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**【明治大学付属】明治大学の系列校化によって大きな変革を迎える日本学園中学校・高等学校(男子校→共学)**について、教育の流れ、受験動向、進学実績、今後の展望などを多角的に整理・分析しました。
明治大学の新たな系列校へ転身──日本学園中学・高校の未来と教育改革の全貌
2026年4月、日本学園中学校・高等学校(東京都世田谷区)は、大きな転換期を迎えます。明治大学と正式に提携し、新たな校名「明治大学付属世田谷中学校・高等学校」として生まれ変わるこの改革は、ただの名称変更にとどまりません。共学化、進学体制の刷新、校舎の大規模整備、そして偏差値の急上昇。この記事では、系列校化の背景とその影響、教育方針の変化、入試への影響などを、受験生・保護者双方の視点でわかりやすく解説します。
1. 明治大学との系列校化が意味するもの
日本学園は1885年に創立された伝統ある男子校で、「個性を生かす教育」を掲げてきました。これまでも明治大学とは地域教育連携を行っていましたが、2026年度からは正式な系列校として再編されます。明治大学にとっては、42年ぶりに迎える3校目の系列校となり、非常に戦略的な意味合いを持つ布陣です。
現在MARCH各校で系列校が相次いで誕生しています。青学は英和にルーテルを系属化、立教は各付属校、系属校の推薦人数を大幅増加、中央も中学を設立、法政は法政二高を共学化と中学からの生徒確保に尽力しています。今回の明治の動きもこれに即したものと言えるでしょう。
校名変更と同時に、男女共学化も実施。これは明治大学系列校のなかでは初のケースとなります。
2. 進学体制の大改革──推薦枠と高大連携
明治大学との系列化により、高校卒業生の約7割(200人以上)を推薦で明治大学に進学できる体制の構築が進められます。これは現在の明大中野(約82%)、中野八王子(約91%)といった他系列校と並ぶ水準です。
実際に推薦枠の導入が本格的に始まるのは2029年度の大学入試からですが、既に中学・高校の教育内容には、明治大学との連携を意識したカリキュラム改革が始まっています。
- 高1:「職業」への理解を深める講演・講座
- 高2:「学問系統」別に大学と連携した説明会
- 高3:「大学受験」実践的サポート(志望理由書・面接対策)
明治大学の文系1・2年生が通う和泉キャンパスとは徒歩10分という近距離。この地理的優位性を活かし、大学の教授陣による講義参加や施設利用など、日常的な「高大連携」が現実味を帯びてきています。

京王線明大前駅

明治大学:和泉キャンパス
3. 偏差値の急上昇と注目度の爆発
系列校化の発表を受け、日本学園の偏差値は2023年度比で急上昇しました。首都圏模試センターによる合格率80%基準偏差値で見ると、以下のような数値の変動が確認されています。
入試日程 | 2023年度偏差値 | 2024年度偏差値(参考) |
---|---|---|
2月1日午前 | 40台前半 | 56 |
2月4日午前 | ― | 58 |
2月5日午前 | ― | 60 |
さらに、志願者数は前年比で約40倍に急増。まだ推薦入学が本格化する前からこの上がり幅は見事と言えます。
かつては偏差値が出ないレベルの学校で定員割れすることもありました。中学はあれど高校入学がほとんどでお世辞にも魅力的な中学ではありませんでした。いかにMARCHの付属であるということが魅力的なことなのかがわかります。
4. 入試制度と対策の変更点
新校名に向けて、中学入試の制度にも変化の兆しが出ています。基本は以下の2形式:
- 2科(国語・算数)
- 4科(国語・算数・理科・社会)
いずれも国語・算数の配点が高く、理社よりも得点源としての重要度が高いため、これまで以上に基本問題の正確な得点力が問われるようになります。今後、偏差値上昇と共学化による人気集中が進むことを踏まえると、「1点の重み」が非常に大きくなると予想されます。
5. 校舎の刷新と未来型教育環境
2025年秋には、新校舎の完成が予定されています。新校舎には各階にラーニングコモンズ(多目的空間)を設け、グループワークや自習、部活動のミーティングなど多様な使い方が可能になります。
また、「ランチ・アンド・スタディルーム」には大型モニターが設置され、大学と連携した授業や、将来的には海外とのリアルタイム交流授業も想定されています。
現校舎も国の登録有形文化財に指定されており、全てを取り壊すのではなく、「新旧共存」の設計で改修が進められています。
6. 「創発学」による探究学習の進化
日本学園の看板教育プログラムである「創発学」は、系列校化後も継続され、さらに発展していきます。探究学習を軸としたこのプログラムは、以下の3つの柱で構成されています:
- フィールドワーク(例:奥多摩での林業体験)
- プレゼンテーション
- キャリアエデュケーション
自然を相手に仮説を立て、現地での体験を通して「発見的理解」を得る――そうした主体的・対話的で深い学びが教育の中心になります。
7. MARCH付属校との併願戦略と女子人気
明治大学には既に3つの系列校(明大中野・中野八王子・八王子中等)が存在しています。これらの学校と併願しやすい日程で入試が組まれていることから、今後は「明治大系」の併願パターンがますます注目されるでしょう。
特に、共学化によって女子受験生の流入が見込まれ、優秀層の取り合いが一層激化します。
女子は中学付属校においては逆風で多くの学校で男子生徒を多く取る傾向があります。明大中野は男子校共学進学校としてのブランド構築がカギとなりそうです。
8. 大学受験だけでない進路指導方針
系列校であるとはいえ、全員が内部推薦で進学するわけではありません。学校としては、一般選抜にも対応できる「基礎学力+思考力重視」の教育をベースに、一人ひとりの将来に応じた進路指導を行っています。
大学合格はゴールではなく、通過点。その先の社会とのつながりを意識した進路支援が本格的に始まっているのも大きな変化です。
まとめ:受験生と保護者が今、知っておくべきこと
日本学園が明治大学付属世田谷へと生まれ変わる過程は、単なる「ネームバリュー」ではなく、教育内容・進学実績・環境整備のすべてにおいて刷新される壮大な改革です。
✔ 偏差値上昇に伴い、今後はより一層競争が激化
✔ 推薦枠は将来的に70%へ拡大見込み
✔ 明治大学との高大連携が進化、教育の質が向上
✔ 共学化で新たな層の人気も集中
今後の中学受験において、「明治大を現実的な進路とする中高一貫校」として、首都圏で最注目の学校になることは間違いありません。
※2025年度以降の入試やカリキュラムの詳細は、必ず最新の学校説明会や公式情報で確認するようにしてください。
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