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中学受験の過去問演習はいつから?10月末スタートでOK?|チャレンジ校・実力相応校・すべり止め校の正しい取り組み方
中学受験において過去問演習は合否を左右する重要な要素です。しかし、「いつから始めるべきか」「どの学校から取り組むべきか」「何年分解けばよいのか」など、多くの保護者の方が悩まれているのではないでしょうか。
本記事では、10月末からの過去問演習スタートを前提に、効果的な取り組み方を詳しく解説します。お子様の志望校合格に向けて、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
① 中学受験で過去問演習をするタイミング
10月末から始めよう
一般的に中学受験の過去問演習は9月から始めることが推奨されていますが、10月末からのスタートでも十分間に合います。むしろ、基礎学力がしっかりと固まった状態で過去問に取り組むことで、より効果的な学習が期待できます。
10月末スタートの4つのメリット
- 基礎固めが完了している:夏期講習と9〜10月の総復習を経て、基礎学力が安定している
- 時間的余裕がある:受験本番まで約3ヶ月の準備期間を確保できる
- 精神的な負担軽減:早すぎる時期の過去問で自信を失うリスクを避けられる
- 効率的な対策:苦手分野が明確になった段階で過去問に取り組める
直前期は焦ってしまう理由
12月以降に過去問をスタートする場合、以下のような問題が生じる可能性があります:
- 苦手分野を発見しても対策する時間が不足する
- 学校特有の出題形式に慣れる時間が取れない
- 時間配分の練習が十分にできない
- 保護者もお子様も精神的に追い詰められやすい
10月末からのスタートなら、これらの問題を回避しながら計画的に対策を進められます。
② 過去問演習はどのレベルの学校からやればいい?
過去問に取り組む順番は、お子様の性格や学習状況によって調整することが大切です。一般的には以下の順番がおすすめです。
安全校(すべり止め校)から始めるのがおすすめ
過去問演習は、安全校からスタートしましょう。この方法には次ようなメリットがあります
- ある程度解ける問題が多く、自信を持って取り組める
- 過去問演習の流れや方法を身につけられる
- 時間配分の感覚を掴みやすい
- 成功体験を積み重ねることでモチベーションが向上する
自信をつけてから実力相応校へ
安全校で過去問演習に慣れてきたら、次は実力相応校に進みます。この段階では
- 合格ラインである60〜70%の得点を目指す
- 苦手分野を明確にして重点的に対策する
- 出題傾向を把握して効率的な解答順序を見つける
チャレンジ校は11月以降が効果的
チャレンジ校の過去問は11月中旬以降に取り組むことをおすすめします。理由として
- 基礎学力と過去問演習の経験が十分蓄積された状態で挑める
- 難しい問題に対する心構えができている
- 「解けなくても当然」という気持ちで取り組める
志望度の高い学校を優先する考え方も
一方で、第一志望校から始めるという考え方もあります。
- 最も重要な学校に最も時間をかけられる
- 早期に出題傾向を把握できる
- 志望校への意識を高められる
ただし、お子様が解けない問題に直面して自信を失わないよう、保護者の方のサポートが重要です。

③ 過去問演習は何年分やるべき?
過去問を何年分解くかは、その学校の志望度と重要度によって決めるのが基本です。
学校の分類 | 推奨年数 | 最低年数 | 備考 |
---|---|---|---|
第一志望校 | 5〜10年分 | 5年分 | 時間に余裕があれば10年分以上も効果的 |
実力相応校 | 3〜5年分 | 3年分 | 出題傾向の把握が主目的 |
すべり止め校 | 1〜3年分 | 1年分 | 確実に合格点を取れることの確認 |
同じ問題を繰り返し解いて学校のクセをつかむ
同じ年度の過去問を複数回解くことも非常に効果的です
- 1回目:全体的な出題傾向と難易度を把握
- 2回目:時間配分と解答順序の最適化
- 3回目:ミスの削減と完成度の向上
特に第一志望校については、各年度を2〜3回解くことで、その学校特有の「クセ」を身につけることができます。
出題傾向の把握が合格への近道
過去問演習で最も重要なのは出題傾向の把握です
- 頻出単元の特定
- 問題形式(選択肢・記述・計算など)の確認
- 難易度の分布(基本問題・応用問題・発展問題の比率)
- 時間配分のコツ
④ 過去問演習はちゃんと時間を測ってやるべき?
時間測定は段階的に導入することが効果的です。いきなり本番と同じ条件で取り組むと、時間に追われて内容を理解できない可能性があります。
最初(10〜11月初旬):時間を測らず内容理解重視
過去問演習の初期段階では、時間よりも内容の理解を優先しましょう
- 出題傾向や問題形式に慣れることが主目的
- じっくりと問題を読み、解法を考える時間を確保
- 解答・解説を丁寧に読み込む
- 苦手分野の洗い出しに集中
慣れてきたら(11月中旬〜12月):科目ごとに時間を測る
過去問に慣れてきた段階で、科目別の時間測定を開始します
- 各科目の制限時間内での取り組みを意識
- 時間配分のコツを身につける
- 「捨て問」の見極め練習
- 見直し時間の確保方法を学ぶ
直前期(12月下旬〜1月):4科目連続で本番さながらに
受験直前期には、本番と同じ条件での演習が不可欠です
- 4科目を連続して解く体力・集中力の向上
- 科目間の時間配分調整
- 緊張感のある環境での実戦練習
- 当日のタイムスケジュール確認
時間配分の感覚を身につける重要性
適切な時間配分は合格に直結する重要なスキルとなります
- 基本問題:確実に得点する(目安:全体の40〜50%の時間)
- 標準問題:じっくり考えて解く(目安:全体の30〜40%の時間)
- 発展問題:状況に応じて取捨選択(目安:全体の10〜20%の時間)
- 見直し時間:(目安:各科目5〜10分)
見直し時間を最初は作れないかもしれません。次第に慣れていくことで時間を余らせるようにできるようになるはず。見直し時間が伸びてくれば過去問演習が完成してきた証拠です。
⑤ 過去問演習のメリットとデメリット
過去問演習には大きなメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。両方を理解して適切に取り組むことが重要です。
【メリット】
志望校の出題傾向がわかる
- 頻出単元や問題形式を把握できる
- 効率的な受験対策が可能になる
- 無駄な学習時間を削減できる
解けると自信がつく
- 合格ラインに到達する実感を得られる
- 受験本番への不安が軽減される
- 学習モチベーションが向上する
時間配分の練習ができる
- 制限時間内での解答スキルが身につく
- 優先順位を付けた解答方法を習得できる
- 見直し時間の確保方法がわかる
苦手分野が明確になる
- 重点的に対策すべき分野を特定できる
- 残り時間での学習計画を立てやすい
- 効率的な成績向上が期待できる
【デメリット】
子どもが過信してしまう可能性
- 1回良い結果が出ると安心してしまう
- 基礎学習をおろそかにしてしまう
- 油断により本番で失敗するリスク
実力不足だと解けずモチベーション低下
- 思うように点数が取れず自信を失う
- 志望校への憧れが薄れてしまう
- 学習意欲の低下につながる可能性
気持ちが折れてしまうリスク
- 難しい問題に直面して挫折感を味わう
- 「自分には無理」という思い込みが生まれる
- 受験そのものを諦めたくなる気持ちが芽生える
得点に一喜一憂してしまう
- 点数の変動に精神的に振り回される
- 長期的な視点での学習計画が困難になる
- 保護者も含めて精神的に不安定になる
デメリットを避けるための対策
- 最初は点数にこだわりすぎない:傾向把握が主目的であることを伝える
- 段階的な目標設定:いきなり高得点を目指さず、徐々に向上させる
- 保護者のサポート:結果に一喜一憂せず、プロセスを重視する
- 定期的な振り返り:成長を実感できる機会を作る
⑥ まとめ
10月末からの過去問演習成功の秘訣
1. 10月末からの計画的なスタートが成功の鍵
基礎学力が固まった10月末からのスタートは、効率的かつ効果的な過去問演習を可能にします。焦らず、しかし計画的に取り組むことが重要です。
2. 学校のレベルに応じた年数調整が重要
第一志望校には十分な時間をかけ、併願校には効率的に取り組む。メリハリのある学習計画が合格への近道です。
3. 時間測定は段階的に導入
いきなり本番同様の条件ではなく、理解→練習→実戦の順番で段階的に時間管理スキルを身につけましょう。
4. メリット・デメリットを理解して取り組む
過去問演習の効果を最大化するために、良い面も注意点も理解した上で取り組むことが大切です。
5. 親子で不安を共有しながら進める
中学受験は家族全体での取り組みです。お子様の気持ちに寄り添いながら、一緒に乗り越えていく姿勢が何より重要です。
過去問演習は中学受験において避けて通れない重要な学習段階です。しかし、適切なタイミングと方法で取り組めば、必ずお子様の力になります。
10月末からのスタートでも決して遅くありません。むしろ、基礎がしっかりと固まった状態で過去問に向き合えることは大きなアドバンテージです。
お子様のペースを大切にしながら、一歩一歩着実に志望校合格に向けて進んでいきましょう。きっと素晴らしい結果が待っています。
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