青山学院中等部:青学大へは全員進学できる?推薦枠と校風について紹介

青山学院中等部の魅力と入試対策:内部進学と教育環境から見る人気の理由

東京都渋谷区という都心に位置する青山学院中等部は、その高い教育水準と充実した学びの環境により、毎年多くの受験生と保護者の注目を集めています。特に大学まで一貫して学ぶことができる内部進学制度が大きな魅力となっており、「将来を見据えた学校選び」を重視する家庭から高い評価を受けています。

この記事では、青山学院中等部の教育方針や学校生活、入試情報、対策ポイントまでを詳しく解説していきます。


学校の特色:少人数制と自主性を育む教育

青山学院中等部の教育は、キリスト教の価値観に基づいた人格形成を大切にしており、単なる学力だけでなく、人間としての在り方や他者との関係性を重視しています。1クラスあたりの定員は32名と比較的少人数。これにより、教師が一人ひとりの生徒に目を配りやすく、個別のフォローもしっかりと行える体制が整っています。

また、3年生では週に2時間の選択授業制度が導入されており、生徒は韓国語、暗号解読、哲学的思考など20以上の多様な講座から自由に選択可能。このようなカリキュラムによって、知的好奇心や自主性が育まれていきます。


大学進学に強い理由:内部推薦100%とその実態

青山学院中等部からは、多くの生徒が青山学院高等部を経て、青山学院大学へと進学しています。2024年のデータでは、高等部卒業生の約85%以上が大学に推薦進学しているという実績があり、いわば「受験に縛られない」学びの道が用意されているのです。

ただし、この内部推薦には一定の基準が設けられており、高等部3年間の成績、学力テスト、生活態度などを総合的に判断して推薦の可否が決まります。

※ここ重要:基準を満たしていれば、全員が青山学院大学へ進学可能となります!MARCH付属校でも人数制限がかかっている学校もある中で基準クリアで全員推薦がもらえるというのは大きな安心感ですね。深海魚でも最低ラインさえクリアできていれば心配ありません。

しかし他大学を受験する場合には、この推薦権を放棄しなければなりません。青山学院大学には医療系や一部工学部系(建築学部など)が存在しないため他大学(特に難関私大や医学部)を目指す生徒も一定数おり、学校側はそのような進路選択にも対応した進学指導や選択授業、面談制度を整えています。

また文系は中高と同じ場所にある青山学院大学で学ぶことができますが理系は相模原キャンパス(淵野辺駅徒歩10分)という縁のないところに連れ去られるため、あまり人気がありません。(これはMARCHの付属全般に言えることですが)かつては文系も1,2年時は相模原キャンパスで学ぶカリキュラム設定でしたがいまでは文系は4年間青山キャンパスになり、完全に分断されてしまい文理の溝は深くなりました。


入試情報と倍率の推移(2024年度実績)

青山学院中等部の入試倍率は男女ともに高く、2024年度の入試では男子が2.9倍、女子が5.0倍という競争率でした。募集人数は男女合わせて約140名と限られており、難関校の一つと位置づけられています。

入試の科目と配点は以下の通り:

  • 国語(50分 / 100点)
  • 算数(50分 / 100点)
  • 理科(25分 / 50点)
  • 社会(25分 / 50点)

合格最低点は男子が167点、女子が185点となっており、特に女子の方が高得点を求められる傾向にあります。出願はWebで受け付けられており、毎年2月3日に試験が実施されます。


各教科の出題傾向と対策ポイント

今回は配点の高い数国に絞って対策していきましょう。

算数:出題範囲が広く、時間配分がカギ

算数は、計算2問・一行問題約10問・応用問題2問ほどという構成で、大問数が非常に多いのが特徴です。例年、図形や比、割合、平均などの分野が頻出で、特に角度の問題はよく出題されます。

すべての問題を完璧に解くのは現実的ではないため、「取れる問題を見極めて確実に得点する」戦略が重要です。基礎をしっかり固めたうえで、スピードと正確さを両立できるような演習を重ねましょう。

国語:詩の出題に注意、日常的な読書習慣を

国語は詩1題、説明文2題、物語文1題という構成が多く、詩の読解が入試の特徴です。表現技法や心情の読み取り、言い換えや要約といった設問が出題されるため、感性と論理的読解力の両方が求められます

文章量が多いため、普段からの読書習慣がそのまま力になります。特に詩については、出題頻度が高い割に対策が薄くなりがちなので、詩を扱う問題集などで慣れておくとよいでしょう。


学校施設:先進的な学習空間

2019年に竣工した新校舎では、「教科センター方式」が導入されており、各教科ごとに専用のエリアが設けられています。さらに、「メディアスペース」ではグループワークや展示が行われるなど、主体的な学びを促進する環境が整っています。

また、体育館は3か所あり、人工芝のグラウンドや温水プール、24000冊以上の蔵書を誇る「メディアセンター」なども設置されており、まさに**“学びと成長のための空間”**と呼ぶにふさわしい施設が揃っています。


校則と校風:自由と規律のバランス

青山学院中等部は、**「のびのびとした校風」**が特徴です。自由な雰囲気の中にも一定の規律があり、携帯電話の使用禁止や指定制服の着用などのルールはきちんと守られています。

生徒と教師の距離が近く、気軽に相談できる環境があり、安心して学校生活を送れるという声が多く寄せられています


部活動:ゆったりと楽しめる一方で、実力派も

部活動は全36団体(運動部15、文化部11、同好会10)と豊富ですが、活動日数は週2日程度と控えめです。これは学習との両立を重視しているからこそであり、「全国大会に出るよりも楽しく続けたい」という生徒にとっては理想的な環境と言えるでしょう。

ただし、中にはチアダンス部やハンドベル部のように全国レベルで活躍する部活もあり、やる気次第で大きな成果を上げることも可能です。


まとめ:将来を見据えた「学びの理想形」

青山学院中等部は、学力だけでなく人間力や社会性も育てる中高一貫校として、多くの受験生にとって魅力ある選択肢となっています。特に大学進学を見据えた教育方針や、のびのびとした校風、そして先進的な学習環境は、将来を真剣に考える家庭にとって非常に心強い要素です。

高い倍率を乗り越えてでも入りたいと思わせる理由が、ここには確かにあります。青山学院大学への進学を目指す方はもちろん、自由で充実した6年間を送りたい中学生にも、ぜひ検討してほしい中学校のひとつです。

この記事を書いた人

個別指導型 中学受験専門塾 INSPIRE ACADEMY

個別指導型 中学受験専門塾 INSPIRE ACADEMY

個別指導型の中学受験専門塾 INSPIRE ACADEMYでは、小学生の日々の学習習慣付けから最難関水準の中学受験まで個別指導形式でサポート致します。
世田谷、渋谷(下北沢、代々木上原、東北沢、駒場、笹塚、三軒茶屋)近隣で中学受験塾をお探しの方は、合格実績豊富な当塾までご相談くださいませ。