明治大学の附属・系列校を徹底解説!明治・中野・八王子の違いとは?
明治大学にはいくつかの附属・系列校があり、それぞれの学校ごとに進学制度や教育方針が異なります。先日も明治大学の付属について簡単な記事を出しましたが、本記事では「明治大学付属明治(明明)」「明治大学付属中野(明中)」「明治大学付属中野八王子(明八)」の3校についてより詳しく解説します。各校の特色や進学制度の違いを理解し、自分に合った学校選びの参考にしてください。
明治大学の附属校・系列校の違いとは?
まず、明治大学の附属校と系列校の違いについて整理しておきましょう。
附属校の特徴
- 明治大学が直接経営している
- 希望すれば原則として明治大学へ進学可能
- 大学との連携プログラムが充実している
附属校は、明治大学が運営する学校法人のもとで運営されており、進学の面で非常に有利な立場にあります。
系列校の特徴
- 運営母体が明治大学とは異なる
- 明治大学への進学枠が決まっており、成績などの条件をクリアする必要がある
- 必ずしも明治大学へ進学できるわけではない
系列校は、明治大学とは異なる法人が運営しているため、内部進学には一定の基準をクリアする必要があります。
明治大学付属明治(明明)とは?
学校の基本情報
- 正式名称:明治大学付属明治高等学校・中学校
- 所在地:東京都調布市:08年に移転
- 創立年:1912年(旧制明治中学校として開校)
- 男女共学
- 明治大学が直接運営する唯一の附属校
明明の特徴
明明は、明治大学が直接運営している唯一の直系附属校です。そのため、卒業生のほぼ100%が希望すれば明治大学へ進学できます。明治大学唯一の直系附属校です。通名として「明治高校」、「明治中学」と呼ばれ、生徒は「明中生」(めいちゅう)、「明高生」(めいこう)、両者合わせて「明校生」(めいこうせい)となどと呼ばれることが多いです。中学受験塾や業界では明明と呼ばれます。かつては東京神田の一等地にあったが(現在の明治大学駿河台キャンパスと同位置)2008年に調布に移転。駅からのアクセスも悪く人気低迷が懸念されたが男女共学となることによって偏差値低迷を免れました。一方で都市部在住の生徒からはアクセスのよい明大中野のほうが選ばれることになっています。偏差値では明治の付属学校の中でトップで早慶や新御三家と肩を並べるレベルです。
また、英語教育や高大連携プログラムが充実しているのも大きな特徴。例えば、以下のような取り組みが行われています。
- 海外語学研修や国内英語研修を積極的に実施
- 明治大学と連携した短期集中講座や大学授業の一部受講
- 学部別説明会を高校2年生のうちに受講し、文理選択をサポート
進学実績
2023年度の明治大学進学率は約90%で、ほとんどの生徒が明治大学に進学しています。他大学を目指す生徒向けのサポートも充実しており、模擬試験や進学講演会が定期的に行われています。学校の使命として優れた資質の卒業生を「学生の核となる人材」として明治大学に入学させることと記されており明治大学で活躍できる人材を早期に育成する目的がある。本来は100%の進学率と行きたいところだが明治大学に無い医学部や薬学部の医療系学部や教育学部に進学の意思がある者や明治大学より上の国公立や早慶上理の大学群へ進学を目指す層は明治大学には進学しないため、9割になっています。中学受験時点での偏差値は明治大学どまりになってしまうことが勿体ないレベルの偏差値であるためより上の大学を目指すこともおかしなことではありません。しかし9割は大学受験をしないわけなので他の進学校に比べると大学受験は学校に頼らず塾を見つけて自分を律して頑張る必要があり、付属校ならではの辛さがあるでしょう。
明治大学付属中野(明中)とは?
学校の基本情報
- 正式名称:明治大学付属中野中学校・高等学校
- 所在地:東京都中野区
- 創立年:1929年
- 男子校
- 運営母体は「学校法人中野学園」
明中の特徴
明中は明治大学の系列校の一つであり、明治大学が直接運営しているわけではありません。そのため、明治大学への進学枠は決められており、希望者全員が進学できるわけではありません。
しかし、内部進学率は約80%前後と高く、一定の成績基準を満たせば、ほとんどの生徒が明治大学へ進学できます。
また、運動部が強いのも特徴で、ラグビーや野球などが全国レベルで活躍しています。
明明が共学校となったため唯一の男子校となっています。
進学実績
2023年度の卒業生のうち、約80%が明治大学に進学。希望する学部に進学するためには、定期テストや推薦テストでの成績が重要になります。また付属にしては珍しく慶応義塾大学や東京理科大にも推薦があり成績上位者はそちらに進学することも可能。また内部推薦を取るのにもいくつかハードルがあるため中学受験で燃え尽き深海魚生活となってしまった子は非常に危険。周りは明治大学に行けるのに自分だけ推薦を貰えないなんてことになりかねないので注意しましょう。最も中学受験をクリアしてきた層からすれば難しいことではありませんが。
明治大学付属中野八王子(明八)とは?
学校の基本情報
- 正式名称:明治大学付属八王子中学校・高等学校(2024年4月に改称)
- 所在地:東京都八王子市
- 創立年:1984年
- 男女共学
- 運営母体は「学校法人中野学園」
明八の特徴
明八は2024年に「明治大学付属中野八王子」から「明治大学付属八王子」へと校名変更しました。系列校ではありますが、内部進学率は約90%と、明中よりも高い進学率を誇ります。以前は7割程度の推薦枠しかなかったためだいぶ拡張されたと言えます。
また、広大なキャンパスと充実した施設が特徴で、体育祭や文化祭などの行事も盛んです。さらに、英語教育にも力を入れており、英検やTOEICが内部進学の要件の一つとなっています。
八王子の山の中にありアクセスは悪いこと、花粉がすごいことが難点。駅から歩いていける距離ではなく、八王子と拝島からスクールバスに乗れます。以前は拝島ではなく秋川からスクールバスで10分程度でしたが五日市線の本数が45分に一本しかないという点がネックになり拝島発着のスクールバスに変更されました。拝島は4路線が乗り入れる西東京最後のターミナル駅のため多摩地域の受験生を集めるのに一役買っています。拝島のスクールバス乗り場はもともと中野学園の持ち物で駐車場としてかなり売上があったためスクールバス乗り場にするのは渋り気味だったそう。
複数日受験日が設けられており複数回受験した人には得点が10%上乗せになるという制度があるため第一志望の人はぜひすべて受験しましょう。
進学実績
2023年度の卒業生のうち、約90%が明治大学へ進学。特に政治経済学部や商学部、法学部への進学者が多いです。こちらも深海魚生活には注意、特に英語は英検やTOEICなどで基準が設定されています。中学受験では英語がないためベースとなるものがなく深海魚生活をしてしまうと英語で推薦を貰えなくなるなんて事態に…
明治大学の附属校には国公立大学併願制度がある
明治大学の附属校・系列校では、国公立大学の併願受験が可能です。通常、附属校に在籍していると他大学を受験できないことが多いですが、明治大学では特別に推薦資格を保持したまま国公立大学の一般受験が可能となっています。
この制度を利用して、東京大学や京都大学、一橋大学などの難関国公立大学へ進学する生徒もいます。
【2026年】日本学園が明治大学系列校に!
東京都世田谷区にある日本学園中学校・高等学校は、2026年から明治大学の系列校に変わることが決定しています。校名も「明治大学付属世田谷中学校・高等学校」に改称され、2029年からは付属高校推薦入試が導入される予定です。
この改革により、卒業生の約70%が明治大学へ進学可能となる見込みです。
まとめ
明治大学の附属・系列校にはそれぞれ特徴があり、進学制度にも違いがあります。
学校名 | 種別 | 進学率 | 男女比 | 運営法人 |
---|---|---|---|---|
明治大学付属明治 | 直系附属校 | 約90% | 共学 | 明治大学 |
明治大学付属中野 | 系列校 | 約80% | 男子校 | 中野学園 |
明治大学付属八王子 | 系列校 | 約90% | 共学 | 中野学園 |
偏差値は明明、明中、明八の順です。明八は推薦枠が増え偏差値もお手頃なので通える家庭は非常におすすめの学校でしょう。一方で明明は明治大学への道こそ約束されますが明治大学止まりにするには惜しい学力の子たちなので御三家などの進学校と好みがわかれるところです。近頃は早慶、MARCHの付属校は人気が急上昇しているためその価値に見合うのかどうかをよく考えて受験してください!
明治大学への進学を目指すなら、各学校の特徴をしっかり理解し、自分に合った進学ルートを選びましょう!