攻玉社中学校 入試徹底ガイド:科目別試験内容から対策法まで完全解説

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攻玉社中学校 入試徹底ガイド:試験内容から対策法まで完全解説【2025年度版】


中学受験を控えるご家庭にとって、学校ごとの試験傾向を正確に把握し、それに沿った対策を立てることは合格への鍵です。今回は、男子中学の中でも伝統と実力を兼ね備えた攻玉社中学校の入試に焦点を当て、その基本情報から各科目の出題傾向・対策方法までを詳しくご紹介します。


◆ 入試概要と基本データ

● 試験日と集合時間

攻玉社中学校では、以下の2回に分けて一般入試が実施されます。

  • 第1回入試:2025年2月1日(土) 8:00集合
  • 第2回入試:2025年2月2日(日) 8:00集合

どちらも午前中の試験で、開始時間が早いため、当日の朝は余裕を持ったスケジュールで臨むことが大切です。

● 受験料と「熱望組」制度

  • 受験料は1回のみの場合は24,000円
  • 第1回・第2回を両方出願した場合は合計で36,000円となります。

両日を受験することで「熱望組」として認定され、合否判定時にボーダーラインが考慮されることがあります。この制度を活かした出願戦略も検討してみましょう。


◆ 各教科の試験時間と配点

  • 国語:50分(100点)
  • 算数:50分(100点)
  • 理科:40分(50点)
  • 社会:40分(50点)

国算に重点が置かれ、合計300点満点のうち2/3を占めています。特に算数の配点が高いことから、算数が得意な受験生にとっては大きなアドバンテージとなるでしょう。


◆ 2023年度入試結果から見る難易度

区分第1回第2回
募集人数100人80人
倍率1.95倍1.94倍
最低合格点185点180点
合格者平均点202点194点

大きな変動はなく、どちらも約2倍弱の競争率です。安定した倍率ではありますが、合格ラインは6割以上の得点が求められるため、しっかりとした対策が必要です。


◆ 算数:難問揃いの勝負科目

攻玉社の算数は、難度が高く差がつきやすいのが特徴です。特に図形・規則性・速さ・水量・場合の数といった単元が頻出です。

【出題傾向】

攻玉社中の算数は、配点が100点と高く、入試における合否を大きく左右する教科です。毎年、大問は4題で構成され、前半は計算問題や小問集合、後半は思考力を問う単元別問題や図形問題が出題されます。

【頻出単元】

  • 規則性
  • 速さと比
  • 場合の数
  • 水量・グラフ問題
  • 平面・立体図形

これらは毎年のように出題されており、いずれも標準〜応用レベルの問題が並びます。

【対策ポイント】

  1. 基礎計算をミスなく処理する力をまず固めること。特に第1問の計算問題ではケアレスミスが命取りになります。
  2. 小問集合は得点源。取りこぼしを減らすことが重要です。
  3. 図形・規則性は対策必須。特に平面図形では、複雑な角度や面積の問題が出題され、苦手な子が多い分、ここでの得点が大きな差となります。
  4. 算数選抜を狙うなら、思考力強化が不可欠。算数②では、いかに筋道を立てて解法を組み立てられるかが評価されるため、途中式や考え方を論理的に書く練習も必要です。
  5. 過去問は「似た年度は避けて解く」。第1回と第2回は出題傾向が近いため、演習タイミングをずらして行いましょう。

● 算数特別選抜について

  • 算数①(50分):小問集合、標準〜やや難レベル
  • 算数②(60分):思考力重視の大問3題、図形や数の問題が中心

算数選抜は、攻玉社の中でもトップレベルの受験生向けの難関試験です。記述形式も含まれ、考え方や過程を丁寧に表現できる力が求められます。一般試験とは問題が異なるため手を付ける必要はないでしょう。


◆ 国語:語彙力+読解力で勝負

攻玉社の国語は知識問題の難易度が高く、また読解問題の文章量が多いため、速読・精読力が重要です。

● 出題形式

  • 漢字の読み書き
  • ことわざ・故事成語などの語彙問題
  • 説明文・物語文の読解(記述あり)

● 最近の出題傾向

  • 知識問題は漢字・語彙・文学史から難問が出題される傾向あり
  • 読解では論説文+物語文の組み合わせが定番
  • 記述問題では50〜60字程度の短文要約がよく出題

記述対策としては、日頃から文章の要点をつかみ、自分の言葉でまとめる練習が必要です。設問自体は素直なものが多いので、しっかりとした読解力があれば対応可能です。

【読解問題の特徴】

  • 説明文は抽象的な内容が多く、語彙力と読解の集中力が問われます。
  • 物語文は近年の作品と古い近代文学が混在しており、文章の世界観に慣れておくことが重要です。
  • 記述問題は毎年出題され、50〜60字程度のまとめ力が問われます。

【知識問題の特徴】

  • 漢字の難易度は高め。
  • 文学史や慣用句など、表面的な暗記では太刀打ちできない内容が多く出題される傾向にあります。

【対策ポイント】

  1. 漢字・語彙力を毎日継続して学習。使いこなせる語彙を増やすことが、読解力の下支えになります。
  2. 知識系は一問一答形式よりも、文章中での活用問題で対策を。実践的な形で覚えると記憶の定着が強まります。
  3. 記述問題は「根拠を探して構成する練習」。文中の情報を整理し、筋道の通った解答を書く力を磨きましょう。
  4. 古い時代背景の文章にも慣れておく。大正〜昭和初期の文章を読んでおくことで、言い回しや価値観に慣れておくことが大切です。

◆ 理科:4分野をバランスよく、計算力がカギ

毎年、物理・化学・生物・地学の各分野から1題ずつ出題される構成。40分間に大問4題という、スピードと正確性が求められる試験です。

● 特徴的な傾向

  • 物理と化学の計算問題が難しく、考察力と計算力の両立が求められる
  • 生物は文章読解+知識問題の融合型
  • 地学はグラフ・図表の読み取り+基本知識

特に**「てこ」「水溶液」「力のつり合い」**などは頻出テーマなので、重点的に対策しましょう。問題文が長いこともあり、読解力も問われる理科です。

【対策ポイント】

  1. 物理・化学分野の計算練習を重点的に。文章量が多く、情報整理力が必要です。
  2. リード文が長い総合問題に対応できるよう、読解力も磨くこと。国語力と理科的思考が融合される問題が増えています。
  3. 用語の暗記だけでなく「なぜそうなるのか」を理解。特に生物と地学では、ただの丸暗記では対応できません。
  4. 複数選択の記号問題に慣れる。ひとつだけでなく複数の正解を選ぶ形式も多く、曖昧な知識では失点につながります。
  5. 過去問で形式に慣れておくことが重要。攻玉社ならではの出題のクセを把握しておきましょう。

◆ 社会:標準レベル+図表・資料の読み取り

社会は理科と同様に40分間での試験となりますが、設問の難度は標準レベル。地理・歴史・公民の3分野がバランスよく出題され、近年は資料問題やグラフの読み取りも増加しています。

  • 地理:地形・気候・特産物・統計資料など
  • 歴史:年代整理・文化史・資料の読み取り
  • 公民:時事的内容や政治の仕組みなどが出題

対策としては、地図帳や統計データを使った実践演習が効果的です。

【出題傾向】

全体としては標準レベルですが、時事問題や計算を含む問題も出題されるため、油断は禁物。地理・歴史・公民がバランスよく出題されます。

【特徴的な出題】

  • 記述問題は少なく、選択肢問題が中心
  • 資料の読み取りが非常に重要。
  • グラフや表を用いた計算問題も一定数出題。

【対策ポイント】

  1. 地理は資料読み取りとグラフ分析に強くなること。白地図や統計データの問題に慣れておきましょう。
  2. 歴史は「流れ+文化・人物セット」で覚える。単発の暗記ではなく、ストーリーで理解することで知識の定着が図れます。
  3. 公民分野では時事ネタに関心を持つこと。ニュース記事の見出しを親子で読み合うなど、習慣化を図ると良いでしょう。
  4. 社会の計算問題対策も忘れずに。円グラフや割合、増減など、算数的要素が含まれるため、計算力の下支えが必要です。
  5. 過去問演習で「出題形式」と「スピード感」に慣れること。40分で高得点を目指すには、時間配分にも注意しましょう。

◆ 攻玉社の過去問活用と注意点

  • 第1回と第2回の出題傾向はほぼ同一
  • 過去問は近年5年分を中心に
  • 同年の1回・2回を連続して解くと似た問題に出会うこともあるので、実施時期を調整するのが良い

特別選抜と一般入試では傾向も難易度も大きく異なるため、それぞれの目的に合わせた対策が必要です。


◆ 合格を掴むための学習戦略まとめ

教科対策のポイント
算数応用力+図形対応力/過程を説明する練習も必要
国語語彙強化+読解スピード/記述力が合否を分ける
理科分野ごとの基礎+計算力/読解力との複合対策
社会資料読み取り+地理・歴史のつながり理解

◆ さいごに

攻玉社中学校の入試は、高い学力だけでなく、思考力・表現力・スピード感も問われる、総合力重視の試験です。その分、対策をしっかり重ねれば、着実に点数を伸ばせる構成でもあります。

志望者のレベルも高く、受験者数も安定して多いため、競争は激しいものになりますが、過去問演習を中心とした地道な取り組みが実力を引き出すカギとなります。

この記事を書いた人

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