6年生の9月、中学受験を控えた受験生にとって重要な時期です。夏休みが終わり、多くの生徒は「受験の天王山」と言われる夏期講習でたくさん勉強してきたはずですが、この時期に成績が下がってしまうことも珍しくありません。今回は、なぜ6年生の9月に成績が下がるのか、そしてこれからの時期にどのように過ごせばよいかについて考えてみましょう。
なぜ9月に成績が下がるのか?
夏休み明けに成績が下がる理由の一つとして、夏の間に「焦って学習」してしまった可能性が考えられます。多くの問題を解く中で、解答が雑になり、問題文をきちんと読まずに解いてしまうことがあります。また、夏休み中の塾での長時間学習や暑さによる体力の消耗が原因で、集中力や注意力が低下していることも成績低下の一因かもしれません。まだ子供の中学受験生は体力の消耗というところが顕著に表れます。実力が本当についていればこれらの要因は一時的なものである場合が多く、10月、11月には調子が戻ることが一般的です。
しかし、夏の学習の問題が続いている場合、特に問題解決の基本に立ち返ることが大切です。夏の詰込みを解消し問題文をきちんと読む、必要な部分に線を引く、計算ミスに気を付けるなど、基本的な解き方を再確認し、徹底して実行することで、問題の解答精度が向上します。
9月からの勉強で大切なこと アウトプットの時期
9月以降、志望校に向けた特訓や模擬試験が本格化していきます。夏期講習での学びを活かし、アウトプット中心の学習が重要です。過去問や類似問題に多く取り組むことで、志望校の出題傾向に慣れ、実践力を磨くことが求められます。特に、間違えた問題を見直し、その原因を探りながら再度取り組むことが、学力向上のカギとなります。
夏休みの勉強が「予行演習」だったとすれば、9月からは本番です。成績が思うように伸びなくても、焦らず前向きに取り組むことが大切です。
成績が低迷していてもまだチャンスはある
9月の時点で志望校合格の可能性が高くないと感じるお子さんも少なくないでしょう。しかし、実はこの時期に合格可能性が低いとされていた子どもが、数か月後に第一志望校に合格するケースはよくあります。特に9月から11月は、まだ力が伸びる時期です。今の成績に一喜一憂せず、淡々と計画に沿って勉強を続けることが大切です。今はまだ夏の詰込みがアウトプット出来ていないだけの時期の可能性もあります。2月1日に間に合えばいいのです。焦らずにアウトプットの練習をしましょう。
11月には大きな決断が必要
11月には多くの塾で志望校別模試が行われます。模試の結果をもとに、志望校をそのまま受験するか、変更するかの決断を迫られることがあるでしょう。もし成績が志望校に届いていない場合でも、焦らず、親子で方針を話し合いながら最善の道を選びましょう。成績だけで決断するのではなく、お子さんの意思や学習の状況も考慮することが大切です。ここまでにどれだけ成績を安定させられるかがカギにになります。
体調管理と精神面のサポート
9月から11月は学校行事も多く、疲れがたまりやすい時期です。体調管理はもちろん、精神的なケアも重要です。過度なプレッシャーをかけず、勉強とリフレッシュのバランスを取るよう心がけましょう。また、睡眠や栄養の管理にも気を配り、勉強のパフォーマンスが落ちないようサポートすることが大切です。
合格に向けた計画とモチベーション維持
9月からの勉強は、限られた時間を有効に使うために計画的に進めることが肝心です。まずは志望校の出題傾向や必要な範囲を把握し、日ごとの勉強計画を立てましょう。過去問や模擬試験に積極的に取り組み、実践的な問題演習を繰り返すことで、試験本番に向けた準備が整います。
また、受験に向けた勉強はモチベーションの維持が重要です。最初は成績が伸び悩むこともありますが、小さな成功体験を積み重ねながら自信を持って勉強を進めることが合格への近道です。家族や友人からの応援も、モチベーションを高める一助となるでしょう。
まとめ
6年生の9月は、中学受験に向けて重要な時期です。成績が一時的に低迷しても、焦らず、基本に立ち返りながら勉強を進めることで、成績は必ず回復します。また、9月からの過ごし方次第で合格の可能性は大きく変わります。お子さんをしっかりとサポートしながら、計画的に勉強を進め、合格に向けて一歩一歩着実に前進していきましょう。