわけです。また、進学塾の授業についていくために、個別指導塾や家庭教師を利用する家庭も増えています。プロの家庭教師を雇えば、弱点補強も含めて効果的な対策が可能ですが、その分費用も高額になります。

何の課金もしなくても中学受験は成功する?
正直厳しいでしょう。中学受験において夏季講習も取らない、塾もいかない、家庭教師もつけないでは絶対に受からないようになっています。そもそも小学校のカリキュラムは受験用に作られていません。なので高校受験のようにその子自身の頭がいいから成功するというものではなく中学受験用のテクニックが必須になります。そのテクニックはどこで学べるかというと課金したらした分だけ知ることができるシステム。そして中学受験では周りの受験生全員がそのテクニックを身に着けての受験なわけなので何も課金(塾やカテキョをふやす)しないでは受からないと言いきれてしまいます。
家庭教師や個別指導のメリットとは
家庭教師や個別指導を利用することで、親子ともに感情的にならずに勉強を進められるというメリットがあります。しかし、家庭教師の費用は非常に高額で、1時間数万円かかることも珍しくありません。しかし家庭教師は基本的に業者を仲介しての紹介になるので1万円で1万円の能力を持った家庭教師がつくわけではなく手数料などが中抜きされて数千円レベルの大学生講師しかあてがってもらえないことも多いです。しかし中学受験の全落ちは、子どものその後の人生にとって大きなダメージとなります。あの時の失敗を一生引きずるかもしれません。第一志望に合格できず最悪公立に行ったとしてもどこかには受かったという成功体験を持たせてあげることが今後の受験で必要になります。
課金と学力の向上
塾にお金をかけることで、子どもの学力が向上するかどうかは、子どものやる気や成績、そして親と塾との連携次第です。親は塾側と適切な距離感を保ちながら、子どもの受験プランを練ることが大切です。
進学塾でかかる費用は、家庭の財政状況に大きな影響を与えるため、慎重に考える必要があります。塾の提案を鵜呑みにせず、子どもに本当に必要なものだけを選ぶことで、無駄な出費を抑えることができるでしょう。