中学受験直前期における新しい問題集や参考書がNGな理由

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中学受験直前期における親と子どもの心構えと勉強法:焦りを克服し合格を目指す方法

中学受験が間近に迫る11月から12月は、子どもだけでなく親にとっても緊張が高まりやすい時期です。この時期に陥りがちな「焦り」から、特に親御さんが新しい問題集や参考書を購入してしまうケースが多く見られます。しかし、直前期に新しい教材に手を出すことは、実際には多くのリスクを伴い、最終的な成果を損ねる可能性があります。本稿では、焦りを感じやすい受験直前期に、親御さんが子どもをどのようにサポートし、効果的な勉強を進めるべきかを詳しく解説します。


親の焦りが引き起こす問題とは?

11月から12月は、受験生本人だけでなく親も精神的に追い詰められやすい時期です。特に、苦手科目や単元が目につくと、「何とかしなければ」と焦る気持ちが強くなり、書店で目新しい参考書や問題集を手に取ってしまうことがあります。親としては「少しでも多くの対策をさせたい」という気持ちですが、こうした行動が必ずしも成果に結びつくわけではありません。

新しい問題集や参考書がNGな理由

1. 慣れないレイアウトや形式に戸惑う

今まで使ってきた教材に慣れた子どもにとって、新しい問題集はそのレイアウトや問題の傾向に適応するまでに時間がかかります。特に直前期では時間が限られており、教材への適応にかける余裕はありません。慣れない形式の問題集を前にして効率が低下すれば、焦りや不安がさらに増幅されてしまいます。同じ問題でも塾で教わった内容と問題集で解答方法が違うことに違和感を覚えることがあります。下手なことをすると子どもに混乱を招いてしまいます。

2. 直前期に必要なのは新しい問題ではなく繰り返しの定着

中学受験直前の勉強は、できるだけ効率的に過去の学習内容を総仕上げすることが重要です。新しい問題集を解き始めると、過去に学んだ内容を復習する時間が削られてしまいます。新しい知識を広げるより、既存の知識を深めることに集中すべきです。

3. 解説が不十分で挫折する可能性

市販の参考書や問題集は、紙幅の制約から解説が簡略化されているものが多く、苦手分野を自力で克服するには不向きです。特に、これまで十分に対策が取れなかった科目について、短期間で成果を上げるのは困難です。新しい教材を使いこなせないことで、子どもが自信を失うリスクもあります。


効果的な直前期の学習方法

1. 今ある問題集を徹底的に活用する

直前期に重要なのは、すでに手元にある問題集や参考書を最大限に活用することです。新しい教材に手を出すより、現在の教材を何周も解き直す方が、実践的な得点力を磨くことができます。中学受験の塾に通っていれば教材を渡されているはずです。それを完璧にいつ出されても解けるようにしておきましょう。

  • ミスの分析を徹底する
    問題を解く際、ミスした問題には印をつけ、復習時に重点的に取り組む方法がおすすめです。毎回間違えるところを把握し徹底的に苦手をつぶしましょう。
  • 解ける問題を増やす
    直前期にすべきことは、試験本番で確実に得点できる問題を増やすことです。ミスの多い分野を重点的に復習し、解ける問題の割合を少しでも増やすことに集中しましょう。新しいできることを増やそうとするのではなく無駄な失点を防ぐことで合格可能性が上がります。

2. 基礎力の徹底的な強化

中学受験の問題の多くは、基礎的な問題を少し変形した形式で出題されます。そのため、基礎力を完璧にすることが得点力を上げる鍵です。

  • 基礎問題を完璧に解けるようにする
    受験問題の中で出題頻度の高い基本問題を、何度も反復して解くことを習慣化しましょう。基礎力がしっかりしていれば、応用問題にも柔軟に対応できるようになります。

3. 不安に打ち勝つ心構え

親御さんが焦りから次々と教材を買い与えると、子どももできない問題にたくさん出くわし今までの勉強が足りてなかったと不安を感じてしまいます。この時期は、親が子どもを安心させる言葉をかけることが何より大切です。もう今更新しいことを詰めるのは厳しい時期になっています。足元をしっかり固めましょう。

  • ポジティブな言葉で励ます
    子どもに対して、「今までやってきたことを信じて取り組もう」という言葉を繰り返し伝えましょう。自信を持って学習を進めることで、成果につながる確率が高まります。
  • 計画性を持たせてあげる
    勉強の計画をしっかり立て、毎日少しずつ進捗を確認することで、親も子どもも安心感を持つことができます。
    勉強が追い付かないからと言って夜更かしして勉強させるのはやめましょう。勉強は最悪後でもできます。しかし成長は今しかできません。脳も子供は成長しています。それを止めてしまっては元も子もありません。大学受験や試験前の大学生のように夜遅くまで詰めるというのは子供には逆効果なのです。

4. 教材の選定は慎重に

どうしても新しい教材を購入する場合は、子どもの苦手分野に特化したものを1冊だけ選びましょう。そして、購入した教材をどのように活用するかを、親子で話し合って決めてから取り組むことが重要です。


直前期の心得:親が焦って子供が動揺したら終わり

受験直前期に親子で焦りを感じるのは自然なことです。しかし、その焦りが「無駄な行動」に繋がらないよう、以下のポイントを意識しましょう。

  1. 苦手つぶしを徹底する
    勉強の範囲を広げるより、得意分野をさらに伸ばし、苦手分野を最低限克服する方が効率的です。
  2. 子どもができることを信じてあげる
    これまでの努力の積み重ねを信じ、余計なことに手を出さない姿勢が合格への近道です。
  3. 親が冷静さを保つ
    親が冷静でいれば、子どもも安心して学習に集中できます。子供は親の姿を見ています。親が見守る姿勢を大切にしましょう。

結論

中学受験直前期は、親と子の不安が高まる時期ですが、新しい問題集や参考書に頼ることは、決して得策ではありません。親子でこれまでの努力を信じ、手元の教材を徹底的に活用することが成功への最短ルートです。焦りを冷静に受け止め、計画的な勉強を続けることで、志望校合格への道を確かなものにしてください。

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