「模試を受けてください」と言われたけれど、どれを受ければいいの?
中学受験の世界には、複数の模試が存在します。それぞれ主催する塾が異なり、難易度も、偏差値の基準も、受験者層もまったく違います。
「偏差値60」という数字が、模試によって全然違う意味を持つことをご存知でしょうか。
この記事では、主要な4つの模試の特徴と、どう使い分ければいいかをわかりやすく解説します。受験をスタートしたばかりの保護者様にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。
目次
- 中学受験の主要模試4つ
- 各模試の特徴と偏差値の考え方
- 模試の上手な使い分け方
- よくある失敗パターン
- まとめ
1. 中学受験の主要模試4つ
首都圏の中学受験で使われる主な模試は以下の4つです。
| 模試名 | 主催 | 通称 |
|---|---|---|
| 合不合判定テスト | 四谷大塚 | 合不合 |
| サピックスオープン | SAPIX | SO |
| 日能研全国公開模試 | 日能研 | 日能研模試 |
| 首都圏模試 | 首都圏模試センター | 首都模試 |
それぞれ主催する塾が異なるため、受験者層・難易度・偏差値の基準がまったく異なります。
2. 各模試の特徴と偏差値の考え方
① 四谷大塚「合不合判定テスト」
難易度:★★★★☆
四谷大塚および提携塾(早稲田アカデミーなど)に通う生徒が中心となって受験します。受験者数は首都圏最大規模で、年間約3万人が受験します。
この模試の偏差値の特徴 中堅〜上位校を目指す層が多く受験するため、偏差値の分布が安定しています。志望校の合格可能性判定の精度が高く、6年生の後半に最も重要視される模試のひとつです。
こんな方におすすめ 早稲田アカデミーや四谷大塚に通っているお子様はもちろん、他塾に通っていても6年生になったら一度は受けておきたい模試です。
② SAPIX「サピックスオープン」
難易度:★★★★★
SAPIXに通う生徒が中心に受験する模試で、受験者全体のレベルが非常に高いです。そのため、同じお子様が受けても、他の模試より偏差値が10〜15低く出ることが珍しくありません。
この模試の偏差値の特徴 SAPIX生の中での立ち位置を測るための模試です。他の模試と単純比較できないため、SAPIX以外の塾に通うお子様が受ける必要性は基本的にありません。
こんな方におすすめ SAPIXに通うお子様、または最難関校(男女御三家、準御三家など)を目指すお子様の実力測定に。
③ 日能研「全国公開模試」
難易度:★★★☆☆
日能研に通う生徒が中心ですが、外部生も受験できます。問題の難易度はやや標準的で、幅広い層が受験します。
この模試の偏差値の特徴 受験者層が広いため、偏差値が他の模試より高めに出る傾向があります。「日能研の偏差値60」と「四谷大塚の偏差値60」は別物と考えてください。
こんな方におすすめ 日能研に通うお子様の定期的な実力確認に。他塾の方が受ける場合は、偏差値の読み方に注意が必要です。
④ 首都圏模試センター「首都圏模試」
難易度:★★☆☆☆
4つの模試の中で最も受験者層が広く、中学受験を考えているほぼすべての層が対象です。受験者数は年間最大規模で、偏差値が最も高く出やすい模試です。
この模試の偏差値の特徴 受験者の裾野が広いため、偏差値50以上が取りやすくなっています。「首都模試で偏差値60」は「四谷大塚で偏差値50前後」に相当することもあります。
こんな方におすすめ 受験を始めたばかりの4〜5年生の現状把握に最適です。難易度が低めなので、お子様が「解ける」という自信をつけるきっかけにもなります。
3. 模試の上手な使い分け方
学年別の活用目安
小学4年生 首都模試でまず受験の雰囲気に慣れることから始めましょう。難易度が適切で、お子様のやる気を引き出しやすいです。
小学5年生 通っている塾の模試を軸にしながら、四谷大塚の合不合も年1〜2回受けてみましょう。偏差値の「ものさし」が複数になると、現状が客観的に見えてきます。
小学6年生前半(4月〜7月) 本命の模試を決めて定期的に受験します。四谷大塚か首都模試が志望校判定として使いやすいです。
小学6年生後半(9月〜12月) 合不合判定テストを中心に、志望校の合格可能性を定期的に確認します。この時期は模試の点数より「どの問題を落としたか」の分析が重要です。
4. よくある失敗パターン
❌ 模試をたくさん受けすぎる
複数の模試を掛け持ちすると、受験のたびに勉強が止まります。特に6年生後半は過去問演習の時間が最優先です。模試は月1〜2回程度に絞りましょう。
❌ 偏差値の高い模試の数字を信じすぎる
首都模試で偏差値65が出たからといって、難関校を目指せるとは限りません。模試の難易度と受験者層を理解した上で数字を読む必要があります。
❌ 1回の結果に一喜一憂する
模試の偏差値は毎回5〜10程度ぶれます。1回の結果で判断せず、3〜4回分の平均で実力を把握するようにしましょう。
❌ 結果を見るだけで終わる
模試は「受けること」が目的ではありません。間違えた問題の傾向を分析し、次の学習に活かして初めて意味を持ちます。
5. まとめ
中学受験の模試は「どれを受けるか」より「数字をどう読むか」が重要です。
- 首都模試:受験入門期・自信をつけたい時期に
- 日能研模試:日能研生の定期確認に
- 四谷大塚 合不合:6年生の志望校判定の軸に
- サピックスオープン:SAPIX生・最難関校志望者に
模試の結果に振り回されず、「今のお子様に何が足りないか」を読み取るツールとして活用することが、合格への近道です。
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