2月に何校受ければ安心なのか。午後入試も入れるべきか。併願表を作っていると、空いている枠を埋めたくなることがあります。
ただ、出願できる回数と、力を出して受けられる回数は別です。第一志望の受験機会を守りつつ、進学したい併願校の合格を目指し、結果に応じて予定を減らせる形にします。
この記事では、東京・神奈川の2月入試を中心に、1月受験から連続受験までを整理します。2027年度の学校別情報は、2026年10月21日に公式募集要項で確認しました。
併願校数と受験回数を分けた考え方
一律に「何校が正解」とは決められません。最初に、第一志望、進学したい別の候補、合格の可能性を比較的高く見込める学校という三つの役割を置いてみます。
ここで数えるのは学校数だけではない。同じ学校を二回受ければ、校数は一校でも試験は二回です。日程表には「学校数」と「受験回数」を分けて記入してください。
例えば、第一志望校を二回、併願校二校を各一回受けるなら、三校四回になる。さらに結果次第で受ける一校を用意すれば、候補は四校五回です。これは平均値や全家庭への推奨回数ではなく、計画の一例です。
反対に、受験校が少なくても、午前・午後を続けて受ければ負担は増えます。校数を増やす前に、どの枠が挑戦用で、どの枠が進学先の確保に必要かを説明できる状態にしてください。
合否で減らす4校5回のモデル日程
下の表は架空の学校を使った例です。実際には、各校の入試日・発表時刻・出願締切を照合して組み替えます。すべてを受け切る予定ではなく、合否で使う枠を選ぶための表です。
| 日程 | 午前 | 午後 |
|---|---|---|
| 2月1日 | A校・第1回 第一志望 |
B校 進学したい合格可能性の高い候補 |
| 2月2日 | C校 別の進学先候補 |
休息 翌日の準備 |
| 2月3日 | A校・第2回 必要な場合に再挑戦 |
休息 結果と手続きの確認 |
| 2月4日 | D校 事前に準備した予備の候補 |
追加を前提にしない |
入学意思と手続きを確認
残りの受験を終了
A校への再挑戦を検討
C・D校は志望順位で省略
C校を受験し結果で再判断
D校の出願期限も確認
この例で重要なのは、二日以降の受験を最初から固定しないことです。第一志望に合格したら終了する。併願校に合格したら、そこより志望度の低い学校を受ける必要があるかを見直します。
まだ合格がない場合も、慌てて知らない学校を追加するのではなく、準備してきた次の候補へ切り替えます。予定変更の条件は、本人が落ち着いて話せる秋から冬のうちに共有しておきます。
ただし、「結果を見てから出願する」が可能かは学校によって違います。発表より先に次の試験の出願が締め切られる場合は、あらかじめ手続きが必要です。出願済みでも受験を見送る選択はできますが、返金条件は別に確認します。
午後入試に持たせる役割と空ける判断
午後入試には、進学したい学校の合格を目指す、得意科目で挑戦する、第一志望を受けるという使い方があります。「午後だから滑り止め」と決めることはできません。
一科目や二科目の試験でも、問題が易しいとは限らない。午前の四科入試とは受験者層や配点も違うため、学校全体の偏差値ではなく、受ける回の難易度と過去問で判断します。
例えば、世田谷学園中学校の2027年度算数特選は2月1日午後の算数一科入試です。得意科目を生かす選択肢ですが、算数だけなら楽に受かる、という意味ではありません。
同入試の集合時刻は14時50分・15時20分・15時50分の三つから選べます。それでも、午前校からの移動に余裕があるかは別問題です。最も遅い時刻を前提に詰め込まず、昼食と休息まで確保します。
午後が第一志望なら、午前を空けて午後だけ受ける選択もあります。翌朝に最も大切な試験があるなら、前日の午後を休む判断も合理的です。空き時間を残すことは、受験機会を無駄にすることではありません。
連続受験で確認する一日の長さ
保護者から見ると、三日連続で受けるのは大変そうに感じるでしょう。ただし、午前だけの三日間と、毎日午前・午後を受ける三日間では負担が違います。「何日連続か」に加えて、その中身を見る必要があります。
見積もりには、試験時間だけでなく、起床から帰宅までを使います。集合前の待機、終了後の退出、移動、食事も含めて一日を並べると、予定表の空白が休息になっていないことに気づけます。
午前の終了時刻から午後の集合時刻までを、全部移動に使ってはいけません。学校を出るまでの時間、昼食、トイレ、落ち着く時間を先に取り、残りで移動できるかを調べます。
- 退出・保護者との合流
- 昼食・トイレ・休息
- 学校間の移動・入場
経路検索の乗車時間だけでは判断しません。
秋の模試が終わった日に、帰宅後の様子を観察しておくと判断材料になります。夕方の集中、食事の取り方、翌朝の起きやすさを記録する。負担を知るために無理な連続模試を追加する必要はありません。
本番では、食欲が落ちる、眠れない、本人が強い疲れを訴えるといった変化も見ます。受験料を払ったからと押し切らず、次の大切な試験を守るために、優先順位の低い受験を見送る条件を決めておきます。
合格発表を待つ時間も、翌日に響きます。世田谷学園の算数特選は、2027年度要項で当日23時頃からの発表です。子どもを起こして待たせず、保護者が確認して翌朝伝える方法も考えられます。
滑り止めを進学先として選ぶ三つの確認
- 模試と過去問から見た合格の見通し
- 受ける回ごとの募集人数と出題との相性
- 合格した場合に通いたいという本人の意思
いわゆる滑り止めは、偏差値が低い学校を予定の最後に置けば完成、ではありません。合格を見込めるかに加えて、本当に進学する意思があるかを確認します。
判断には、同じ模試の直近複数回の成績、受ける回に対応した過去問の得点、苦手な出題形式を使います。一度だけ合格最低点を超えた結果や、別の塾の偏差値表との数字比較だけでは決めません。
また、同じ学校でも受験回によって募集人数や難易度が異なります。初回の見通しを後半の回にそのまま当てはめず、進学先を確保するための受験を後ろにだけ残さないことが大切です。
子どもの前では、その学校を「滑り止めだから」と扱わない方がよいでしょう。通学や校風、好きな授業や部活動を一緒に確かめ、合格したら喜んで通える候補として準備します。合格の保証がある学校はありません。
1月受験で得る経験と進学先の違い
1月受験の目的は、本番を経験することと、進学先候補の合格を目指すことに分けられます。同じ一校で両方を満たせる場合もありますが、通学できない学校の合格は、そのまま進学先の確保にはなりません。
例えば栄東中学校の2027年度は、Ⅰ入試が1月10日、Ⅱ入試が1月11日、Ⅲ入試が1月16日です。ただ、知名度や日程だけで選ぶのではなく、学力との相性、会場、移動負担から受験する回を決めます。
栄東は入試回などによって会場が分かれるため、本校へ行けばよいとは限りません。受験票や学校の案内で自分の会場を確認し、早朝の出発が二月までの生活を乱さないかも考えてください。
1月校は、埼玉や千葉などに通える範囲と、家庭が受験にかけられる時間から探します。難関校も含まれるため「一月なら合格しやすい」とは考えず、目的に合う学校を選びます。
遠距離移動の負担が大きい家庭では、一月受験をしない選択もあります。その場合は二月前半の併願校を丁寧に選び、本番に近い時間割で過去問を解くなど、初日の動きを練習しておきます。
一月に不合格が出ても、二月の結果まで決まったわけではありません。時間配分や読み違いなど直せる点を整理し、併願校の役割に穴がないかを確認します。結果だけで全校を急に変えるのは避けます。
合格を進学につなげる手続きと親子の分担
最後に、合格後の手続期限を予定表に書き込みます。合格していても、必要な手続きが期限に間に合わなければ進学先として残せません。納付や書類の条件は学校ごとに確認します。
家庭内では、合否の確認、出願・納付、当日の付き添いの担当を決めておくと動きやすくなります。予定を変える場合も、本人に突然伝えるのではなく、事前に話した条件に沿って説明してください。
併願校選びの全体像は、1月校の使い方と2月1日からの併願の並べ方にもまとめています。本記事の予定表と合わせ、ご家庭の条件に応じて検討してください。
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