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「やめたい」と言い出した夜のこと——受験を経験したお母様と塾長の対談

保護者コーチング / 2026年3月26日

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保護者コーチング 2026年3月26日

「やめたい」と言い出した夜のこと——受験を経験したお母様と塾長の対談

「やめたい」と言い出した夜のこと——受験を経験したお母様と塾長の対談

突然「もう受験やめたい」と言い出したとき、親はどう向き合えばいいのか。今回は受験期間中にお子様から「やめたい」という言葉を聞いたことがあるというお母様・Mさんに、当時のことを振り返って話していただきました。


——お子様が「やめたい」と言い出したのはいつ頃でしたか?

Mさん: 小6の夏休みが終わったあとです。9月に入って模試の結果が思うように出なくて、ある夜突然「もう受験やめたい」って。夕食の後、ぽつっと言ったんです。

塾長: その瞬間、どう感じましたか?

Mさん: 頭が真っ白になりました。ここまで一緒に頑張ってきたのに、という気持ちと、「どうしてこのタイミングで」という焦りと。正直、最初は「何言ってるの、今さら」って言いそうになりました。

塾長: でも、言わなかった。

Mさん: 何か言葉が出てこなくて、黙ってしまって。結果的にそれがよかったのかもしれないですけど、当時は何も言えなかっただけです。


——「やめたい」という言葉の裏に、何があったと思いますか?

塾長: 「やめたい」って言葉、実はそのまま受け取らない方がいいんです。疲れた、しんどい、認めてほしい、そういう気持ちが溢れた結果として出てくる言葉であることが多い。本当に受験をやめたいというより、「今の状態がつらい」というSOSに近いことがほとんどです。

Mさん: 後から子供に聞いたら、「やめたいというより、少し休みたかった」って言っていました。でも当時はそんな余裕のある聞き方ができなくて。

塾長: それは仕方ないです。親御さんも必死ですから。ただ、そこで「何言ってるの」と押さえ込んでしまうと、子供はその後「もう言えない」と閉じていくことが多い。言ってくれただけで、実はラッキーだったと思うくらいでいいんです。


——その夜、結局どう対応されましたか?

Mさん: しばらく黙っていたら、子供の方から「最近算数が全然できなくて、模試のたびに怖くなってきた」って話し始めて。それを聞いて、やめたいというより、算数が怖くなっているんだってやっと気づいたんです。

塾長: それが本質でしたね。「やめたい」の裏に必ず何か具体的な原因があります。それを一緒に見つけることが、まず親御さんにできる一番大事なことだと思っています。

Mさん: 翌日すぐ先生に連絡して、算数を集中的に見直してもらうことにしたんです。そこから少しずつ子供の顔が変わっていきました。


——「やめたい」と言われたとき、やってはいけないことはありますか?

塾長: 3つあると思っています。1つ目は頭ごなしに否定すること。「今さら何言ってるの」「ここまでやってきたのに」という言葉は、子供の口を閉じさせます。

2つ目は逆に「じゃあやめていいよ」と突き放すこと。気持ちを試しているわけではないので、突き放されると本当に折れてしまうことがあります。

3つ目は「わかった、じゃあどうするの」と即座に解決策を求めること。子供はまだ整理できていないので、すぐに答えを求められると追い詰められます。

Mさん: 全部やりそうでした、私(苦笑)。

塾長: みなさんそうおっしゃいます。でも「まずそのまま聞く」これだけ意識するだけで全然違います。


——「まず聞く」というのは、具体的にどうすればいいですか?

塾長: 「そうか、やめたいと思ってるんだね」とそのまま繰り返すだけでいいんです。否定も肯定もしない。ただ「聞いているよ」という姿勢を見せる。それだけで子供は「もう少し話してみよう」という気持ちになります。

Mさん: 私が黙っていたのが結果的にそれになっていたのかもしれないですね。

塾長: そうだと思います。沈黙って実は大事で、親が何か言わなきゃと焦って言葉を重ねるより、黙って隣にいる方が子供には伝わることがあります。


——結果的にお子様は受験を続けて、合格されましたね。

Mさん: はい。あの夜があったから、子供と本音で話せるようになった気がします。それまでは私も子供も、お互いに「受験頑張らなきゃ」という建前で話していたところがあって。「やめたい」って言ってくれたおかげで、初めてちゃんと向き合えた気がします。

塾長: 「やめたい」という言葉は、関係を壊すものじゃなくて、深めるきっかけになることがある。そう思っています。


——最後に、今まさに同じ状況の親御さんへ一言お願いします。

Mさん: 焦らないでほしいです。「やめたい」って言葉が出てきたとき、それはお子様があなたを信頼して話してくれているということだと思うから。まず黙って、隣に座ってあげてください。

塾長: 当塾ではこういった相談も含めて、保護者様のお話をいつでも聞いています。「子供がこんなことを言い出して」という段階からで大丈夫です。一緒に考えましょう。


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