中学受験の国語「時間配分」の意識を持とう

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中学受験の国語「時間配分」の意識

時間が足りなくて最後の大問をあきらめたり、読解が中途半端になったりする子が多いため、練習の段階から時間配分・取捨選択・得点効率の良さを身につけることが重要です。以下、どんな時間配分が望ましいか、どこを飛ばすか/力を入れるか、練習方法などを含めてまとめます。


時間配分の概要:まずは「全体を見て」戦略を立てる習慣を

国語の試験が始まったら、まず問題冊子または答案用紙をざっと見渡して、以下をチェックします:

  1. 問題数・大問数
    漢字・語句・文法などの小問がいくつかあるか、読解問題(文学的文章・説明文など)が何題あるか。
  2. 記述の有無・記述量
    「記述問題」がどれくらいの字数でどのような問いかが出るかを見ておく。記述部分は時間がかかる。
  3. 文章の長さ・難易度の予想
    本文が非常に長いか、内容が抽象的・説明的・論説系か/物語系かなど。説明文・論説文は主張や論理構成を追うのに時間がかかる。物語系は登場人物・場面変化・心理変化に注目すれば読み進めやすい。
  4. 配点観察
    各大問で得点配分がどのくらいか。漢字・語句などの“知識問題”は配点が小さいが正答率が高めの問題が多いため、最初に手をつけることで安心感を得やすい。

この「全体把握」に数十秒(20〜30秒程度)使うことで、後で「時間がない!」と焦ることを減らすことができます。


時間配分モデル例:50分テストの場合

多くの入試模試や実際の国語のテストでは、テスト時間が 45〜60分程度、漢字・語句・読解などの構成になっています。以下は 50分 のテストを想定した時間配分モデル例です。

項目推奨時間内容
問題全体を見渡す時間20〜30秒大問の数・記述の位置・読解問題の種類を把握する。どれを先にやるか簡単な順序を決める。
漢字/語句/文法など知識系小問約5〜7分正答率が比較的高く、時間をかけずに点が取れる部分。まず確実に得点できるようにする。
読解問題①(本文読解+設問)約12〜15分比較的“取りやすい”読解問題(登場人物のやり取り、心情・場面変化が明瞭な物語など)から。設問も読みながら処理できるものから解く。
読解問題②/説明文・論説文など約12〜15分主張を追う・論理構成・筆者の考えを整理して答える設問が多い。接続詞・キーワード(「しかし」「だから」「一方で」など)を意識して読み込む。
記述問題・書き抜き問題約5〜7分内容(要素)が明確な設問なら構成をまず決めてから書く。時間オーバーしないように字数見当をつける。
見直し・余裕時間約2〜3分ミス/読み飛ばし・設問の読み間違いチェック。特に漢字・語句で取りこぼしがないか確認。

飛ばす・後回しにする判断が重要な箇所

時間が限られているとき、どの問題を後回しにするかの判断が合否に直結します。

判断基準飛ばす可能性あり残しておいた方がいい問題
問題文が非常に長い説明文・論説文、抽象的な議論中心の問い最後に回す/一旦飛ばす文章中の主張・対立意見を追う設問が得意な人は挑戦してもよい
記述問題(自由記述・作文形式など、字数や構成に注意を要する)苦手意識が強ければ後回しor最低限の要素だけ抑えて答える精密な記述が得意・時間を多く取れる場合はしっかり狙いにいく
漢字・語句で「書けない」「思い出せない」ものとりあえず空欄で進む/戻ってきて埋める語彙力・漢字が得意なら確実に得点源になるので早く処理したい

飛ばした問題を戻る時間も想定しておき、「とりあえずマークして進む」「時間が余ってから戻る」という戦略が有効です。


力を入れて勉強すべき箇所

時間をかけて伸ばしたい・点を稼ぎやすい分野は以下の通りです。

  1. 漢字・語句・文法の基礎知識
     知っていれば即答できる問題が多く、得点の積み上げに有効。語彙の読み書き・慣用句・接続語などは日常的に触れて増やしておきたい。作文や記述にも効いてくる。
  2. 語彙力・表現力
     意味の似ている言葉の違い・比喩的表現・慣用表現など。読解問題で筆者の意図を読む力につながる。
  3. 読解の構造把握力
     物語文なら場面・人物・心情の変化の流れをおさえる、説明文/論説文なら主張・理由・反論・まとめの構造を意識する。特に接続詞・論理展開の変化点を意識する練習を。
  4. 速読・返り読みを減らす訓練
     文章を何度も読み返さないように、一度読んで設問の部分だけに戻る読み方を身につける。読む速度にも少しずつ慣れていく。音読なども効果あり。
  5. 記述問題の型・書き方の練習
     記述問題は配点が高かったり、差がつきやすい部分。何を聞かれているかを正確に読み取る・自分の答えを構成してから書き出す・書き出したら語尾・主語など文法のチェックをする習慣。
  6. 過去問演習で時間配分を体で覚える
     志望校・模試の過去問を繰り返し解くことで、どの大問にどのくらい時間をかけるべきか肌感覚をつかむ。時間がかかるタイプ・速く解けるタイプの問題を見分ける訓練。

実践練習:時間配分を身につけるステップ(週間練習例)

以下は、国語の時間配分と飛ばす判断・力を入れる部分を意識して練習を進めるための週間スケジュール例です。

練習内容目的
1週目過去問1回分を制限時間内(例 50分)で解く後、どの設問で時間がかかったか分析する全体の課題点(読むスピードか記述かどこか)を把握する
2週目漢字・語句小問を最初に解く練習 + 読解問題①を速めに取りかかる練習知識系問題で早く得点し、読解に十分な時間を残す
3週目説明文・論説文を中心に読み、構造把握(主張・理由・結びなど)をノートに整理論理展開を追う力を養う
4週目記述問題特訓週:問いに対して要素を洗い出してから書く練習 + 見直し練習書き方の精度上げ・見直しでケアレスミス減少
5週目以降志望校・模試過去問を週1〜2回制限時間付きでこなし、「どの問題飛ばすか判断する訓練」含む本番に近い緊張感で時間配分の実感を高める

チェックリスト:本番で後悔しないために

出試験本番や模試で「時間切れ」にならないための確認リストです:

  • 問題全体を見渡す時間を設けているか
  • 知識問題(漢字・語句など)は最初に処理しているか
  • 読解問題は“得意そうなもの”から手をつけているか
  • 飛ばす問題を見極め、一旦マークして後で戻る戦略ができているか
  • 記述問題は構成を事前に考えてから書いているか
  • 見直し時間を少なくとも2〜3分設けているか

まとめ

中学受験国語で時間配分を制するかどうかは、以下をどれだけ意識できているかにかかっています:

  • 試験スタートでの全体把握
  • 知識系問題の迅速処理
  • 読解問題での“文章構造の把握力”
  • 記述問題の要素整理・型づくり
  • 飛ばす判断と戻る時間の確保

これらを日々の練習の中で訓練し、模試・過去問で失敗を重ねて改善していけば、本番で「時間切れで最後の設問をあきらめた」という後悔をぐっと減らせます

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