INSPIRE ACADEMY 2026.09.01
学校選びで、
何を見ていますか
中学受験の学校選びとは
首都圏には300校を超える私立中学があり、御三家・新御三家・大学附属校・進学校・公立中高一貫校といった区分で語られます。偏差値だけで選ぶと、入学後に合わない可能性があります。
この記事では学校の分類、選ぶときの視点、6年後を見据えた考え方を整理します。
「偏差値がこのくらいだから、この学校」
最初はそう考えるご家庭が多いと思います。塾から渡される表にも、学校が偏差値順に並んでいますから、自然な発想です。
ただ、6年間を過ごす場所を選ぶという意味では、その順番だけでは足りないというのが正直なところです。
学校の分類を知る
まず、よく使われる区分を整理しておきます。
御三家
男子は開成・麻布・武蔵、女子は桜蔭・女子学院・雙葉。最難関として長く位置づけられてきた6校です。
新御三家
男子は駒場東邦・海城・巣鴨(近年は異なる組み合わせで語られることも)、女子は豊島岡・鴎友・吉祥女子。御三家に次ぐ層として認識されています。
大学附属校
早慶・MARCH・日大などの系列校。内部進学率が学校ごとに大きく違います。
進学校
大学受験を前提とした学校。附属校とは6年間の過ごし方が根本的に違います。
公立中高一貫校
適性検査による選抜。学費が抑えられる一方、倍率は高くなります。
この分類は便利なのですが、呼び名が実態を反映しなくなることもあります。近年は御三家の一角とされてきた学校の進学実績が変化したり、新興校が台頭したりという動きもありました。
附属校か進学校か
学校選びで最初に分かれるのが、この選択です。
どちらが良いという話ではなく、6年間の過ごし方がまったく違うということを理解しておく必要があります。
附属校
大学受験がないぶん、部活動や課外活動に時間を使えます。ただし内部進学の条件を満たす必要があり、学部の選択は成績順になることが多い。医学部や難関国立を目指す場合は、外部受験という選択になります。
進学校
進度が速く、高2までに全範囲を終える学校もあります。大学受験を6年かけて準備できる一方、途中でついていけなくなる生徒も出ます。
附属校を検討される場合、内部進学率は必ず確認してください。「附属」といっても、系列大学へ進む割合は学校によってかなり違います。
9割以上が進む学校もあれば、半分程度という学校もある。この数字を知らずに入学すると、想定と違う6年間になります。
偏差値表の落とし穴
学校選びで最も混乱が起きるのが、偏差値です。
SAPIX、四谷大塚、日能研、首都圏模試。同じ学校でも、塾によって偏差値が10以上違うことがあります。
SAPIX 最難関志望者が中心。数値は低く出る
四谷大塚・日能研 中間層が厚い
首都圏模試 受験者層が広く、数値は高く出る
SAPIXで偏差値50の学校が、首都圏模試では65ということが普通に起こります。どちらが正しいという話ではなく、測っている集団が違うだけです。
お子さまが受けている模試と同じ塾の偏差値表を見てください。違う表の数字と比べても、判断の材料になりません。
出題との相性
偏差値以上に見ていただきたいのが、こちらです。
中学入試の問題は、学校によって驚くほど性格が違います。同じ偏差値帯でも、得点しやすい学校とそうでない学校に分かれます。
処理量の多い学校 時間内に大量の設問をさばく力が要る
思考力を問う学校 問題数は少ないが、1問が重い
記述が中心の学校 書く力と、書く速度が問われる
知識重視の学校 理科社会の細かい暗記が得点に直結する
この相性は、過去問を解いてみないと分かりません。偏差値が同じ3校を解き比べると、7割取れる学校と5割で止まる学校に分かれます。
当塾が受験校をご提案するとき、最も重視しているのがこの部分です。個別指導でお子さまの解き方の癖まで見ているからこそ、判断できることがあります。
校風は数字に出ません
ここまで数字の話をしてきましたが、実際に通うのはお子さまです。
同じ偏差値帯でも、校風はまったく違います。
・自由か管理か(制服の有無、校則の厳しさ)
・宿題や補習の量
・部活動の盛んさと、引退の時期
・行事の規模
・共学か別学か
・通学時間(6年間、毎日です)
最後の項目を軽視しないでください。片道1時間半の通学を6年間続けるのは、想像以上に負担になります。
文化祭や説明会には、できるだけ足を運んでください。在校生の様子を見るだけで、伝わってくるものがあります。お子さまが「この学校に通いたい」と思えるかどうかは、最後の追い込みで効いてきます。
6年後を想像する
中学受験は、ゴールではありません。
お子さまが本当に向き合うのは、6年後の大学受験です。その時点でどうなっていたいかから逆算すると、学校選びの見え方が変わります。
医学部を考えているなら
進学実績に医学部合格者が一定数いる学校を。カリキュラムの進度と、理科の指導体制が変わってきます。
理系を考えているなら
実験設備や、高2以降の科目選択の自由度を確認してください。附属校の場合、理系学部への内部進学枠が限られることもあります。
まだ決まっていないなら
それが普通です。選択肢を狭めない学校を選んでおくのが安全でしょう。文理どちらにも対応できる進学校が無難な選択になります。
もうひとつ、お伝えしておきたいことがあります。
中高一貫校は進度が速く、入学後に成績が下位に沈む生徒が一定数出ます。偏差値ぎりぎりで入った学校で6年間苦しむより、少し余裕のある学校で上位を維持するほうが、結果的に良い進路につながることもあります。
併願校の組み方
首都圏の中学受験は、2月1日から5日に集中します。
午前と午後を合わせると、この5日間で最大8回から10回の受験機会があります。1月の埼玉・千葉を含めれば、さらに増える。
組み方の原則を挙げます。
1月に1校は受ける
本番の空気を経験しておく意味があります
2月1日は第一志望
体力も集中力も最も高い日です
早い段階で合格を1つ確保する
精神状態が結果に直結します
午後入試は体力を見て
小学生には相当な負担です
3番目が特に重要です。全敗が続くと、後半の試験で本来の力が出せなくなります。安全校を早い日程に入れておく設計を、秋のうちに考えておいてください。
塾との関係
学校選びと並んで悩ましいのが、塾のことだと思います。
大手塾はそれぞれ性格が違い、お子さまとの相性があります。
早稲田アカデミーの特徴と、悩んだときの選択肢
体育会系と言われる実態、宿題量への対処、転塾の判断基準
四谷大塚の予習がしんどいご家庭へ
予習は必須ではない理由と、親が教えない進め方
うまくいっていないと感じたとき、選択肢は「続ける」か「辞める」かだけではありません。
崩れているのが特定の科目だけなら、そこを補うという方法があります。環境をまるごと変えても、理解の穴はついてきます。
よくいただくご質問
志望校っていつ決めればいいの?
第一志望は小5のうちに決めておくと、目標が定まって学習に張りが出ます。ただし併願校を含めた最終決定は、6年生の秋から冬で構いません。過去問の相性を見てから判断するほうが現実的です。
偏差値が届いていない学校は諦めるべき?
過去問を解いてみてから判断してください。出題との相性次第で、偏差値以上の得点が取れることがあります。逆に偏差値が足りていても、相性が悪ければ苦戦します。
附属校と進学校、どっちがいいの?
お子さまの性格と、将来の希望次第です。大学受験を6年かけて準備したいなら進学校、部活や課外活動に打ち込みたいなら附属校という選び方もあります。ただし附属校でも内部進学率は学校ごとに違うので、必ず確認してください。
学校説明会には行ったほうがいい?
できるだけ足を運んでください。パンフレットでは分からない空気があります。特に文化祭は在校生の様子が見えるので、お子さまが通う姿を想像しやすくなります。
共学と別学、どちらを選ぶべき?
明確な優劣はありません。別学には集中しやすい環境があるという意見があり、共学には多様性があるという意見があります。お子さまの性格を見て、説明会での印象も含めて判断してください。
通学時間はどこまで許容できる?
片道1時間が一つの目安になると思います。それ以上だと、6年間の負担が大きくなります。特に部活動をする場合、帰宅が遅くなることも計算に入れてください。
学校選びに、正解はありません。
ただ、偏差値表の上から順に見ていくだけでは、お子さまに合う学校を見つけられないと思います。
出題との相性、校風、通学時間、そして6年後。これらを一緒に見ていくと、数字の順位とは違う並びが見えてきます。
受験校のご相談を承ります
当塾では、各校の出題傾向とお子さまの得意な問題形式を突き合わせて受験校を検討します。個別指導で解き方の癖まで見ているからこそできる工程です。
母体が最難関大学受験・医学部受験の専門塾を運営しているため、6年後を見据えた学校選びについてもお話しできます。中学受験をゴールではなく通過点として捉えているのは、そのためです。
1科目・1コマからの受講が可能で、通われている塾との併用にも対応しています。入塾を前提としないご相談で構いません。
お電話:03-6407-0548(10:00〜22:00)
INSPIRE ACADEMY は、東京・世田谷にある個別指導型の中学受験専門塾です。コマ単位の料金設定のため、1科目・1コマからの受講が可能で、大手塾との併用にも対応しています。母体は最難関大学受験・医学部受験の専門塾を運営しており、中学受験をその先まで見据えた通過点として捉えた指導を行っています。下北沢・代々木上原・東北沢・駒場・笹塚・三軒茶屋の各エリアから通塾いただけるほか、オンライン授業にも対応しています。
本記事の内容は一般的な傾向にもとづくものです。学校の分類、内部進学率、入試日程は変更されることがあります。志望校の検討にあたっては、各校の公式発表と募集要項をご確認ください。
〒155-0031 東京都世田谷区北沢3-1-2 みなとビル2階/03-6407-0548
2026年9月1日 公開