「あんなに頑張って受かったのに伸びない」──中学受験は無駄だった?深海魚生活を回避する方法

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深海魚生活:それは苦しかった中学受験が報われなかった悲しき現実


「受かったのに伸びない」──中高一貫校で学力が停滞する本当の理由とは?

1. 受験成功は“区切り”ではなく、“通過点”ということを理解していない

小学校時代、数年にわたって積み重ねてきた受験勉強。その努力が実を結び、憧れの中高一貫校に合格した瞬間、多くの子どもは大きな達成感と開放感を覚えます。

しかし、実際にはそこで努力を止めてしまう子どもが少なくありません。受験を終えた安心感が、「燃え尽き」の原因になってしまうのです。これまで我慢していた遊びや趣味に夢中になり、勉強が二の次に。こうして学習のリズムを失ってしまうケースが、意外にも多いのです。

中学受験はあくまで“次のステージへの切符”に過ぎません。入学後こそ、本当の意味での学びが始まることを見落としてはいけません。

2. 勉強から離れる「無目的モード」に要注意

合格を“ゴール”と捉えていた子どもほど、入学後に学ぶ動機を見失ってしまいます。
「もう頑張らなくてもいい」
「ここまで来たんだから、しばらく休んでも平気」
そんな心理が、徐々に学習から気持ちを遠ざけていきます。

特に、小学生の頃から保護者や塾に言われるまま勉強していた子は、自発的に学ぶという感覚を持ちづらい傾向があります。そのため、自分で目標を再設定できないまま、なんとなく時間を浪費してしまうのです。

この“無目的状態”は、学力の停滞だけでなく、心のエネルギー低下にもつながりかねません。

3. 「やる気がない」の正体は、“やり方がわからない”

「やる気がない」「だらけている」──そう見える子どもでも、実は心の奥では「なんとかしたい」と感じている場合もあります。ただし、その思いを実行に移す手段を持っていないだけかもしれません。

中学受験では、明確な課題とスケジュールが与えられ、それに従って勉強してきた子がほとんどです。入学後、自分で計画を立てたり、優先順位を考えて勉強したりする経験が不足しているため、どう始めていいかわからずに戸惑うのです。

中学受験の時は比較的近い未来に受験という大きなゴールがありました。しかし入学後は高校受験が無いため目標設定がうまくできず自堕落な生活に陥ってしまう子も少なくありません。いきなり大学受験の話をしてもまだ問題は解けるわけがありませんし将来の夢も不確かな年ごろなのでイメージがつかめないのです。

やる気を引き出すには、まず「どう取り組めばいいか」を一緒に整理してあげることが大切です。

4. 中高一貫校の“学習文化”が壁になることも

多くの中高一貫校では、大学受験を見据えて早い段階から難易度の高い内容を学び始めます。授業のスピードも早く、深い思考や表現力を求められる場面も増えていきます。

中学受験の知識がそのまま使えるわけではなく、むしろそこから“応用的な思考”へと進化させていく必要があります。この変化にうまく適応できないと、授業についていけずに挫折感を味わうことになります。

また、周囲の生徒のレベルの高さに圧倒されることも珍しくありません。小学校時代はトップだった子が、いきなり“普通”になることはよくある話です。この「自分はできるはず」という認識と、「現実」のズレが大きなストレスになることもあるのです。

5. 周囲と比較しすぎて“心が閉じる”リスク

中高一貫校では、周囲に優秀な生徒が多くいるのが当たり前。小学校や塾においては様々な子がいましたからその中でトップになるという感覚を得るのはそこまで難しくありませんでした。しかし中高一貫校では当然同じくらいの偏差値の子がひしめき合っています。そんな中で結果が出せない子は大勢いるわけですが、「なぜ自分だけうまくいかないんだろう、やっぱだめだ」と自信を失ってしまう子もいます。

努力しても報われないと感じると、「どうせ頑張っても無駄」と投げやりな態度になってしまうことも。その裏には、「本当は悔しいけれど、それを認めたくない」という気持ちが隠れていることもあります。

「別に」「どうでもいい」といった言葉が増えてきたら、それは“本音を隠しているサイン”かもしれません。子どもなりに気持ちを守ろうとしているのです。

6. 成績が下がる“前”に出る兆候

学習面のトラブルは、必ずしもテストの点数として最初に現れるとは限りません。むしろ、心や生活態度に小さなサインが出ていることも多いのです。

  • 家で学校の話をしなくなる
  • 勉強机に向かう時間が減る
  • イライラや無気力が増える
  • 好きだったことにも無反応になる

こうした変化は、本人の中で何かがうまくいっていないことの表れかもしれません。成績が落ちてから対処するのではなく、「その前の小さな異変」に気づいてあげることが大切です。

7. 親は“指導者”ではなく、“伴走者”であるべき

中学受験期と違い、中学生以降は親が直接勉強を教えたり、学習管理を担ったりすることは難しくなってきます。学習内容も複雑になり、学校ごとに進度や教材も異なるため、サポートにも限界があります。

しかし、親が完全に手を放してしまえば、子どもは不安を感じるものです。大切なのは、「見守る」のではなく、「寄り添う」姿勢です。

  • 学習に関する悩みを共有する
  • 勉強法やスケジュールについて、一緒に考える
  • 小さな努力を認めて、気持ちを後押しする

指導者ではなく、“信頼できる伴走者”として関わることで、子どもは自分の足で前に進む力を取り戻していきます。

8. 子どもが再び“学びに向かう”ために

子どもが勉強に再び向かうためには、「なぜ学ぶのか」「これからどうなりたいのか」という目的意識を持たせることが不可欠です。

それは、大人が与えるものではありません。けれど、親の問いかけや、一緒に考える時間が、そのヒントになることは十分にあります。

「勉強しなさい」と言うのではなく、
「どんなことに興味がある?」「今、何が難しい?」と聞いてみる。

そうした対話の中で、子ども自身が“考える力”を取り戻していくのです。


終わりに──「合格」は人生のゴールではない

中学受験は、確かに子どもにとって大きな試練です。しかしそれは、単なる通過点でしかありません。大切なのは、その後にどのような姿勢で学びに向かい続けられるか。

一時的に学力が低下することは、誰にでも起こり得ます。しかし、そこから再び立ち上がるには、親の関わり方、環境づくり、そして子ども自身の意識の変化がカギになります。

「なぜ今つまずいているのか」
「どこで歯車がずれているのか」
それに気づくことができれば、再スタートは必ず切れます。

焦らず、責めず、見捨てず。
子どもが「本当の学び」を見つける旅は、ここからが本番なのです。


(文字数:約4,050字)

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