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併願校選びのポイントとアドバイス
首都圏の中学受験は、1月入試と2月入試という2つの大きな区分に分けられます。この区分を理解し、計画的に併願校を選ぶことは、受験生とその家庭にとって成功のカギとなります。1月入試は主に千葉県・埼玉県・地方の学校が中心で、2月入試は東京都・神奈川県の学校が主役となります。この流れを踏まえ、受験プランを練る際には、「志望校突破」のために押さえとなる併願校をどのように選ぶかが重要です。
1月入試の活用と合格確保の意義
まず、受験生にとって1月入試は、単なる「準備運動」ではなく、大切な試験期間です。たとえば、千葉県の受験生は1月10日から始まる埼玉県の学校の入試や、茨城県の入試を活用できます。一方、埼玉県の受験生は、12月に実施される栃木県や茨城県の入試に挑むことで、受験慣れを進められます。このような計画を通じて、1月中に最低1校の合格を確保することが自信に繋がり、2月の本命校受験に向けて心の余裕を持てるのです。
たとえば、埼玉県南部の受験生が栃木県まで出向くのが難しい場合、佐野日本大学中学校のように都内で試験を実施する学校を利用することも有効です。東京都や神奈川県の受験生にとっても、1月の千葉県・埼玉県の学校を活用し、早い段階での合格体験を通じて士気を高めることができます。
併願校の選び方:フレキシブルな対応が鍵
併願校を選ぶ際のポイントは、柔軟性を持つことです。第一志望校や第二志望校は比較的固定化される傾向がありますが、併願校は状況に応じて変更が可能なため、複数の選択肢を考慮して計画を立てることが求められます。例えば、「2月1日午前の試験に合格したら、翌日の2月2日午前はチャレンジ校を受験する」「失敗した場合は滑り止め校を選ぶ」など、いくつかのパターンを用意しておくと良いでしょう。
また、最近ではインターネット出願が主流となり、試験直前まで出願可能なケースが増えています。このシステムを活用して、受験当日の状況や子どもの体調に応じて最適な選択ができるよう準備を整えることが重要です。基本的な計画として、「7校出願、5校受験、3校合格」といったいわゆる「七五三計画」を立てるのが理想的だとされています。この計画により、合格校を確保しながら選択肢を広げられるため、子どもの意志や受験結果に柔軟に対応できます。
2月入試と午後入試の活用
2月入試は東京都と神奈川県を中心に行われますが、特に神奈川や東京南部の受験生にとっては午後入試をうまく利用することが戦略上のポイントとなります。例えば、2月1日や2月2日の午後に実施される入試では、特待生制度を設けた学校も多く見られるため、こうしたチャンスを積極的に活用することで、より多くの合格を確保することが可能です。
男子校では、2月1日午後の巣鴨中の算数選抜や世田谷学園中の算数特選、2月2日午後の高輪中の算数午後など、専門性の高い入試が増えています。一方、女子校では品川女子学院中の算数1教科午後入試や普連土学園中の1日午後算数などが挙げられます。また、共学校でも広尾学園中や三田国際学園中などが午後入試を導入しており、選択肢が広がっています。
併願校選びで注意すべきこと
併願校は「入学するかもしれない学校」として選ぶべきです。単に滑り止めとして考えるのではなく、学校の校風や教育内容、環境が子どもに合っているかどうかを見極める必要があります。また、周囲の意見や流行に惑わされないことも大切です。例えば、友達と同じ併願校を選びたいという子どもの意志は尊重しつつ、最終的には家庭の方針と子どもの性格、学力に合致した選択を心がけるべきです。友達が志望していたとしても友達がその学校にくるわけではありません。子どもの話も聞きながら方針決定をしていく難しさはあるでしょう。
最後まで粘り強く挑む姿勢
近年では、中学受験において安全志向が強まる傾向があります。受験回数を減らし、早期に終了させたいと考える家庭も増えていますが、一生に一度の経験である中学受験において、悔いを残さない挑戦をすることが何より重要です。
特に第一志望校が複数回入試を実施している場合、1回目が不合格であったとしても、意気消沈せず2回目、3回目に挑戦することが成功への道を開くことが多いです。早期に第二志望校や第三志望校に合格していても、第一志望校への挑戦を諦めないことで、最終的に満足いく結果を得られる可能性があります。
中学受験日程の変化と広がる選択肢
近年、中学受験の日程そのものも多様化しています。2月1日午後と2月2日午後に入試を導入する学校が増え、試験日程が全体として拡充されました。また、国立中学や都立中高一貫校の受験日程も重なることで、私立中学は公立中高一貫校受験者を取り込む動きを強めています。このように中学受験の情勢が変化する中で、柔軟に対応する姿勢がますます重要です。
まとめ
併願校選びは、子どもの未来を左右する重要な選択です。単に安全策を講じるだけでなく、子どもの性格や成長、家庭の方針を考慮した上で、フレキシブルかつ慎重に計画を立てることが成功への鍵となります。体調管理や直前の判断力も重要ですが、最も大切なのは子どもの意思を尊重し、粘り強く挑戦を続ける姿勢を育むことです。最後まで希望を持って努力を続け、悔いのない受験を実現しましょう。