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つるかめ算はどう教えればいいか|面積図で解く3手順と、子どもがつまずく3か所

中学受験ブログ / 2026年9月30日

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中学受験ブログ 2026年9月30日

つるかめ算はどう教えればいいか|面積図で解く3手順と、子どもがつまずく3か所

つるかめ算は、保護者が最初につまずく単元です。答えは出せる。式も分かる。ただ、子どもに説明しようとすると言葉が出てこない。

理由ははっきりしています。大人は方程式で解いてしまうからです。頭の中で x と y を置いて答えを出し、それを小学生の言葉に翻訳しようとして詰まる。

この記事では、面積図を使ったつるかめ算の教え方を、図を見ながら追える形で書きました。お子さんに画面を見せながら読める構成にしています。

この記事で扱う問題

つるとかめが合わせて10匹います。足の数は全部で32本です。つるとかめはそれぞれ何匹でしょうか。

子どもがつまずく3か所

教える前に、どこで止まるかを知っておくと説明が変わります。

全部つるだと仮定する発想が出てこない

これが最初の壁です。実際にはかめもいるのに、なぜ全部つるだと考えていいのか。子どもにとっては嘘をついているように感じます。ここを納得させないまま先に進むと、公式の丸暗記になります。

なぜ差を2でわるのか分からない

12÷2=6という計算はできても、この2が何なのかを説明できない子が非常に多い。この2は「つる1匹をかめ1匹に取りかえたときに増える足の数」です。ここが言えるかどうかで理解度が決まります。

出た答えがつるなのかかめなのか分からなくなる

6という数字が出たとき、それがつるなのかかめなのかで混乱します。全部つると仮定したなら、出てくるのは「かめの数」です。テストで逆に書いて失点するのは、ほぼこの原因です。

手順1 全部つるだと考える

まず、10匹すべてがつるだったらどうなるかを考えます。つるの足は2本なので、10×2=20本です。

図1 全部つるだと考えたとき

足2本
10匹 × 2本 = 20本
つる10匹

でも本当の足の数は32本。足りない分は

32 − 20 = 12本 たりない

全部つるだと足が20本にしかならない。本当は32本あるので、12本分どこかが足りていない

ここで子どもに聞いてみてください。「本当は32本なのに20本にしかならなかったね。どうしてだと思う」。かめが混ざっているから、という答えが出れば手順2に進めます。出てこなければ、実際に絵を描かせてください。つるを10羽描いて、足を2本ずつ書き足すだけで十分です。

手順2 つるをかめに取りかえる

つる1匹をかめ1匹に取りかえると、足は何本増えるでしょうか。かめは4本、つるは2本なので、4−2=2本増えます。

足りないのは12本。1匹取りかえるごとに2本ずつ増えるので、12÷2=6匹を取りかえればちょうど32本になります。つまりかめが6匹、残りのつるが4匹です。

図2 答えが出たあとの面積図

4本2本0
8本
12本
12本
つる4匹
かめ6匹

下の段をつなげた部分が「全部つるだとしたときの20本」。上に飛び出た金色の部分が、かめに取りかえて増えた12本にあたる

図2の見方を、お子さんと一緒に確認してください。横の長さが匹数、縦の高さが1匹あたりの足の数、そして面積が足の合計本数です。

金色の部分だけを見ると、高さが2本、横が6匹なので、2×6=12本。ここが「足りなかった12本」と一致します。数字が合うことを自分の目で確かめさせてください。納得の質が変わります。

答えの確かめ方

つる4匹、かめ6匹。合わせて10匹なので条件に合っています。足は4×2+6×4=8+24=32本。これも合います。

この確かめの作業を必ずやらせてください。つるとかめを逆に書いてしまうミスは、検算をする習慣があれば全部防げます。

学年によって教え方を変える

同じつるかめ算でも、学年によって適した説明の仕方が違います。面積図をいきなり出しても、小4には早すぎることがあります。

小4 表で調べる

つる10匹かめ0匹から順に書き出し、足の数を並べて答えを探します。手は動きますが時間はかかる。この面倒くささを体験させておくと、面積図を習ったときの納得が深くなります

小5 面積図で考える

この記事の方法です。図を描く手間はありますが、条件が変わっても同じ形で対応できます。差集め算や過不足算にそのままつながるため、ここで定着させたい

小6 式で処理する

図を描かずに立式します。ただし入試の応用問題は図がないと条件を整理できないことが多い。式だけに頼るようになった子は、6年後半で崩れます

お子さんが小5で面積図につまずいているなら、一度小4の表に戻してください。遠回りに見えますが、10通り書き出す作業を1回やっておくと、面積図が何を短縮しているのかが体感で分かります。

家庭で使える声かけ

全部つるだったら足は何本になる
仮定を自分の口で言わせます。ここが出発点です

本当は32本だよね。何本たりない
差を自分で計算させます

つるを1匹かめに変えると、足は何本増える
最大の山場です。4−2=2が言えれば理解できています

6匹って、つるとかめのどっち
最後に必ず確認します。ここを飛ばすと逆に書く癖がつきます

説明するのではなく、聞くことに徹してください。保護者が話している時間が長いほど、子どもの理解は浅くなります。

よくある間違いと対処

12÷4をしてしまう かめの足が4本だから4でわる、という誤りです。わるのは差の2本。図2の金色の部分の高さが2であることを指差して確認してください

つるとかめが逆になる 全部つると仮定したら答えはかめの数。全部かめと仮定したら答えはつるの数。どちらで始めたかを問題用紙に書かせるのが確実です

面積図を描かずに暗算しようとする 数が小さいうちは当たりますが、3種類の料金や割合が混ざる応用で必ず止まります。小5のうちは描かせてください

つるかめ算の先にあるもの

つるかめ算そのものが入試に出ることは、上位校ではあまりありません。重要なのは、ここで覚えた面積図の考え方が他の単元に使えるという点です。

大人1人500円・子ども1人300円で合計が分かっている問題、平均を求める問題、2つの速さで移動した問題。いずれも縦と横と面積という同じ構造で処理できます。差集め算や過不足算も同じ系統です。

つるかめ算を公式として暗記した子は、料金の問題になった瞬間に手が止まります。面積図として理解した子は、そのまま応用できます。この差が6年生で開きます。

INSPIRE ACADEMYでの算数の指導

INSPIRE ACADEMYは中学受験に特化した個別指導の塾です。算数では、答えが合っているかどうかより、どう考えたかを口で説明させることに時間を使っています。

つるかめ算で言えば、正解している子にも「その2は何の2ですか」と聞きます。答えられない子は、次の単元で必ず止まる。この確認を単元ごとに積み重ねると、6年生の夏に一気に伸びます。

大手塾に通いながらのご利用も歓迎しています。サピックス・四谷大塚・日能研・早稲田アカデミーの進度を把握しているため、塾の授業と重複しない形で算数の穴だけを埋める使い方ができます。

まとめ

つるかめ算の教え方は3手順です。全部つるだと考える。足りない本数を出す。1匹取りかえると2本増えることから、取りかえる数を求める。

子どもがつまずくのは、仮定の発想、差を2でわる理由、そして答えがどちらの数なのかという3か所です。図2の金色の部分が12本にあたることを自分の目で確認させると、公式の暗記ではなく理解になります。

説明するより、聞いてください。「つるを1匹かめに変えると足は何本増える」。この一問に答えられれば、つるかめ算は終わりです。

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